たった七日間だけでいいから…俺だけのものになって

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表題作SIZE

坂口流星,理津の元家庭教師,ネットカフェのオーナー
香月理津,初恋に敗れて以来多くのセフレと過す大学生

その他の収録作品

あらすじ

日替わりでセフレと会う日々を送っていた大学生の理津は、偶然自分を捨てた元恋人の流星と再会した。理津は彼を憎んでいるのに、流星は以前と変わらぬ優しさと温もりで接してくる。それに戸惑い、蘇る恋心を抑え込もうとした理津は、今後はセフレとしてなら会ってもいいと言ってしまった。しばらくそんな関係を続けていたある日、流星が二人きりで一週間過ごせと言ってきて……。
(出版社より)

作品情報

作品名
SIZE
著者
結城瑛朱 
イラスト
みずかねりょう 
媒体
小説
出版社
プランタン出版
レーベル
プラチナ文庫
発売日
ISBN
9784829624746
2.7

(14)

(2)

萌々

(1)

(5)

中立

(3)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
5
得点
32
評価数
14
平均
2.7 / 5
神率
14.3%

レビュー投稿数5

うーん(._.)

再会もの。
受け様攻め様、どちらもあまり好きなタイプではなかったです(>_<)

受け様は、大学生の理津。
攻め様はネットカフェオーナーのリュウセイ。

リュウセイが大学生で理津が中学生の時、家庭教師と生徒、として出会い、恋に落ちた2人。
関係が親にばれ、当然引き離されて、理津は全寮制の高校へ。
別れの時の「高校を卒業する頃迎えに行く」というリュウセイとの約束を心の支えに待っていた理津。
でも、こちらからの連絡には一度も返事がなく、出した手紙も宛先不明で戻ってくる。
リュウセイから捨てられたんだ。
以降、週5でセフレと付き合うような生活を過ごしていたのだけど、偶然リュウセイと再会。
また会いたいというリュウセイに、6番目のセフレとしてなら付き合う、と持ちかける理津。

理津視点で進むお話で、正直子供だなぁ、とモヤモヤしてしまう。
まぁ、恋人になったのは中学生だし、今だって大学生だから、実際のところ子供だわね、とは思うのだけど。
理津が、ひたすら自虐的で、でもまだリュウセイが好きでぐるぐるしてるのが、読んでいて面倒くさくなっちゃいまして。

また、再会した時のリュウセイの態度も私からするとありえないわ~。
ずっと理津と再会できるのを待ってたくせに、なんだその態度。
会うのを我慢してたって言い分も分かるけど、じゃあそれをちゃんと伝えようよ、2人の事でしょう。
と胸ぐら掴んで言いたくなった。
色々大変だったであろう事は想像できるけど、それ相当の事したんだからさ。

と、どちらにもうーん( ; ˘-ω-)でして。
切ない雰囲気なんだろうけど、乗り切れなかったです。

0

シリアスでした。

年の差、再会ものです。かなりせつなく、シリアスです。
どっぷりどろっとした恋愛ものに浸りたい人にはオススメできる作品です。
未成年のとき、家庭教師だった流星と付き合い、しかし親に見つかり、全寮制の学校に入れられてしまう理津。
他人によって引き裂かれてしまった二人、しかも理津はまだ少年…という展開で冒頭は一気に引き込まれました。

しかし、それがほんとの愛だったのかわからないまま、ストーリーは進むんですよね。結局流星は遊びだったのかもしれない…という疑いが最後まで残ったまま、大人になった理津は流星と再会し、今度はセフレとして距離をおいて付き合い始める…。

前半部分がとても詰まっていた分だけ、後半がやや薄味な気がしました。
ただ、正直に言うと、個人的に、この理津くんにも流星さんにも、私は肯定的になれなかった^^;
流星さんが、まだ子供だった理津を捨てた理由も納得できなかったし、理津くんももう会わない、とか言いながら結局あっさり何度も流星のもとに戻ってしまう…

