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表題作野ばら

梶原武,洋食カジワラの店長
神田惣一郎,店員,妻に逃げられたゲイ,アラフォー

同時収録作品みみクンのBOYの季節

ミミ(本名みたみつお)ゲイバー店員,性同一性障害
薫,バーテンダー,バリネコ

同時収録作品Lullaby of Birdland

トキオ,25歳,医者
バード,18歳

その他の収録作品

  • 野ばら 番外編
  • みみクンのハートのイアリング
  • アトガキ

あらすじ

両親を亡くし、若くして洋食カジワラの店主を務める梶原武は、そこに勤める離婚寸前の子持ち・神田惣一郎が気になって仕方がない。
ある日武は神田不在中に離婚届を渡しに店を訪れた妻の冬子により、神田が元々ゲイであることを知る。
今までの自分への態度や反応から、神田が自分のことを好きなのではと思い当たるのだが…
小さくても華やかに、棘が刺されば痛いけど、それでも愛しい野ばらのような二人の人生がそこにあります。

二人のその後をラブエピソード描き下ろしに加え、他2編のシリーズを収録した代ボリュームの一冊です!

作品情報

作品名
野ばら
著者
雲田はるこ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
東京漫画社
レーベル
MARBLE COMICS
発売日
ISBN
9784904101766
3.9

(146)

(62)

萌々

(39)

(30)

中立

(9)

趣味じゃない

(6)

レビュー数
37
得点
565
評価数
146
平均
3.9 / 5
神率
42.5%

レビュー投稿数37

BLに忘れがちだった萌を思いださせてくれて有り難う!

前作『窓辺の君』では、尻すぼみ展開が多く目立っていたので惜しい作家さんだな…と感じてたのですが、本作ではその展開のアラがかなり改善しており、技術的に相当パワーアップしていたので大満足の一冊でした。

もともと作品の雰囲気やキャラクターの魅力を引き出す描写に長けている方なので、今後更に知名度が上がるのは間違いない作家さんだと思います(何やら上から目線になってしまいましたが;)

雲田先生の何が好きって、今時、題名をご自分で手書きで描かれるとこですよ!
このアナログっぽさが作風に凄く合致していますよね。最近はデザイン面に凝ってる漫画が多いですが、この方はほぼご自分で制作されてる感じなのでとても魅力的。(私がデザインの勉強をしているためついついこういう細かいところに熱くなりがちなんですが…)
あの手塚先生も題名を作風にそれぞれ合わせてご自分で描かれていた方なので、現在忘れがちなアナログ描写の大事さを感じさせてくれます。

話が脱線しましたが、内容も勿論とても良いです。
現在純愛系BLの代表格と言っても過言で無いと思います。まったりした時間軸に加え、『なんかこんな知り合いいるよな…』と思わせてくれるくらい身近に感じさせてくれるキャラクター、素朴ながらもグッとくるセリフなど、あげたらキリがありません。


そして今作の極めつけは、『おぱんつ表』!!(笑)
もうこれ大好き過ぎて読むたびにカバー裏をめくってはニヤニヤして変態と化しております。どうしてくれる雲田はるこ!(笑)

BLキャラ=誰もが見惚れる完璧スタイルという式が出来上がってる(+体型の違いを描写出来ない作家さんが多い…)と思うのですが、キャラによるパンツの個性や、体躯の違いまで表現されてるところに完全ノックアウト!!
ミミくんのぽっちゃり系はともかく、バードのような『ぽっこりお腹幼児体型』を備えているイケメンキャラなんてBL界ではお目にかかったことないですよ…。
こんな細かいキャラ設定が、雲田先生のキャラを魅力的にしているんでしょうね。


万人に受ける作家さんなので、沢山の方に読んで頂きたい作品です!
エッチシーンは柔らかめですから、お茶でも飲みながらまったりとどうぞ(^^)

7

あなたの人生、俺にください。

↑は帯の言葉です。
もう、ゾワゾワゾワ~っと鳥肌が立ってしまいました。
めちゃくちゃキュンとしてホロリとしましたよ!!
台詞とか表情とか、一つ一つがすごく胸に残ります。
主人公二人とも大人なのに、爽やかで切なくて甘酸っぱくて…
なんだかノスタルジーな作品なのですが、そこがまた素晴らしい!

