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表題作初雪 海は灰色 第一部

麻生龍太郎
元刑事
山内練
元男娼、ヤクザ

あらすじ

『聖なる黒夜』から23年。ついに麻生龍太郎シリーズの長編刊行!

有罪判決を受け警察官を辞め、探偵の手伝いをするようになった麻生龍太郎。温泉芸者として流転の生活を送っているという元妻を探して、初雪がちらつくなか、麻生は新潟の山間の温泉町にやって来た。寂れた温泉街で聞き込みを始めた矢先、この町の有力者から資金を受けていたという男が失踪し、直後、宿の女将が何者かに殴られ重傷を負った。この町で何が起きているのか? そして、動揺する麻生の前に、妻を連れ去った男――山内練が現れた……。
『RIKO』、『聖なる黒夜』から連なる麻生龍太郎シリーズ、23年ぶりの長編刊行!
2026年12月頃、続編刊行予定。
著者作家生活30周年記念作品。

作品情報

作品名
初雪 海は灰色 第一部
著者
柴田よしき 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
発売日
ISBN
9784041169131
5

(3)

(3)

萌々

(0)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
15
評価数
3
平均
5 / 5
神率
100%

レビュー投稿数2

令和の龍練

まさかまたあの2人に会えるなんて!嬉しい限りです。時々気にしてはいたけどもう出ないかも?と少し思っていたので。令和の龍練ですよ!でも物語上の年代はまだ平成かな?という感じ。久しぶりなので彼らの年齢も忘れかけてますがおそらく龍太郎アラフィフ、練ちゃんアラフォーでひとまわりは年齢差があったはず。

今回は麻生さんの逃げた女房を探す(何故?)旅の途中ひなびた温泉宿で2人が殺人事件に巻き込まれるという2時間サスペンス風のお話ですがわりと早い段階で2人が再会するので安心しました。再会する時の練ちゃんがとても可愛い。アラフォーなのに。でも怖いんです。脛に傷持つ女性は皆山内練を恐れています。

長いお話なので途中色々あるんですが、私的には龍太郎から練への深い愛情が感じられるシーンが結構あったので大満足です。柴田先生ありがとう。お願いだから第二部(約1年後発売予定)であんまり落とさないで!と思います。第一部ですがキリが良い所で終わっています。往年の聖黒・龍練ファンは必読ですよ。次巻では少しでもいいので及川さんが出て来ると良いなあと思います。

3

読んでよかったです

 ※ネタバレも甚だしいです。未読の方は御注意くださいね。


「聖なる黒夜」から23年ぶりに続編が刊行、という触れ込みの本書。
実際には「聖なる黒夜」の続きにあたる物語は他にも複数出ていて、本書はそれらの続きにあたる、と思われます。
(花咲慎一郎の後半がいつぐらいなのかがちょっと不明。でも周辺の状況等でいつか照合できるでしょうか)
「聖なる黒夜」から本書にいたるまで、関連作品を9冊読んで、満を持しての「海は灰色」拝読でした。
「月神の浅き夢」のとき、練が39歳で麻生が46歳なので(推定。ちがったらすみません)、本書はそれよりも後なので、少なくとも練は40代。時の流れは怖ろしいですが、練のキャラはほぼ一緒です。
麻生が、別れた妻の影を追いかけて雪の温泉町まで足を伸ばす物語と聞いて、覚悟して手に取りました。
でもそこに描かれていたのは、私が見たかった世界でした。麻生と練のバディ感。遠く離れた土地で、二人が並んで夫婦漫才みたいなやりとりを交わし、事件の謎を解いていく。
これまで、麻生が緑子に一方的に練のことを惚気たり(「聖母の深き淵」)、長谷川環が花咲に練の唯一の弱みは片思いの相手だとばらしたり(「ア・ソング・フォー・ユー」)、そういう間接的な描写だけでもヒャァ~~と浮き立っていたのに、ここにきて二人が顔を合わせて語り合って、隣を歩いたり鍋をつついたり、なんの御褒美なんですか。麻生は当然のようにその存在を受け入れて、普通に「練」とか呼びかけるし、それどころか練の自分への妄執について人に話すし、尚且つもしも自分がこの場で命を落とすことがあれば間違いなく練が報復するだろうとか言うし、なんなのその距離感とその自信は!
そして、きっぱり離れようと思ったけど出来なかった、という麻生の言葉は、私がとても聞きたかったことでした。
色々思うところはあるけれど、バディ感を味わえたことは素直に嬉しかったのです。
もう、両思いだとかそういうことを軽く超越していると思いました。逆にそういう終わり方だったからこそ、これに続く第二部第三部がおそろしくもあるのです。幸せな二人じゃだめなんでしょうか。

それと、これは作品レビューではないのですが、
(でもひどくネタバレ。注意)
麻生は服役したので探偵事務所を開くことができず、浅草の事務所も畳んでいまは川崎に住んでいるらしい。なら「ア・ソング・フォー・ユー」でのあのときはいつだったのか? 「海は灰色」時点ではもう俺は警察官でも私立探偵でもない、と言っているので気になります。
それと、玲子はこの温泉町に2年間いたらしい。いまから3年以上前、だそうなんだけど、「今」が何年なのか、99年か00年?普通に考えると98年とかになってそれは合わないから違うとして(麻生の出所が98年冬)。切実に年表が必要。

2

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