04/15発売電子書籍限定版
小説


なんじゃこの攻めは。
スペック最強のαだけど、性格めっちゃ難あり。
溺愛ものを期待してると少しだけ痛い目をみるかもしれません。
まぁ…マティアスの置かれた環境を考えると、性格が捻くれるのも理解できますけどね。
子作り子作りと口うるさい叔父と、領地を管理できない無能な貴族たちに囲まれ、挙げ句の果てには股を開き熱い視線で誘うΩの閨の相手が強制化されているとあれば(女性Ωとの閨シーンあり)、多少傲慢になるのは仕方ないかと。しかし、それを考慮しても煌への扱い酷くね?でした。
異世界から勝手に召喚しといてまず謝罪をしろよ、だし。煌にとってはアンタんところの国のΩ不足なんか知ったこっちゃねぇのに元いた世界での人生を棒に振ったことへの理解も配慮も全くなし。こっちのやり方に従ってもらって当然みたいな横柄な態度はいかがなものか。
叔父の強行がもちろん一番悪いが、国王として来賓への対応はちゃんとして欲しかったです。(将来の国母になるかもしれんのだぞ!)
物語の出会いや始まりが最悪なのはよくある話なので良いとして、ただの"オメガ"としてしか思っていなかった煌に、マティアスが気持ちを傾けていくのはある意味王道な展開でしょう。
ただ。マティアスが恋愛に超不器用で、煌のことが気になってるのに、面白いおもちゃが見つかったとばかりにしょうもない嫌がらせ(みすぼらしい服しか与えない、膨大な仕事を投げる)をするくせ、一丁前に嫉妬をし、何で俺を求めないのだとか言う人まかせな態度が気に入らない。お前の方が煌を抱きたいのに、煌から言質をとろうとするところがヘタレで、カッコ悪っ!て思っちゃいました。
最後に煌を救出するシーンも、自分からは煌の名前を言わないけど、煌には名前を呼んでもらいたがるところもなんだかな…でした。
最後の大一番の見せ場くらいはバチっと決めてよ、ゴールドアルファ様。
煌が賢いコで良かったね。煌の察し力の高さに色々と救われてることに気付きましょう( ̄∀ ̄)
元いた世界でプラチナアルファだった男がΩになり、異世界でΩとして第二の人生を歩んでいくお話がメインかなと思っていたら、主要部分はスーパースパダリのゴールドアルファの不器用な恋のお話でした。
ゴールドアルファに囚われた元アルファのお話じゃない、ゴールドアルファの方が囚われたストーリーです^ ^
俺様ヘタレ野郎のマティアスも、最後の最後には溺愛攻めらしくシュッとした男になり、恋や恋愛が完全無敵のゴールドアルファ様にまた1つ箔を付けるに至りました。
もしかして本来はこっちが素なのかもですね〜♪
とりあえず、Ω斡旋しかしかしてないあの叔父に相応の仕事を与えるのと、貴族の教育をちゃんとすることを急ぎの仕事にして欲しい。
煌の持つ洗練された文明の知識とマティアスの圧倒的魔力パワーをがっちゃんこして、この国の国内改革を共に進めて革新的でより良い社会に導いていくことを願います。
”高ランクα”という社会的に優位に立つ者同士(※受けは転生後Ωに変転)、
互いの矜持・プライドがぶつかり合うー
そんなピリッと辛く緊張感ある空気の中で生まれ、
変わりゆく感情が描かれた異世界トリップオメガバースです。
希少な”プラチナアルファ”の天才的研究者としてもてはやされていた煌(受)。
ある日Ωに襲われかけたところ、突然異世界へと召喚され、
なんとΩへと変転してしまいます。
抑制剤もなく、発情したΩは道端で犯されるのが当たり前という世界で、
その世界の王であるマティアス(攻)に出会いー
と始まる物語。
俺様・傲慢な国王×元αとしてのプライドを持った強気な元研究者。
序盤にマティアス(攻)が女性Ωを抱いている生々しい描写がありますので、
苦手な方、ご注意ください;
(自分はちょっとビックリしました)
傲岸不遜なマティアスに、「溺愛攻め」好きな私は
実は初っ端から好感が持てずにいたのですが…;
特別なαであり、王であるがゆえに抱える義務・責務とその葛藤は、
信じられないくらい重いもの。
読み進めるにつれ理解できるようになる、
”俺様!”な態度の裏に隠された彼の孤独と寂しさには
次第に同情心が湧き、煌(こう・受)と共に自分も絆されてゆきました。
(でもやっぱり一番自分が萌えるのは「わんこ溺愛攻め」なため、萌え度としては控えめかな...)
