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昭和時代の腐女子の一世を風靡した執着系BLの元祖あるいはバイブルとも言える「絶愛」「BRONZE」のスピンオフ小説の2作目で南條家の長男広瀬にクローズアップした作品です。
南條家の血筋のミステリー的な要素も入っていて1作目に続き読み応えがありました。
現役ファンの時には、主役の2人に目がいって広瀬に興味が無かったけれど、年を経てから広瀬のワビサビ的な良さを感じるようになりました。何でもできる秀才の屈折度合にグッときました。
プライドが高いので発散できず、内に秘めた完全こじらせ系で。
秀才は天才を越せないのが悲劇だね…。
本編の漫画を読んでいた時は、遺言の内容が何故衝撃的なのか、何故晃司が広瀬達の前で◯◯を切り落としたのか、広瀬や秋人の2人に対する怖いほどの執着等が当時はよく理解が出来なかったです。
このスピンオフ小説を読んで本編の理解が深まって良かったです。南條家の確執は根深い。
長い時を経て悲劇が繰り返されるのね…。
南條家の人間は誰かに囚われる習性がある。
龍一郎に対する漱志、広瀬に対する龍一郎、秋人に対する広瀬、晃司に対する泉しかり。本編漫画での晃司の泉に対する自己犠牲に近い執着にも合点がいきました。
執着の家系。血筋のなせる業なのね…。
広瀬と倉内の主従関係も良かったです。
2人の因縁は江戸時代にまで遡るのね…。
非BL作品ですが、2人の王道ブロマンスな関係性にハマりました。
幼き若き頃の晃司の変人ぶり(?)も興味深かった。
尾崎南先生のイラストも多く入っていて満足でした。
本編漫画の電子版も修正描写が多くて先生は意欲的だな。
ちょっと気になったのが作家さんの存在。
調べたところ、この小説がデビュー作でこのシリーズ以外は執筆なし。
その割には文章が流暢で上手すぎるのが気になりました。
覆面ベテラン作家さんの執筆?別名義?と邪推してしまいました。
本編漫画の「絶愛」や「BRONZE」は少女漫画に夢中だった思春期の自分を腐女子に誘ったターニングポイントのような思い出深い作品。
このスピンオフ小説を機会に本編「絶愛」や「BRONZE」を電子版で読み返したいです。
