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おまえは私を獣にさせる
今度の謎解き骨董は、禁断の家宝、黒劉の謎を攻め様の兄から解いて見せよとの
次期当主ゆえの脅しと言う名の挑戦を受ける事になります。
初めから攻め様には笑顔で冷徹な命令を下せる人だと聞いていたけれど、
今までの付き合いから、そんな人だとは思えなくなっていた受け様は、次期当主として
家の為に傲慢に脅す攻め様の兄、怜人にショックを受ける。
今回の謎解きは攻め様の一族で代々言い伝えられてきた災いをもたらす黒劉の謎とき。
攻め様の日本の家の特別な環境を整えた地下に封印されるように置かれている黒劉、
その謎を劉人として、唯一龍を殺せるものと言われている受け様が一族の為に
謎の解明をするストーリー。
この辺りから怒涛のラストへ向けての序章になるような展開です。
受け様が裏切られたように感じた怜人の態度、でも後にその裏にあった苦悩を
知る事になるのですが、それはまだまだ先のお話になります。
そして、黒劉繋がりで、攻め様の秘書の王と石動との出会い編があります。
二人がどのように出会い恋人になったのかが、黒劉の警備と言う4年前の
出来事として描かれています。
さらに、受け様は今回で会社を辞める事になります。
あんなに好きだった仕事なのですが、自分の意思で黒劉の謎を解く為に決意し、
花嫁からパートナーに受け様がなった巻のようです。
そして、黒劉の謎が新たな謎を呼ぶ展開になり、次回作へと続く流れになっていました。
このお家、いったいどんだけ秘宝的な謎があるんでしょうね? なんて気もしますが、今回は家宝「黒劉」の謎を解くことになります。今回の謎は、今までのミッションとは比較にならないほどの大きなもので一族の深い部分にも関わってくるもののよう。
今まで、塔眞家の息子のパートナーでありながら、表向きはサラリーマンの骨董商という立場を取っていた凌さんですが、今回のミッションに真剣に取り組むために会社を辞めることを決意します。(しかしこの経緯は社会人としてはちょっと疑問が残りますね。なんだかんだ言ってもやはり無責任だし、良い間柄を築いていた同僚や先輩にはすべて秘密で今後の連絡先すら言わず…ということのようで)
そして、この本ではエピソードの間に貴砺の秘書・王と恋人・石動のなれそめ話も挟まれます。挟む位置はここがいいのかなぁ?と少し思う部分もありはしたのですが、このエピソード自体は、これだけで独立した本にしても良かったんじゃないかな?という位に読み応えのあるものでした。むしろ本編より好きかもしれない…。
感情を滅多には出さない王とどうにかそこに切り込んでいこうとする石動のギリギリのやり取りが刺激的でした。
本筋である謎解きは「ヒント登場!?」というところで以下次号へ…! という展開。引っ張ります。