また設定として面白いのは、αの中にもランク分けがあり、
その中で攻めは最高位の”ゴールドアルファ”、
受けは2番目にランクの高い”(元)プラチナアルファ”というところでしょうか。
αの中でも高ランクにありながら、幼い頃の経験から
バース性ベースの色眼鏡で見られることに抵抗感があった煌。
Ωへの偏見なども自分にはない、と思い込んでいた彼が、
いざ自分がΩに変転してしまったら、一体何を思うのか?
という部分も、物語の大きな見どころの一つになっていました。
プラチナαだと判明するまで、ずっとβだと思われぞんざいな扱いを受けていた煌。
そんな彼がプラチナαだと分かったとたん、周囲の態度がコロッと変わり
どんな努力も「プラチナαなのだから当然のこと」として受け止められるようになる。
そんな経験から煌は、バース性で人を見たり、バース性にこだわることに人一倍嫌悪感を抱いていた…はずでした。
ところがいざ自分がΩに変転してみて感じる強い抵抗感・拒否感に、
自分が無意識にΩを蔑んでいたことを知る。
で、そこで決して「よよよ…」と泣き濡れ諦めるわけではないのが、
煌の”漢気”を感じるところ。
持ち前の負けん気の強さで、Ωとして生き抜き
この世界を少しでも変えてやろうと
転移前の知識を生かして動き始めるのです。
「私が抱いてやるのだ、感謝しろ」などと言ってくる(!)
傲慢きわまりないマティアスとぶつかり合う、男と男の矜持・プライド。
そんなところにゾクゾクくる( ̄∀ ̄)
「そのうち折れて、自分から”抱いて”とねだってくるようになるだろう」
と、今までとは毛色の違うΩを”ちょうどいいおもちゃ”のように考えている攻めと
「絶対折れないぞ」とプライド高く反抗する受け。
そんな両者の気持ちが徐々にほぐれ、次第に
無自覚の独占欲や嫉妬心、切ない恋情を覚える様になる過程が
恋愛パートの山となっています。
煌を邪魔者として排除しようと企む者たちの策略により、ピンチに陥った煌。
それを知ったマティアスが血相を変えて助けに来るところ、特にグッとくるシーンでした(๑•̀ㅂ•́)و✧
最後の最後、想いが通じ合った後の二人の濡れ場で、
マティアスが煌の名前を呼びながら身体中にキスするところも、
萌えが一気にMAX値に振り切ったー…!
「名前を知り、その名を呼ぶ」ということが特別重要な意味を持つー
というのも、なんともロマンティックな設定(*´◒`*)
…ただ。やっぱり自分の攻めの好みのタイプは、
優しさとスパダリみ溢れる溺愛タイプ、なんですよね。。
そのため、”萌えたぎる!”気持ちはそこまで湧かず、だったかなあ。
煌が異世界で開発した抑制剤や、それを用いてΩのヒートを抑え、
Ωの立場を改善していく…という道も、恋の成就により
ややあっさり目に終わってしまい;(あくまでも自分の印象ですが;)
人々の考え方が変わり、国が変わっていく様をもう少しじっくり見たかったな、という思いも残りました。
評価…悩んだのですが、キャラへの「萌え度」「共感度」という点で
今回はちょっと控えめな形になりました。
こちら美月九音先生の2作目ということで、
次作でのキャラ萌えを大きな楽しみに待っていたいなと思います☺︎