この会えないでいた距離や気持ちのすれ違いをうまく埋められず、戻るのは早くない??、って気持ちにさせられる。

ですが、これはジャンルの好みによるところも大きいと思うので、ドロドロシリアスがお好きな方には楽しめる作品だと思います。

3

甘いよ〜。

初恋・再会モノ。週五でセフレと眠れない夜を過ごす、大学生の理津。彼は中学生の頃、初恋の相手で当時家庭教師をしていた大学生の流星に捨てられた。流星はおろか親にも捨てられた理津は、同性とのセックスに溺れることで淋しさから逃れようとしていた。

あれから五年。理津は自分を裏切り、傷付けた流星と再会する…。って、あらすじはいらんか。

甘いです、色んな意味で。もともと甘々は苦手な上に、BLの溺愛モノは食傷気味なので、みずかね(汞)りょう先生の挿絵で楽しませてもらった感じです。作家さまはイラストレーターに恵まれていらっしゃいますね。挿絵が多くて眼福でした。

理津以外の人物の名前がカタカナ表記なんですよね。計算されているのかと思いますが、そのおかげかトーンが重くなりすぎず読みやすかったです。それに、理津がずっと過去に生き続けていて、リューセイ以外の人間は受け付けない心理状態っていうか、世間から少し浮いた彼のイメージをうまく表現しているように思いました。読み物として巧みだし、すれ違いとかセフレ設定も大好きなんですけど、今回はmy萌えポインツから外れちゃったかな…。

攻め<受けなので、受けにハマれないとツライです。さすがにまだ中学生の理津くんに、もっと世の中見ろよ、なんて言いがたいんだけれど、大学生になっても彼があまりに近視眼的だったのでどーなのかな、と。その分、リューセイの包容力がハンパなく引き立ちました。幼気な少年に激しく恋い焦がれて、深く思い続ける男。攻めとしてはテッパンだけど、リアルでは貴重…。理津くんが羨まし過ぎるよ。

初恋の成就とトラウマの解消を二人同時に開催して完結されてしまった感じで、個人的にはBLファンタジーの極みといったところでした。

2

うわ!攻めへの○○○マッサージ!

積み本消化強化月間です。
結城さんの本は初読み。
買ってはありながら、中を開いて気づいた受けの一人称…
うーん…となっていたんです。
でも、一人称がまだ『僕』で助かりました。
『僕』好きなもので(苦笑
かなり前に書かれた作品ということで(改稿はされたそうですが)、缶ジュースが出てきたり、お若かったのかやたら小難しい漢字が使われていたりとなんだか色々気になるところもありましたが、すごく読んで良かったーと思わされる作品でした。


受けの理津は14歳の頃にゲイであることを知られ、20歳で親から縁を切られた大学生。

攻めは理津の元家庭教師であり、初めての相手だった流星。
現在は、洒落たバーのような雰囲気を持つネットカフェのオーナー。


中学生と大学生、そんなふたりの逢瀬は親に知られたことで終焉を迎え、理津は全寮制高校へと追いやられます。
が、必ず迎えに行くと言った流星を三年間待ち続け、結局そんなことは嘘だったと悟った理津。
その後はヤケになったように複数のセフレを持つ生活していましたが、そんな時に流星と五年ぶりに再会してしまいます。
まだ、傷は癒えていなかったのに。

孤独を紛らわせるためにセフレと寝る理津は、初めての恋ですべてを狂わせてしまった、ある意味でひじょうに純粋な子だったのだなと思います。
はすっぱな態度と言葉を遣いながらも、傷がずくずくと膿んでいるような。
とにかく理津の一人称なので、理津の孤独や怖れがリアルに伝わってきます。
そして、相手である流星の必死さも。
大抵好き、面白かった、泣けた!と思う作品は、攻めがツボキャラなのですが、こちらの作品もそうでした。
しっかし、初・攻めへの前立腺マッサージ!を読みましたよー(笑

SSは流星の視点です。
三人称ですが、流星の行動説明が苗字の『坂口』と表記されているのが微妙な違和感…
ただ、やっぱり攻め側からの視点で読めるのは良いですね。
本編でもひしひしと伝わってはきていましたが、とにかく流星は理津が可愛くて可愛くて仕方ないのですよねー。

