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あらすじ

「わたしの…淫売の肉体を…煩悶を…どうか癒やして…」

1878年、イタリア。
孤児たちを引き取り育てていた小さな教会があった。
そこには神父アミントレとルチャーノ、そして子供たちがいた。
決して裕福とは言えない暮らしだったが、美しく優しいアミントレのもとで
子供たちは彼を”先生”と慕い、家族のように穏やかな日々を送っていた。
やがて時が経ち、アミントレを深く慕うルチャーノは、ローマの寄宿学校へ進むことが決まる。
村を離れる前の夜、先生を訪ねて礼拝堂のドアをそっと覗(のぞ)くと━━
神聖なはずの場所で、全裸に縛られたアミントレが
淫虐(いんぎゃく)と悦楽の儀式に身を委ねていたのだった……。


圧倒的な画力で肉体と官能を描く、 圷見南子のBL最新作、ここに登場!!

作品情報

作品名
ゼイティームの贄
著者
圷見南子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
茜新社
レーベル
EDGE COMIX
発売日
電子発売日
ISBN
9784868200147
2.8

(5)

(0)

萌々

(3)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
1
得点
12
評価数
5
平均
2.8 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

救いが見えないんですけど......好き

 「ゼイティーム」って何?
読み始めても特に説明が出てこなかったので調べてみたら、聖書に「オリーブ山(ハル・ハ=ゼイティーム)」が出てくるとのこと。

 キリスト教の素養がないので、ピンとこなかったけれど、この山でのイエス・キリストやダビデ王の色々な逸話があり、聖書を知っている人にとっては「祈り」「希望」「贖い」etc. 様々なイメージを想起させる場所なんですね。

 この作品の舞台は19世紀のイタリアで、オリーブ畑が広がる丘陵上の村。
アミントレ神父はルチャーノの学費のために金持ちに身体を許したものの、次第に悦楽に身を委ねてゆく。その上、マッティオとカーラを守れず、殺人まで犯してしまい、「私はどこで間違ってしまったのか」と嘆く姿が痛ましい。
そしてその姿は、オリーブ山に登って自分自身の罪深さを嘆いたダビデ王の姿と重なる。

 なんとか火事場から逃れた神父とルチャーノ。
役人が「二人もこの状況からすると... まず生きてはいないだろう」
というので、ヨッシャー、これで自由に! と思ったら
「.......... 捜索を続ける」って。
捜索打ち切りじゃないの? 追っかけてくるの?

 二人が無事にトスカーナに着けたとしても、売り飛ばされたマッティオたちが幸せに暮らしているとも思えず......。

 と、重い結末でしたが、暗い話が好きなので、圷先生のほかの作品も読んでみようと思います。



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