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表題作星の降る教室

冴島柊星
孤独な秀才高校生、17歳
降田志津香
夜間高校生、中卒の元ホスト、27歳

その他の収録作品

  • あとがき
  • 余談
  • 星を編む週末

あらすじ

夜間高校に通う志津香はある夜、線路に寝転ぶ高校生・柊星と出会う。慌てて助け出すと、彼は周囲に馴染めない苦しみから自暴自棄になっていた。自身の境遇と重なり優しい言葉をかけた志津香だったが……? 孤独な秀才DK×アラサー中卒ホスト、変わりたいと願うふたりのとびきり愛しいミッドナイト・アオハルラブ!

作品情報

作品名
星の降る教室
著者
サノアサヒ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
発売日
電子発売日
ISBN
9784403669675
4.4

(81)

(52)

萌々

(21)

(6)

中立

(0)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
12
得点
362
評価数
81
平均
4.4 / 5
神率
64.2%

レビュー投稿数12

生きづらさを感じる二人の物語

人生ハードモードだった二人が出逢って、恋する事で心が救われて行く救済のお話でした。優しさの中にもラブコメ的な要素もあって楽しく読めた作品でした。
高校生の柊星が線路に寝転んでいる所を志津香に助けられます。柊星が何故そんな事をしたのか理由を聞くのですが、柊星はコミュニケーションが苦手で、周囲からのからかわれたりそして、その言葉をまともに受け止めてからしまって更に傷ついている様子。その話を聞いた志津香は柊星を励ますものの、その柊星の辛さが自分にも思い当たる所があっ
て。
柊星にも、志津香にも高校生らしい思い出が無かったのです。二人の今までの人生の部分を読むのは辛い感じでした。苦手な事をバカにされたり、からかわれたりして悪意ある環境で過ごしていたのが読んでいて二人の悲しみがよく分かりました。
それでも、そんな二人が高校生で経験出来なかった事を2人でやってみよう!と、色々経験していくと、どんどん生活がキラキラしていくのが見ていて嬉しかったです。
柊星は考えている事を場所を考えずにそのまま口に出してしまう子なんですが、そういう嘘の無い心に年上の志津香が絆されてしまうのが分かるーと、思いながら読みました。
途中、当て馬的なキャラクターも出てくるのですが、キチンと志津香は心の整理をつけた所は読んでいて清々しかったです。
それから今まで周囲から抑圧され続けた二人が、想いが通じあって心が軽くなった様子が、とても美しい作画で描かれていました。このシーンはとても優しさもあって素敵でした。
ただ、二人が付き合う事になって、唐突にセッ…の話を柊星が学校で言い出したりが、彼は確かにそういう事を唐突に言う子だけど、、ちょっとそれまでが優しい青春を描いていたのに、急に身体の話になって。そしてラストはしっかりエチなシーンもあったのです。そんなにガッツリとエロを出して来なくても私は満足出来たかなと思いました。確かにサノアサヒ先生はそういう絵を得意としているのは知っているのですが、
五話のラスト、二人の手を繋いでふわふわしている場面があまりにも優しくてそのシーンのイメージとは六話がかけ離れてしまった様に思ったのです。
それでも生きづらさを感じていた二人が運命的な出逢いで優しく救済されるストーリーで読んで良かったと思いました。

0

大判のフルカラーで読みたい感動のラブコメ!

前作、『俺はヒロインになれませ。』も大変素晴らしいオモシロい作品でしたが、
今作も笑って泣いて(感動の涙)、胸が熱ーくなりました!

コミックスの表紙のあわーい色と柊星の泣き顔の美しさに見惚れた後、読み始めていきますと、
1限目(1話目)の序盤での志津香と沢野くん(17才)との絡みでさっそく大笑い!
その2人を見守るちぇりさんと井上さんのセリフと表情にも笑わされてほっこり。
そこから、柊星くんとの運命的な出会いのシーンでの志津香の行動と『あ゛あ゛あ゛』にも大笑い。
でも、2人のセリフとモノローグには胸がギュッとなり感動。
2限目(2話)、3限目(話)と、全部がオモロいと感動とが続いて一気に読み終わりました。
全話、全ページについて語りたいけど、全ネタバレになってしまうので、こちらへの記載は控えます。
読後、素晴らしい作品に出会えた幸せをかみしめながら直ぐに再読。
何度も何度も読み返しては感動しますし、笑ってしまいます。

大きなコマや見開きのページで表現されているシーンも素晴らしいです。
カラーで読みたいと思う丁寧で美しい作画です。

セリフはもちろん、モノローグや効果音、サノアサヒ先生の手書きの書き込みも、全部が面白くて一字一句を見逃したくないです。

続編、スピンオフ、同人誌(電子配信もお願いいたします)
切に希望いたします!!!

