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かなり心待ちにしていた井上佐藤の2冊目のコミックス。
早売りを期待して前日に書店へ出向いたくらいなので、その気合の入れようは言わずもがなで(もちろんなかったけど)。
前作が発売された時に本作じゃなく落胆してしまった程なので、今回は本当に嬉しくてホクホクしている。
表題作はお互いバツイチで子連れ同士という2人を描いた「子育てBL」とでも言うべきお話。
子供という存在が単なる物語のアクセサリーになっていない所がリアルであり、それでいて重い。
女性一人で子供を育て働くのも大変だけども、出世も世間体もあったもんじゃない男性だって、それは変わらないんじゃないだろうかと思わされるシーンも沢山あり、気づけば2人の恋愛模様よりも彼らの子育てに注目してしまっていた。
さてこの男どもが「子連れオオカミ」になってしまった経緯と言うのは、意外と切ない。
合理的で卒なく何でもこなせそうな男・田所は、同じように合理的な妻に「恋に堕ちたの」とアッサリ捨てられしまい、また生来の甘えたがり男・宮本は、家族と過ごす時間を我慢し残業も厭わず働き続けていたら、同じように甘えたがりだった妻が育児ノイローゼになってしまい、気づけば妻の姿はなかった・・・というなんとも痛い結末(;´Д`)
そんな2人が出会い惹かれあうお話なのだが、他の子連れ作品と雰囲気が違うなと感じたのは、彼らの人生においての中心が、自分たちの色恋事でなく子供であったという部分。
本当は親としてそんな事は当然なんだけども、BL界では結構珍しいかもなあなんて思った。
だから子供たちが絶対に蔑ろにされない。
互いに抱きしめあおうが、キスしようが、それこそ本番をおっぱじめようが、その傍らには必ず息子たちが眠っている。
それが情操教育に良いのか悪いのかは別として(笑)、親たちがいくら問題を抱えようがストレスをためようが、子供たちは常に健やかだ。
その様子がコマの端々から溢れ出ていて、読めば読むほど私は温かい気持ちになってしまっていた。
中身はどエロなのに・・・なのに、すごくほんわかしてしまう。
物語の最後、宮本の息子に対して田所が「同じお墓に入るんだよ」と、少し間を置いて答えるシーンが特に印象深かった(´∀`*)
ただその分、田所の元妻の人でなしっぷりは際立っていた。
離婚の際に田所に笑ってサヨナラするのは構わないが、自分の息子(旭)に対して「旭は君の種なんで 何とか二人で生きてって」という言葉には頭を抱えたくなった。
また田所が宮本とデキてしまった事に対して「別れただんなが今来たら ホモになってたの~」のバカ笑いも、それ一体どうなんだ。
などと、女性キャラに対する作者の目線は多少気になったが、概ね満足だった1冊。
そして願わくばチッチとあっくんが成長した後のラヴを見てみたいかも、だ。
「子連れオオカミ」「蘇る子連れオオカミ」「ネバークライウルフ」(描き下ろし)⇒田所(バツイチ子持ち)×宮本(バツイチ子持ち)
「ララルー」「チムチムチェリー」⇒佳月(キャバクラマネージャー)×檜山(社長 キャバクラ常連客) ≪リバ有り≫
「201」⇒八木×片瀬 ≪ゲイばかりが住むアパート千曲荘シリーズ≫
基本的にコミックス・小説ともに雑誌はほとんど購入していないのですが、数年前たまたま読んだものに(「麗人Bravo!2005春号」だそうです)「子連れオオカミ」が載っていて、すごく気に入っていたのですが何となく作者やタイトルを忘れたままになってしまっていたんですよね(←ホント詰めが甘い)。その後作者が“井上佐藤さん”だと分かりコミックス「エンドルフィンマシーン」を購入したのですが、「子連れオオカミ」が載っていなくてちょっと呆然としてしまった思い出があります。(でも「エンドルフィンマシーン」も好きですよ)……ということで今度こそは間違いなくあの時の「子連れオオカミ」が載っているコミックスで、久々に読みましたがやっぱり面白くて大好きな作品でした。もう本当に待った甲斐がありましたよ。
