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引きこもりオメガ、最強皇帝アルファに番われる

hikikomori omega, saikyou alpha ni tsugawareru

  • 電子単行本
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表題作引きこもりオメガ、最強皇帝アルファに番われる

ガレス
α、32歳、フランラージュ帝国皇帝
イル
βと偽るΩ、26歳、ノルンファージ王国第5王子で、正体不明の人気画家

あらすじ

誰にも求められないオメガだったのに、番に愛されて世界が変わる


オメガとして生まれたイルは、病弱なベータの王子として離宮に引きこもっていた。

彼には芸術家としての才能があり、自由に絵を描いて平和に暮らしていた。

ある日、帝国から皇帝ガレスが人気画家クイン・クァーノに会いたいと、王国を訪れる。

人気画家の正体は、ペンネームを使ったイルだった。

国王はイルの存在を伏せたいのに、二人は巡り合ってしまう。

イルの声を聞いただけで、ガレスは全身の血が沸騰するほどの興奮に煽られ、二人は三日に及ぶ激しい行為に没頭した。

ガレスはイルを伴侶として帝国に連れ帰るが、周囲の者達はそれを許さない。

惹かれ合う二人に反して、次々に事件が起こり――!?

作品情報

作品名
引きこもりオメガ、最強皇帝アルファに番われる
著者
臣桜  そのみ 
媒体
小説
出版社
aito
レーベル
ラヴィノベルズ
電子発売日
4

(5)

(3)

萌々

(0)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
19
評価数
5
平均
4 / 5
神率
60%

レビュー投稿数1

「運命」は始まりであり、過程でもあり、結果でもある

BL作品ではあまり創作活動されていない作者さんですが、わぁすごい。少し変わったオメガバース設定がワクワク感をもらたし、ハラハラともゾクゾクともさせる気持ちの昂りを盛り上げるストーリーが素晴らしかったです!

タイトルだけ見ると、あまり良い環境にないオメガがスーパーアルファに見初められて番っちゃうお話だと思いますよね。結果としては確かにそうなんだけど、それは結果であり過程ともなっていて、番ってからのストーリーがどんどん面白くなっていく物語構成がめちゃくちゃエモい。
そう考えると番った時点がある意味スタートラインともいえるかな。番となった2人を取り巻く不穏な動きや邪な感情の波が押し寄せる展開から終始目が離せませんでした。

それまでのレイの平穏をぶち壊す皇帝ガレスの登場は、とにかくすごいのひと言。いや…でもこれが「運命」に対する行動として普通なのか、ガレスの「運命」への想いが過剰反応し過ぎてるのかは分かりませんが、出会うなり獣のようにレイを抱き潰して精を注ぎ、その場から自分の国へと掻っ攫う……傍目から見ると、強姦・拉致逃亡に見えなくもないトンデモ所業にビックリです( ̄▽ ̄;)
一応レイは存在が秘匿されているとはいえ、他国の王子。大国の皇帝に息子が奪われているっていうのに、見守るしかできないレイの父である国王の立場の弱さにやるせないものを感じましたが、でもガレスだからレイをここまで好きにできたと考えると、それはこのストーリーにとって大きな意味となるのも事実。ガレスほどの権力者じゃないと、レイを今の環境から救えないからです。

レイは、オメガではく病弱なベータとして様々なものから隔離され、家族からもどう扱っていいか分からない腫れ物のような存在として扱われていた背景があります。虐げられてきたわけじゃないけど、王族にオメガがいるのは厄介だと思われていることがレイのこの国での存在価値なわけです。
それをガレスが変えてくれたことはレイにとって別の意味での運命の出会いとなりました。オメガでも他のバース性との存在価値は変わらない、ガレスがそう教えてくれたことに、レイがどれだけ救われる気持ちになったでしょうか。
強姦・拉致誘拐の疑惑を向けてゴメンナサイって感じですが(笑)、ガレスの運命への執着があったからこそレイは籠の中の鳥から大きな世界へと目を向けることができました。運命の番に出会えたことも大事だけど、自分の性に誇りを持てるようになったこともまたレイがガレスからもらった大事な幸せです^ ^

2人の仲を切り裂こうとする勢力にも負けない激しい争いシーンも圧巻の面白さでしたし、悪役キャラの個性にも魅了されつつ、2人の幸せを見守るのは超楽しかったです♪
それと、セックスではなく交尾といった方がしっくりくるような猛々しいベッドシーンは個人的にグッド!!我を忘れて本能のままに精を吐き精を受け止めるドロドロ描写はこれぞ発情期の臨場感。セリフや行動から、情事の生々しさが…それこそ匂いまでこちらにまで伝わってくるようなシーンに大興奮でした。

運命に引っ張られてレイを番にしたとはいえ、実はレイがガレスがずっと会いたがっていた正体不明の画家だったという点も、運命の導きが大きかったのかなと思います。運命なら誰でも良いわけじゃなく、クイン・クァーノというミステリアスな1人の画家の存在を通して潜在的にレイに惹かれていたことは無視できません。
運命に愛された2人の幸せなエンドに感無量でした。
スッキリとした晴れやかな読後感も、後日談のあまあまエピソードも全てが最高です♪( ´▽`)

3

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