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今回は第三騎士団団長と騎士団寮の料理人のお話です。
グジナイ国に赴いた受様が治癒士の利権をめぐる
抗争に巻き込まれながらも料理での治癒方法を見つけ
攻様とともに帰国するまで。
受様の生国ラールは5年続いた隣国との戦いに勝利し
受様は戦場近くの町の食堂で働く料理人でしたが
終戦に大きく貢献し英雄と呼ばれた将軍補佐の攻様は
憧れの人物でした。
受様は王都に戻る第三騎士団の誘いで
団寮の厨房で働く料理人になり
新団長となった攻様と恋仲になりますが
受様が作る料理に治癒と癒しの力がある事で
流行り病の後遺症に悩むグジナウの宰相に求められ
受様は病人達の治療と治癒士の修行のために
グジナウに向かう事となります。
グドナウで治癒師は国の宝であり
治癒師を多く輩出してきた侯爵家が
治癒師を束ねて活動を主導しているため
侯爵家長男に受様も同様な活動を求められます。
他の治癒師との交流は魅力的ではあるものの
受様は1年間と言う期間限定なため
宰相は王から特別な許可を取り付けており
受様は誘いを断って宰相邸に世話になります。
調度その頃
グジナウ第一王子の誕生の祝賀にため
ウールから国王と親交の深い王太子が訪れ
攻様は受様会いたさに使節団の一員としてやってきて!?
受様の治癒師修業は上手くいくのか!?
既刊「騎士団長のお抱え料理人」の続編で
料理で治癒の力を発揮する受様と英雄と呼ばれる攻様の
ファンタジックな恋物語です♪
既刊では2人が離れ離れになる幕引きで
受様の後見役となる神官の暗躍や
受様は治癒士になれる? 攻様との仲は?とか気になったので
本作発売を知ってワクワク待ってました。
そもそも受様は攻様の遠距離恋愛になる事覚悟で
グジナウに向かったのに攻様が楽々と会い来るのが
スゴイですよね ヾ(≧▽≦)ノ
攻様の気持ちもわかるし、受様も嬉しいとは思うものの
ここまで受様至上主義だと天晴れ!! としか言えないです。
そもそも受様の治癒能力はかなりなレア能力であり
治癒師を統括する侯爵家では次男が治癒士となった事で
かなり色々と拗らせていて受様達に非協力的ですが
それでも宰相と帯同していた神官の根回しで
受様は炊き出しで人々癒そうと頑張り
自分のできる事に常に全力投球な受様の行動は
攻様の心配と不安を掻き立てるのです。
そうした受様の行動は
受様を排除したい公爵家長男に利用され
受様だけでなく病に苦しむ人々への迫害ともなり
徐々に気緊張感が高まってハラハラMAX!!
誰かのためにという行動は自己犠牲とは違うのですが
受様は苦しむ人達を救う為に真摯に料理に向かい
そんな受様だからこそ窮地を脱する術を見出して
明るい未来への道が開ける幕引きで
大変楽しく読ませて頂きました ヾ(≧▽≦)ノ
アイルの料理に秘められた治癒の力が、多くのグジナウ国の人々の心と身体を癒していくことを期待したい2巻。ゼスとの遠距離恋愛を余儀なくされてしまい、恋愛と仕事の「仕事」の方をちょっとだけ優先してしまったアイルですが、おおっと。
恋愛と仕事をどちらもとる選択肢があったとは。…というか、無理やり作ってしまったと言った方がしっくりくるのかな^ ^
ゼスよ……さすがは騎士団長。英雄と言われるだけのことはある。
とにかく行動力がすんごい。あと、番犬っぷりがコワイコワイ(笑)
アイルの身の安全(恋人同士の時間を確保したいともいう 笑)を何よりも優先したいゼスの心配と、治癒料理に時間をたくさん費やしたいアイルの使命感がうまいこと噛み合わないことも多いですが、何となくどちらかかが折れて何となく甘い雰囲気に持っていく2人の恋人模様にニンマリ^ ^
すれ違ったり喧嘩したりとかはなく、異国の地でもゆっくりと愛を育んでいきます。
アイルへの愛の重さをたくさん見せつけてくれるゼス。よからぬ虫除けのため、アイルに害を為す者を蹴散らすため、番犬としての牽制力が凄まじいです。
ゼス :早くラール国(2人の母国)に帰ろう
アイル:まだ困っている人がいる → 帰れない
ずっとこのやりとりです(笑)
アイルの料理への探究心は感心しますが、料理のこととなると周りが見えなくて少し危なっかしい。それをゼスがヤキモキしながらお世話してるって感じで、これ…ゼスがいなかったらどうなってたんだろうとヒヤヒヤしました。
料理や人々の治癒に打ち込むアイルの頑張りは素晴らしいですが、身体が限界を超えてもなお無理をする恋人の仕事っぷりに不安になるゼスの気持ちも分かります。アイルの行動は一見するとやりがいの搾取のようにも見えてしまうし、アイルに希望を見出して連れてきたグジナウの宰相……アイルの能力に活路を見出す前に、暗躍する自分の国のアホ侯爵をどうにかしなはれ。王もなんだか国の危機を感じてないし、グジナウのツケをアイルに取らせるとは、ううむ…けしからん。
それに。
アイル自身の身体を心配するのは、ゼスだけなんですよね。アイルは人々の傷を癒せても、アイルは自分自身の身体を癒せない。治癒師とは言えども、治す力に限界はあるし、そこまでのスーパーマンでもありません。
愛する恋人がグジナウの問題に巻き込まれていくのを見てられないゼスが必要以上に怖い番犬になるのも納得かな。アイルの協力者や味方まで牽制するのもやり過ぎですが、そんなゼスの行動から彼がアイルをどれだけ愛しているかの証明にもなっていますので、騎士団長の溺愛っぷりを隅々までご賞味頂ければと思います♪
「医食同源」の精神をファンタジーに落とし込んだようなストーリーは、料理の温かさだけでなく人々の心の温かさまにまで触れた癒しの物語でした。
治癒師として扱われたアイルだけど、やはりアイルは料理人。治癒師ではなく、料理人として美味しい食事で多くの人たちを癒してくれるでしょう。
帰国後は料理人としての腕を磨きながらゼスと共に同じ未来を歩んでいって欲しいなと思います^ ^
