母にすすめられて『エデン』を読んで以来、宮本佳野先生のファンです。
先生についての説明に「ダメダメな男を魅力的に描くことに長ける」とありましたが、そうなんですよね、シャカリキに生きてる男の子じゃなくて、ちょっとやる気がなくて、すぐ流されちゃう、現実感のある男の子たちの暮らしぶりを覗くのが物悲しくも味わいがありますよね(『エデン』には当てはまりませんが)。
この作品も、あまりシャキッとしてない主人公のお話ですが、大好きだった人がこんな風に会いにきてくれて、またひととき共に時間を過ごせたら、どんなにいいでしょうね。
スパダリも凄い美人さんも出てきませんが、しっとりと心に沁みるお話でした。
単話版の表紙が首輪に足かせ、コミック版の試し読みがギャグで緊縛なのに惹かれて購入w
宵闇王はつねに哀愁に満ちた表情で、さらってきた皇子・煌をニコニコ凌辱。その一方で手厚くもてなす。
一方、皇子はどんなことをされても大きく目を見開いて王を見返し、まっすぐな心でいつも前向き。
破綻のないきれいな絵柄と今まで読んだこともないストーリーで、この先どうなるのかと、次々にページをめくってしまう。
重苦しく悲しい前半とは一転して、後半1/3はのびやかに話が進んでハッピーエンド。
ジノ先生は、どうやってこんな素敵なお話を思いつかれたのか。
もっと沢山の人に読んでもらいたい作品です。
キルトは出生からして恵まれているとはいえず、その後の人生(アンドロイド生)もかなり悲惨なことが続く。上巻で「良かった、助けられた」かと思ったら、下巻ではさらに痛々しい状況に。「ちゅうこ」とか、キルトのせいじゃないのに、胸がしめつけられます。
そしてそんな状況でもキルトが自己憐憫に陥ることなく淡々と日々を重ねているのが見ていて一層辛い。
懸命にキルトを探しつづける真昼。二人で並んでいたのに互いに気付かず、出会っても気持ちがすれ違い、その上悪い奴らもきっちり出てきてピンチに。
キカ糸先生。人非人! と思いながらページをめくり、本当に最後の最後でようやくほっとできました。
パソコンで何度やっても削除できないメールとかファイルとかが出てバグることがごく稀にありますが、キルトの消えなかった記憶のバグは想いの強さゆえでしたね。
上巻では朝柊に怒りしか覚えませんでしたが、キルトが彼の理想とするお人形さんじゃなくなってもその幸せを願ってくれた姿を見てちょっと見直しました。
その後の朝柊は自分を殺して淡々と仕事をしてきたのでしょうか。
彼にも心優しいパートナーが見つかることを願いました。
がたいの良さに不似合いなフリフリの可愛い衣装で横たわるお人形さん。つながれた沢山のチューブ。青く不穏な表紙に惹かれて読み始めました。
人ではなくアンドロイド、しかも愛玩物として製造された設定とはいえ、キルトの性に対するあまりにもあっけらかんとした様子に冒頭から胸がしめつけられます。
ラブドールということがばバレたらそんなにも危うい存在であったなら、朝柊はなぜきちんとキルトに理解させ、囲っておかなかったのか。
話をしないのと同様、インプットしておけば済むことじゃないか。
キルトをリセットして手離した理由は一抹わからないでもないけれど、一番傷ついたのはキルトなのだから彼を全力で癒すことを選択してほしかった。
もちろん朝柊がこうしたことをしていたならば、真昼とキルトの出会いもなかったわけで、物語を盛り上げる流れとしては致し方なかったとしても、朝柊への怒りがこみあげてきました。
ところどころに出てくる猫たちとのやりとりが、また切ない。
真昼とキルトが幸せになる展開を期待しつつ下巻へ進みます。
はやりやまい先生の描く人物は、女の子よりも可愛らしい受けとか何もかも持ってる華麗なスパダリじゃなく、人間味があって好きです。
恋人と東京から長野→京都をめぐる豪華旅行なのに、ゲームや仕事で観光をしようともしない高瀬。お話は利一の頭の中で考えているグルグルと、高瀬との甘くない会話で進んでいきます。
ひとことひとことの言葉から利一や高瀬の気持ちを考えながら、じっくりと読むし、好きな作品なのでもう数回読んでいるのですが、高瀬がわかりにくーい!
旅の終わりが近づくほど利一の思いに胸が苦しくなりますが、びっくりするくらいハッピーエンドで、読むたびに、ああ良かったな、と。
出だしの会社での利一のオールバックでビシッと決めた姿が素敵だったので、描き下ろしで再見できて幸せでした。
「シャンパンタワーの向こう側」が良かったので、 りんこ+三原しらゆきさんのほかの作品は、と探して読んでみました。
読み始めて、タイトルの意味はもしや、と察しましたが、どちらがというのが途中までわからない。漫画部分はちょっとコミカルな雰囲気もある4コマなので一気に読み終えました。手紙は作画担当のしらゆきさんが書かれたのでしょうか。ペン字のお手本のようにきれいな文字で必要なことと雅美への想いががきちんと記されていて、こんなの受け取ったら号泣です。
小説部分は漫画とは違ってしっとりとした雰囲気。その後の雅美が書かれるのかなと思いましたが、それは無くて。でもまぁそれを書くと野暮な感じもするので、50日目で終わって、あとは読者の想像に委ねる方がいいかもですね。
切ないし短かかったけれど、会社もきちんと辞めて(どうやって??)、部屋も片付け、愛する人に財産も残し、愛する人と濃密な日々を過ごして迎えた最期は、かなり幸せですよ。生きてたら喧嘩したり別れたりとか色々あるしね。
おまけ漫画、天冠は幽霊の記号としてはわかりやすいけど、今どき若い人の場合ははつけませんよねw
でも、その後も幸せそうで何よりでした。