口絵の汞りょうさんのカラーは、流星の無精髭が男っぽくて素敵ー!
わたしリアルでもヒゲ好き&体毛好きなのですが(笑)、BL小説の挿絵ではあまり見かけないので小躍りしました。
や、体毛は今回はないんですけどね。

2

隠された真実の重み

今回は受様の元家庭教師でネットカフェのオーナーと
初恋に敗れて以来多くのセフレと過す大学生の再会モノです。

受様視点で攻様に捨てられたと思っていた受様が
攻様の真意を知ってもとさやに収まるまでの本編と
攻様視点で本編の裏事情とその後の後日談を収録。

受様が初めて恋をしたのは十四歳の時。
相手は父親がつけた受様の家庭教師で
精悍な顔つきながら砕けた雰囲気の大学生でした。

中学生の受様に合わせて膝を追って挨拶し、
いつも笑顔の優しい彼に受様はすぐに夢中になり、
彼に恋心を抱く事も抱かれる事も
受様には当たり前過ぎて疑問にすら思わずたのですが、

二人の蜜月が続いたのは
十四の冬から銃後の秋までの約一年程だけでした。

というのも抱き合っている現場に
受様の母親が踏みこまれて二人の関係がバレ、
受様は彼と引き離された揚句、
全寮制の高校に入れられてしまったのです。

必ず迎えに行くから…だから俺を待っていて

彼の言葉を信じて受様は寮生活を過ごしますが、
彼からの手紙もメールも届かず、
彼宛の手紙もメールも宛先不明で戻って来るに至って
受様は自分が捨てられたのだと気づきます。

高校を卒業して東京の大学に進学した受様は
清らかだった高校生活を覆すように
狂ったように男を求めるようになり、
二十歳を迎えると生前贈与の名目で
お金で親子の縁まで切られてしまいます。

今の受様は
五人のセフレと日替わりで付合う
自堕落な生活を送っていました。

誰かといないと眠れない受様。
でも彼はもう傍にいないから…

受様が忘れたくても忘れられなかった
件の相手こそ今回の攻様になります♪

受様が攻様と再会を果たすのは
大学近くにあるネットカフェでの事になります。

受様は件の店が前から気にはなっていたのですが
どうにも寝付けずにいた夜、
気晴らしにとその店を選んだだけでした。

その店は階段を下りた地下にあり、
扉を開けようとした受様は店内から出てきた男と
思い切りはち合わせしてしまいます。

そしてそのぶつかった相手こそ
五年ぶりに再会した攻様だったのです。
しかも滑稽な程に固まった受様に対して
攻様は再会を喜ぶような顔で笑っていて…

優しげな声も意志の強そうな眼差しも
何一つ変わらないかのような攻様に
受様は冷静を装う事さえ難しくなった受様は
彼を強引に押し倒してしまいます。

その日は攻様の寝ている間に
逃げ帰った受様でしたが、
また会いたいという攻様に対して
二度と会いたくないとは言えませんでした。

その結果、
受様は攻様を六人目のセフレにするのですが…

未成年に手を出した負い目から
受様への気持ちを抑えて過ごしていた攻様と
幼い故の一途さで自分の事しか考えられずに
攻様を責めて過ごしてきた受様は

お互いにお互いしかいないと思っていながらも
なかなか素直に気持ちを伝える事が出来ずに、
かなりの遠回りをしています。

最後にはまとまる事はお約束なので
最後までどこでまとまるのかとハラハラしでしたが、
外的事件で大ドンデン返しという展開もないので
大きなドキドキは有りません。

続編は二人が同居を決めるまで後日談。
本編で書ききれなかった点を
攻様視点で補充した感じのノリの短編ですが、
思いっきりラブラブって感じでもなく…

こうやって書いてみると
ドコが押しなのかちょっと不明なお話ではありますが
大人な攻様に再会する事で
幼いままで留まっていた受様が
年相応に成長していくお話なのかなと思います。

今回は本作同様、
再会モノですれ違う二人のお話で柊平ハルモさんの
『夜蝶は凍れる恋のとりこ』などいかがでしょうか?

2

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