電子限定かきおろし付
表紙に惹かれ購入。
体液摂取BLという事は結構エロに振ってるのかなと思いきやそうでなく恋愛面の心理描写が綺麗でした。
体の関係から始まってしまったからこそ好きになってしまった時の葛藤がいじらしい。受けのトラウマの元凶は王道展開であっさり退場しますが自分は当て馬ポジションはそこそこでいい派なので丁度よかったです。
攻めの押しすぎず引きすぎない絶妙なバランスが魅力的で、受けもうじうじしすぎないで可愛らしかった。吸血鬼もの(特異体質が近いかな)としては新しい展開で受けの漢らしい行動力もしっかり描かれていてロマンチックなハッピーエンドでした。
描き下ろしで「おはよう」を言い合いたいというささやかな願いが叶っていてほっこりしました。
「ワンナイトからはじまる大人な部分と 初恋みたいなウブなドキドキがたくさん詰まったお話」
作者さんが上記のようにコメントされていますが、まさしくその通りな作品。
お話の流れとしては【特異体質(ネタバレ防止)×トラウマ持ち】の、ある意味王道ストーリであり、良い意味で変に奇をてらわず、ストレスなく最後まで読めるハッピーエンドなお話です。個人的には攻めの溺愛っぷりがトラウマ持ちの受けを溶かしていくところが、王道なんですが、ストーリーと絵柄に合致していて、スーっと頭の中に入ってきてよかったです。
絵もきれいですし、結構な多めなベッドシーンはどこも魅せてくれますし、何より二人とも最後は本当に甘々で、読んでるこちらも幸せな気持ちにさせてくれます。
甘々ハピエン王道展開が苦手でない方には広くお勧めできる作品かと思います。
エロス度★★★★★★★
おやおや。闇夜に浮かぶ赤い瞳・・・美形のバーテンダーとのワンナイトからはじまる運命的な恋がロマンチックですね。
叶人と優雨が紡ぐ祝福の恋物語・・・開幕。
美形な叶人の特異体質がとても官能的で、ファンタジーな要素も絡み、優雨の体液を摂取して満たされる姿も美しい。
優雨も恋に対して臆病で、叶人との体の関係に溺れながらも彼の真っ直ぐな瞳・想いに絆されていくのがたまらなく、トラウマを塗り潰すくらい叶人に求められるのが尊いです。
運命というロマンチックな愛で結ばれた幸せ・朝日の輝きが素晴らしい。
帯に「ふぇちぴゅあ体液摂取BL」とあるように、
"摂取"するシーンが満載な作品でした。
なので必然的にエロい雰囲気になることも多かったのですが…
がっつりセックスしているし体液も摂取しまくっているのに、それほどエロさを感じない不思議。
それがただのフェチではなく、叶人の特異体質に繋がっているからなのもありますが
エロいよりも先に「美しい」と思ってしまうくらい、ふたりともすっごく綺麗なのが印象的でした。
ワンナイトから関係は始まって「身体だけ」と割り切ってはいるふたりだけれど、わりと早い段階で両想いになっているのは明らか。
優雨の過去の恋へのトラウマや叶人の特異体質に関することがネックになってなかなか前には進めませんが、それぞれの気持ちがわかっているぶんあまりハラハラすることなく読み進められました。
叶人の体質についてはきっと練られた設定があると思うのですが、あまり深掘りされていなかったのでそこをもっとしっかり知りたかったなーという心残りはありました。
でも最終的に「運命」に辿り着いた幸せなふたりを見ることができたので、モヤモヤはありません。
最後の最後、叶人に訪れた変化…というか、人間へ戻ったところも美しく感動的で素敵でした。
帯が、いい感じに白濁とろーり(おい!)なデザインとなっていますねえ!!(だからおいってば!)
冒頭、これはケーキバースかなにかかな??
と思ったのですが、どうやらそうではない模様、、、
なんと、攻めが特異体質でした!!
ちなみにヒントは、お表紙の攻めの瞳の色です(難易度高いヒント)
身体の関係から始まり、やがて惹かれ合っている自分に気が付き、そして攻めが人間となるために救済措置?(ネタバレ回避のために具体的なことは伏せますね)があり、結果、2人は運命の相手だと判明します。
で、タイトルにも描きましたが、おっ! と驚く仕掛けページが! こんなの滅多にないですし、さすがリブレさん!! と歓喜に満ちたまりあげは。うまく設定を活かした良きページでしたね!
こういう仕掛けって予算とか印刷の関係で難しいのかもしれませんが(その辺の事情はよく分かりませんが、あまり一般的では無いように思うのでそうなのかなあ、、と)、今後も別の作品などであったら嬉しいなあと思った次第です。
お話としては王道ハピエンと思います。
そして、白抜きの攻めのtnkのカタチがえちぃです。
白抜きからしか味わえない、えちぃtnkもありますよね??(問いかける少数派な、まりあげは)
設定や装丁などがとても凝った面白い1冊でした!