2

優しさと愛おしさと、一抹の切なさのある物語

サノ先生が好きなので本誌追いかけて読んでました。

大まかなストーリーは、中卒で元ホストの志津香と、学校に馴染めない高校生の柊星の二人が、夜間高校に通いながらお互いの気持ちをすり合わせていくお話です。

志津香サイドは、学歴も職歴もないアラサー。柊星サイドは、クラスに馴染めず留年して自殺未遂までするほど追い詰められる10代。この生い立ちだけで恋愛する描写まで描けるのか……? 一巻で終わるのか? と私が勝手に焦っていました。この二人のお話は丁寧に書いてほしい。付け足したような急な恋愛描写や性描写は嫌だなぁって読んでいたのですが、もう全然そんなことなくて!!! 全然そんな心配を勝手にする必要なくて!!!!
ここまでネガティブなことを書いたのですが、見事に一巻で二人のお話を書ききっているので、楽しんで読んでもらいたいです。

どこまでも丁寧に、二人を掬い上げる物語。
学校の階段で、切なくなるほどの優しさを、新宿での雪の描写に唸るほどの愛しさと感じて欲しいので、冬である今読んで欲しいです!

2

薫ちゃんファイト!

普通に、ただ普通の人が選べる選択肢が欲しい志津香と、自分では普通に生きているはずなのに生きづらい柊星の相互救済の物語。
世代も何もかも違うので何の参考にもなりませんが、うちの父が中卒で、多分学歴にとてもコンプレックスをもっていて、作品読みながら、何も言わなかったけど、嫌な思いはしてきたんだろうな、と少しシンミリしてしまいました。
少し欠けたりはみ出している二人は、お互いがその欠けやはみ出しのお陰でパズルのピールみたいにカチッとはまって、お互い支え合える存在となったのではないでしょうか。
しんみりじんわり、素敵なお話でした。

さて、薫ちゃん。
あなたにはあなたの良さがあります!
志津香ちゃんにアタックするには、もっと真っ直ぐに打ち当たればよかったとは思いますが、でもそんな不器用なあなた(人によってはスマートに見えるかとも思いますが)を、チャーミングだなと思う人が絶対いますよ!
頑張れ!薫ちゃん!その捨てきれないプライドも可愛いよ!

6

そのピュアさに絆されて

夜間高校を舞台に描かれたピュアな恋のお話でした。

ホストを辞めて夜間学校に通う志津香はある夜、
路上で横たわった高校生の柊星と出会います。

学校に馴染めず思い悩む柊星の話を聞いてあげる志津香でしたが、
後日、夜間学校に柊星が転校してきて…。


サノアサヒ先生の作品と言えばちょっぴりイタい感じの主人公!
というイメージでしたが、本作の登場人物たちは誰もかれもが
いたってピュア!

そして、ちょっぴり痛みも引きずっていて…、
切なさや初々しさに心洗われるようでした。

メイン二人の段階を追って結ばれてゆく恋もよかったのだけれど…
個人的にはまだ若かった志津香を拾って育ててくれたという
ホストクラブのオーナー・薫さんの恋の方が遥かに切なくて
惹かれてしまいました。

まさか彼の想い人がだったとは…
ずっと尽くしてきたのに報われなさ過ぎて辛い…。
一応当て馬というポジションではあるかもしれないけれど、
二人の恋を邪魔するでもなければ寧ろ自分の元から巣立つ
志津香の背中をそっと見守ってくれる大人の優しさ…。
どうか彼が新しい出会いで報われるお話も読んでみたいです!

2

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