バツイチ子連れ同士の男(田所と宮本)が同じ日にアパートに引っ越して来て、しかも子供が通う保育園まで一緒ということですぐにお互いの家を行き来する仲になります。すぐにくっ付くかなと思いきや、お互いに意地を張り合ってみたり、宮本が再婚してしまったりと色々ありつつも、結局は宮本はバツ2になり(もう一人子供が増える)田所と再会してめでたしめでたしという話です。
とにかく子連れ同士の恋愛ストーリーそのものです。最初から最後まで田所も宮本もパパでしたし、保育園児の子供たちが常にそばにいる様な状態なので落ち着かないことこの上ないのですが、そのゴチャゴチャした感じが逆に所帯じみていて良かったです。ストーリーやエロの部分も楽しめましたが、田所・宮本の子供たちがとにかく可愛くて参りました。一つ一つの絵をじっくりと見ながら子供らしく微笑ましい仕草にメロメロになってしまいました。ちなみに麗人(2009年1月号)に「オオカミの血族」という、田所・宮本の子供たちメインの続編が載っていて、
女⇔チッチ(宮本息子)←あっくん(田所息子)←のん(宮本再婚後の息子)
(チッチは結婚してしまう)
みたいな関係になっていて、ものすごぉ~く続きが気になるんですがどうなるんでしょうか!?あくまでもコミックス発売記念の短編でしかないのかな…。
キャバクラマネージャーと常連客の話もエロエロで良かったです(リバあるし)。それから「エンドルフィンマシーン」で出てきたアパート≪千曲荘≫がまたまた登場して、前作とは違うカップルの話が読めて良かったです(面白かったけど、私は前作のカップルの方が好みかな)。
こんばんは、大変面白かったですね。
みなさん「楽しみになさっていた」んですね。
私はコミックスで「はじめまして」でした。
さらに後日談があるとは・・・
コミックス派の私としては、是非続編としてコミックス化していただきたいです。
情報ありがとうございました。
こんばんは!
麗人は目の前にずっとあったのに・・・なのに・・・「オオカミの血族」は読んでないみたいでしたー_| ̄|○ il||li
そしてたった今読み終えました。
はぁ・・・すごく良かったです。
そうか、チッチとじゃなくてのんだったんですね(。´Д⊂)
なんかすごく続きが読みたいです。
久しぶりに愛読者ハガキを送りたい気分になりました(笑)
麗人のことを思い出させてくれてありがとうございます♪
バツ一・子持ちの男二人が偶然同じ日に同じアパートに引っ越してきたことからお話は始まります。妻に逃げられ、まだまだ手のかかる子どもを保育園にあずけながら会社勤めをするふたりは、境遇こそ似ていますがキャラクターが全く違い、さらにその息子たちもそれぞれ個性があります。
かたや外見のワイルドさに比べ穏やかで世話好きな田所。子どもは未だにおしゃぶりをくわえおっぱいを欲しがるような甘えん坊で喘息持ちの美少年・旭。かたや優しげな外見の割にはおおざっぱで明るく負けず嫌いで甘ったれの宮本。子どもは元気いっぱいでしっかりしているが、言葉の発達に問題がある千寿也。
ある日二人で酔いつぶれて、何かがあった痕跡があったものだから、それを否定しようとジタバタする二人。
避けて通れないのが子どもたちで、何かというと目撃者となっています。ジタバタしながらお互いを意識し、最終的には「男として父親としてモラルやプライドもあるけれど」相手を好きなんだということを受け入れるのです。先は思いやられるものの、支えあって仲良く暮らしてねって思いました。
続編はお見合い話と3歳児健診をからめたあれこれです。男手一つで育てているところに健診で問題を指摘されてしまえば、親の責任を感じて落ち込んでしまうのも当たり前です。
明るく甘ったれの宮本が日に日に暗くなり、終いには見合い結婚に逃げてしまうのです。引き止められない田所が悲しい…。
しかし、子どもたちが小学校に上がる頃、子どもが一人増えた宮本と在宅仕事が増えた田所は再びの偶然で引っ越し先で出会うのでした。あー、よかった。
描き下ろしでもその後がフォローされており、パワフルな元妻も登場。ここまできたら、もう怖いものなしなんじゃないんでしょうかお二人さん。
