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表題作メモリー・ドール

若き美貌の人形師・桜木美粧(25)
双子の弟・累(17)

あらすじ

若き美貌の人形師・桜木美粧は普通の人形を手掛ける一方、秘密裏に生き人形の製作も請けおっていた。生き人形…それは生きた、あるいは生きていた人間の姿を生き写しにした人形を意味する。そんなある日、美粧は数日前に注文を受けたばかりの美しい少女の人形とうりふたつの少年・累と出逢った。人形に魂が生まれたとき、人の心に生まれるものは。

作品情報

作品名
メモリー・ドール
著者
剛しいら 
イラスト
中川勝海 
媒体
小説
出版社
大洋図書
レーベル
SHY FANTASY【非BL】
発売日
ISBN
9784813000457
4

(2)

(1)

萌々

(0)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
8
評価数
2
平均
4 / 5
神率
50%

レビュー投稿数1

人情味のあるホラー

人形師と人形が揃えばホラー設定になるのは確実で、物凄い場面で衝撃的な挿絵が効果的に挟まれているので怖かったです。
ホラー風味のファンタジーロマンです。
グロ描写やホラーが苦手な方は、ご注意。

若き美貌の人形師・桜木美粧(25)真面目攻め×双子の弟・累(17)素直受け
人形師の桜木は、死んだ人間の人形を作る「メモリー・ドール」をもう一つの仕事として請け負っている。
12歳で弟の跡美は桜木の眼の前で交通事故で亡くなって、桜木の元には自分で作り上げた人形の跡美が側にいる。
マイクロチップで簡単な言葉しか喋れないが、桜木の孤独を跡美が癒している。
簡単な受け答えしか出来ないはずなのに、跡美の喋る言葉が最近増えているのを感じていた。
そんな時に、男の依頼で、等身大の人間と同じ若い女性の人形の制作を頼まれる。
街で偶然に依頼された人形とそっくりな男の子に出会ってしまって。

何が起こるのか予測不能で先が気になるので、はらはらしながら夢中で読めます。
そろそろ、やってくる!と思いながらも、目線は挿絵に行ってしまって避けきれなくて、しばらくトラウマになります。絵柄がクールで綺麗なだけに、その対比で余計に怖いです!
ホラー風味ということで、ホラー特有の主人公達に起こる不条理な結末ではなかったことが私にはよかったです。
怪奇現象を描きながらも、母と娘の浪花節な人情譚や、気の強い双子の姉と気弱な弟の絆の温かさに、心癒されました。
愛情を持って接すればモノもモノではなく、信じる者は救われる的な道理がありました。
「ホラー風味」が良いアクセントになっていて怖さを味わいながらも、読後感はすっきりとしていました。

エロ:★1 キスのみ
総合:★4 ホラー系はとても苦手なのですが、謎に惹きこまれました。

3

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