BLコミック&BL小説、業界最大級の品揃え!
秀香穂里先生によるボロアパートを舞台とした、大人の青春ストーリー。
主人公は、大学生なんだけど、管理人である祖父が入院し、代理でこのボロアパートの管理人になった太一。
新宿という超都心にありながら、台所もトイレも共同、風呂なし、6畳一間で家賃は3万円という「すばる荘」の住人は、みなワケありというか…
クラブのナンバーワンホステス、人気ホスト、ポルノ小説家にスーツでパチンコ屋に「通勤」するパチプロ、という面々。
みんな一定の収入があるのに何でこんなアパートに?と訝しむ太一ですが、中盤にその理由が明かされます。
住人たちは、元々管理人である太一の祖父と昔からの知り合いで、ある小劇団の常連客でした。芝居を見るだけでなく演ってみたいという気持ちが高じるが、芝居をやるのはカネがかかる。そこを太一の祖父が声をかけてみんなが格安で住める「すばる荘」を作ったのだ…という真相だったのです。
皆、下手くそだけどすごい熱意で芝居の稽古をしている、それは大人の部活動…
ここに、実は男のホステス・マコがパチプロの鹿島さんに言えない恋をしていたり、チャラいホストの浅倉が実は苦労人だったり、という肉付けもあって非常に物語に厚みが出ています。
押し付けがましくない人情物、という風情。
これ恋愛場面抜きで、様々なバックグラウンドのある面々が下手だけど演劇に一生懸命で、汗してもがいて、ちょっと住人とは距離を置いている若い太一を巻き込んでいく…というドラマになりそう。NHKなんかにぴったりなんじゃないかなぁ。
あ、BLとしては芝居の脚本と演出担当でポルノ作家をしている吉住と太一が恋人になります。Hシーンはエロの匠・秀先生ですからハズレなし。加えて山田ユギ先生のイラストがホント素晴らしすぎる!すばる荘の面々が本当に実在するみたいです。
それぞれ癖がありつつも前向きな住人なので和気藹々とした雰囲気ですー。
明るいほのぼのを読みたい場合良いかもですね♪
因みに私は、表紙から勝手に官能小説読み聞かせを期待してしまった(笑)←残念ながらありませんorz
まぁー奥手な太一に自作ポルノを読ませて「どの場面で発情した?」ってのはありましたがw
両親・祖母を亡くし、祖父が入院…大切な人を持ち、“別れ”を恐れる太一にとって隣人の秘密を知ろうとする事は他人と深く関わろうという一歩になるんですよね。
隣人の秘密が太一の成長にも繋がってます。
取り敢えず私は太一お手製オムライスを食べたいと思いました!!!
難を言えば太一が吉住にひかれるのが急だな~とか…吉住キャラがイマイチつかみづらい(冷静なんだか熱血なんだか…)あたり?
浅倉(ホスト)の話、読んでみたいなぁ。
祖父が倒れたせいで、おんぼろアパートの管理人代理になった大学生の太一。
アパートの住人たちはホストにホステス、パチプロとクセモノ揃い。
中でも一番やっかいなのがポルノ作家の吉住だった。
自作のポルノ小説を太一に読ませては反応を伺ったり、セクハラを仕掛けてきたり。
管理人代理としておおむね上手くやっている太一だったが、どうしてもこの吉住だけは苦手だった。
ある日、太一は吉住をはじめアパートの住人たちが密かに外出するところを目撃して……
ストーリーの流れはおもしろかったのですが、どうしても主役二人に感情移入できず微妙な感じのまま読み終わってしまいました。
冒頭から太一は昔気質だけどあったかい祖父母に育てられたせいで困っている人を放っておけないっていう性格が提示されます。
それなのに住人を見る目がさりげなく上から目線だったり、妙にうがったものの考え方をするところが最初の性格と上手く一致しなくて。
吉住を意識しているのはわかるんですが、この前半の描写だけだとそこまで変人!って毛嫌いするほどでもないような。
だけどこの吉住氏の行動も結局なんだったのという気はする。
自作のポルノ小説を渡してみたりセクハラをしてみたり。
また何を考えているのかよくわからない無口&不思議キャラクターなのでなんとも。
途中で太一がアパートの住人の恋心を当人にばらしてしまいます。
特殊な状況ではありますが、二人とも男同士。
本人は見つめているだけでいいのと言っていたにもかかわらず、です。
上手くいったからいいようなものの一歩間違ったら大惨事だよなあと。
いくら正義感からの行動でもそれはやっちゃいけないような気がするの。
ボロアパートに住むちょっと風変わりな住人たちと
新米管理人のハートフルなお話です。
都会の真ん中に建つ昔ながらの共同玄関、共同キッチン、共同トイレ、風呂ナシ。
朝食は管理人の手作りを皆で食べる。
管理人は、入院した祖父の代わりをつとめる孫の大学生男子。
ちょっと、もうこの設定でかなりファンタジーだと思い
眉根を寄せたのですが、ほのぼのの中にエロスもありなかなかに楽しめました。
この手の人情モノの挿絵は、山田ユギさんにはぴったりで
秀香穂里さんというより山田ユギさんの香りのする1冊でした。
この手の作品に山田ユギさんを起用すると原作者を食ってしまうことがありますよね。
山田ユギさんて実は挿絵に起用するのは諸刃だと思います。
管理人である主人公・太一もともにボロアパートすばる荘に住みます。
隣人は、ホスト、ホステス、パチプロ、物書き・・・
彼らには秘密があるのです。
太一は、両親を失い、祖母を失い、今なお祖父が入院しているので
大切な人を持ち、失うことに臆病になっていて
隣人の秘密を知ろうとすることは
すなわち太一が他人と深く関わろうという一歩になるのですよね。
隣人の秘密は、太一の成長に通じるところがよかった。
大都会の真ん中で、大人がまっすぐに生きているんだけど
恋に関しては、大人ほど変化球。
そこもよかったです。
いつもながら秀香穂里さんの小説は、登場人物の気持ちが
すっきりしていて読んでいて気持ちよかったです。
ただ、この古めかしい下宿的な雰囲気の設定の中に
心身ともに健康で心の豊かな人しか住んでいない状況
朝からオムライスを作れたり
洗濯板で洗濯のできる大学生の管理人というのが
あまりにもファンタジーでしたね。
全部読んでいるわけではないけど、久々に秀さんの書くものをおもしろいと思いました。
祖父が入院して、ボロアパートの管理人になった大学生の受。住人は、ホスト・ホステス・パチプロにポルノ小説家。すごい組み合わせですが、みんな前向きで悪い人がいないんですね。受は真面目な働き者のいい子です。攻もポルノ小説家という職業柄、変態そうに見えて、真っ直ぐに求愛してくる。実験台、と受は思ってますが、どう見ても愛だろ! 自分の書いた作品を読ませるのもセクハラではなく、自分を好きになってくれそうか様子を見ていただけって。メロメロな感じです。
住人たちは他にも秘密があるようですが、そちらは読んでのお楽しみ。受が攻の書く小説を読んだときのように、一気読みしてしまいました。もう少し波乱があってもよかったかもというくらい、素直でほっこりするお話でした。えっちシーンがなければ、別の作者かと勘違いしそうでした。
某有名な四姉妹を思わせる、攻の書く作品を読んでみたい…。