で、何が一番心に残ったかといえば、子育て。「うん、そうだよね、わかるわかる」といったシーンがいっぱい。子どもは子どもで勝手に動いているけれど、親は目を離せない。ちょっと離すとさあ大変とかになっちゃうわけで、苦笑いの連続でした。強い子に育つんだよ、みんな。
子育てとジレンマだけでなくエロも満載で、ページ数がそれほど多くない割にタップリ読んだなあ感があります。宮本が自分のあそこを鏡で確かめたり、本格的にいたした後で以前の状況に疑問を持ったりするところもにまっとできます。
他の作品、キャバクラのマネージャー×会社社長のお話は、社長の妹(BL好き)のおかげで不器用でもどかしい二人の関係が少しずつ進展していく仕組みになっています。キャバマネージャーの方はまだ、妄想したり駆け引きしたりと先に進むことを考える人ですが、社長がとにかくすっとぼけていて(もしかすると、安全パイを引くまで勝負に出ないタイプで、一番ずるいのかもしれないけど)うまい具合にもどかしいお話になっています。リバもまた良し。
ちるちるでランキング上位だったので、買ってみました。
子連れオオカミ。
最後泣きそうになった。。。
なんで引っ越したんだー!と思って、そうか子どものためか、と。
2話の最初、君のためならなんだってできるってそういうことか、と。
やっぱりパパだったんだなーと思いました。
そして、再会した時、よかったなー!!!と思いっきり叫びたかった!!
最初の展開と最後の展開が、神でした。
いえいえ(´∀`*)
実はちょっとプッと吹いてしまいました・・・。
プチ和みましたよ > らっさる
1200字の壁は私にとっては辛いです。
自分の中ではすごく内容を吟味して書かないといけないので、けっこう悩みます。
しかし私のこの暑苦しい愛は伝わっていたようで・・・良かったです♪
こんばんは♪
「君のためならなんだってできる」
これが恋人にではなく息子に向けられた言葉であるところに、この作品の奥深さを感じました。
んーー、なんか泣けてきますよね。
私はこの言葉も大好きだったんですよ。
ここも書きたかったんですが・・・しかしあまりに書きたい事が多すぎて、1200字オーバーの罠(笑)
泣く泣く削りました(;´∀`)
だからバンブーコミックスって好きよv
あられもない体位に、非常に興奮しましたw
sexの流れがわかるようなしっかりした描写の作家さんて
意外と少ないと思うんだよね。
まあ好き好きあるかと思うのですが私は、どストライクに好きな絵でした。
「子連れオオカミ」
「蘇る子連れオオカミ」
「ネバークライウルフ」
→バツイチ子持ちおっさんカップルの話。
「ララルー」
「チムチムチェリー」
→キャバクラのマネージャーと常連の話。
「201」
→ゲイカップルの痴話喧嘩v
と、3カップルのお話が入ってる。
どれもよかったが
やはりコミックスのタイトルになっている
「子連れオオカミ」が、興味深かった。
BLカップルの悩みの種のひとつとして
子供が産めないことだったりするんだけど
このカップルは、お互い子持ち。
それでバン万歳じゃなくってね
父性をなくさないまま恋してsexして育児して悩むところに共感。
真面目に考えたら、非常に重い話なんだろうけど
オトナだけどどこかコドモっぽい彼等に
かわいくて悶えた。
育児ネタは、思わずうんうんなエピソードが込められていて
これ井上佐藤さんの育児ネタなんでしょうかね?w
乱菊
>うえおさま
アマゾンも品切れとまではいかないまでも、1週間くらいかかるみたいですよ~。
他のサイトをのぞいてみても、軒並みそんな感じですし。
すごいですよねーΣヽ(`д´;)ノ
確かにこの方、漫画としては読みにくい部分も多いんですが、それを上回るキャラ萌えでした★
特に子供たち。
自分たちの頭の上で親父同士がケンカをしていても、チッチとあっくんの間にはハートが飛んでましたよね(笑)
あんなの見てたら将来くっつく!と思っちゃいますよー。
いやあまんまと騙された(笑)
チッチの結婚式でちらりと登場していた親父たち。
ちゃんと一緒にいるんですね。
それにしても2人とも孫を持てて、なんだか普通に満たされた人生に見えますね(*´ω`*)