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表題作いい部屋あります。

あらすじ

ある風変わりな男子寮を舞台に描く、艶っぽくて甘酸っぱい極上青春小説!

大学進学のために上京した鳥貝一弥17歳。東京でのアパート探しに行き詰まっていたところ、
いい部屋があると薦められて訪ねた先は高級住宅街の奥に佇む洋館だった。条件つきだが家賃も破格の男子寮だという。共同生活を営んでいるのは揃ってクセのある男たちばかり。先輩たちに翻弄されながら戸惑いつつも、幼い頃の優しい記憶の断片を甦らせ、自らの生い立ちと向き合っていく鳥貝。艶っぽくて甘酸っぱい極上の青春小説!

作品情報

作品名
いい部屋あります。
著者
長野まゆみ 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川文庫【非BL】
発売日
ISBN
9784041061633
5

(1)

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萌々

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中立

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趣味じゃない

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レビュー数
1
得点
5
評価数
1
平均
5 / 5
神率
100%

レビュー投稿数1

「白いひつじ」の加筆修正版

改題+加筆修正版。元となった筑摩書房の単行本「白いひつじ」は未読のため、違いは不明。前半と後半でストーリーの印象がガラっと変わる作品。匂い系の域を出て、わりとはっきり恋が描かれていると思う。晴れやかなラストが良かった。

前半は、部屋探し中の鳥貝が怪しげな男子寮の見学に行き、クセのありすぎる住人たちに絡まれまくる。思わせぶりなセリフで惑わせてくる人が次々現れ、鳥貝の勘違いも加わって、入居すれば貞操の危機が訪れるのでは?と思わされる。

後半は、鳥貝の出生の秘密を探る展開に。印象的だったプロローグの詳細が分かったり、あのキャラが実は!?といろんな点が線でつながり、引き込まれる。そして酷い態度ばかりだった百合子の本音にびっくり。究極のツンデレか。というか苗字が百合子て。

全ての種明かしがされると、寮のメンバーが同じ想いを持って協力し合っていたと分かり、ちょっと感動。百合子の恋心に関しても応援ムードなのかな。
鳥貝は拒みながらも揺れ動いているようで、この調子で百合子が押せばふらっといきそう。指輪の件は、百合子の策略にまんまと嵌ったってことなら笑ってしまう。思惑通りその指に嵌める鳥貝チョロすぎか。

現代モノで、ぶっ飛んだエピソードなんて何もないのに、不思議なほど現実味を感じない。この唯一無二の空気感こそ長野まゆみ作品の醍醐味、と勝手に思っている。今作でもその独特の世界にどっぷり浸かることができ、とても良かった。

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