『野ばら』
漢前店長(おそらく20代)×魅惑の子持ちオヤジ(アラフォー)です。
若くして洋食屋の店長である武は、妻に逃げられた店員・神田のことが気になります。
ある日突然現れた神田の妻により、神田が実はゲイであることを聞かされ、
神田は自分のことが好きじゃないのかと思う武は…?!
神田は控えめで穏やかで、なんとも“大和撫子”という言葉が似合う男。
なんというか…佇まいからしてすごく受くさい(笑)
だって横座りとかしちゃうんだもん!ww終始内股だしww
しかしそれが全く嫌なかんじではなく、すごく可愛らしく感じるから不思議なんです。
雲田はるこさんは、同時収録の“みみクン”でもそうですが、女性的な男性(ニューハーフであるとか、MtFであるとか)の表現がすごくお上手なんだと思いました。
俗には“オカマ”と呼ばれるであろう彼らを、とても魅力的に描かれているんですよね~
本当に可愛い。自然なんだと思います、仕草や動作が。
神田もそんな“可愛いオジサン”なんです。
一方の武は男らしく、一本気な男。
ずっと気になっていた神田が実はゲイだと知るや否や、神田への想いが走り出します。
神田の些細な言動にキュンキュン思いを募らせながら、ようやく告白するのですが……
ゲイである自分が妻を騙していたんだと苦悩する神田は、武への思いも簡単には認めません。
どこからどう見ても神田は武のことが好きなんです。
神田は武に迫られるたびに、武を拒絶するのですが、それでも好きな気持ちはミエミエなんですよね。
わざと酷いことを言って彼を突っぱねては密かに傷つく神田。
そんな健気でいじらしい神田が愛しくて仕方ありませんでした。
読者は武視点で物語を追うことになると思うのですが、武視点ではなかなか見えにくかった神田の想いが、ラストで溢れかえって零れるシーン。
もう切なくてキュンとしてたまりませんでした!!
やっと神田の素顔が見ることができたと思います。
この二人と神田の娘・モネはどこからどう見ても仲良し親子ですよね♪
とても見ていて癒される3人でした。
番外編は初H。
この二人のキスはめちゃくちゃ萌えます。すんっごい気持ちがこもってるんですよーキスに!
お互いがお互いを求めてて、視線やら表情やらがエロいエロい!ww
読後感も最高です♪
この作品は“キュン”では済まず、ギュンギュンしっぱなしでしたよ!!

『みみクン シリーズ』
“体は男・心が女”のみみクンは、以前自分に優しくしてくれた薫チャンに恋をしています。
正真正銘女のカラダになってから薫チャンに告白しようと意気込んでいたみみクンですが、
実は薫チャンは女の子が全くダメな男の子で……
すっごくすっごく可愛いみみクンと、淫乱受・薫チャン。
ネコ×ネコのこのカップル、一体どうなってしまうのか?!ww
好きな人のためなら性別なんて…!と一途な思いを貫くみみクンがかっこかわいいです。
「ハートのイアリング」のほうではみみクンの想いは報われましたが、この二人はこういう関係でずっとやっていけばいいと思いますよ!
受も攻もどっちも大好きな人とできるなんて最高だと思うんですが(笑)
とっても可愛い作品でした♪

『Lullaby of Birdland』
旅先で出会ったトキオと鳥(バード)という二人の男。
それぞれの目的のために旅を続けているが、いつしかそこに愛が生まれ…?!
読み終えてから思ったことは、二人とも寂しい男だったんだな、と。
そしてそれを埋めるようにお互いが大切な相手になったんだな、ということでした。
とってもハートフルないいお話だったと思います!
ただ……萌えは少なめでしょうかw


そしてこの作品最大の萌えはココに!!
 カ バ ー 裏 
です!!
この「おパンツ表」なるものは、各キャラがパンツ一丁で並んで立っていて
お好きなパンツや脛毛具合、身長差、肉付き加減まで拝み放題なんです!!www
意外といいカラダの薫チャンや、ちょwwそのパンツwwなみみクン。(らしいっちゃーらしい!w)
まさかのトキオとかww
もうこのカバー裏だけで思う存分楽しめました!
雲田先生ありがとうございます!!^^

6

ミドリ

わぁぁぁぁ弥七さんお久しぶりです!!
またお会いできて嬉しいです!
「野ばら」、めっちゃ良かったですよ!
なんかほのぼのしてるのに、ほのかにエロスで(笑)
表題作が抜群によかったですけど、他2篇も最高でした。
雲田はるこさん大好きです~!
カバー裏まで隅々が面白いので、是非読まれたら弥七さんもレビュしてくださいね♪
楽しみにまってます!

弥七

もう発売されてたんですね~。買いに行かねば! ミドリさんのレビューは、この本を読んでから読みたいと思います。

今回は萌えました~

帯『あなたの人生、俺にください。』

前作を読んだ時はふーんへぇーほーーとしか思わなかったんですが、え、同一人物作品だよね?って確認しちゃった位に良かったです。
自分の感性が変わったのか、今作から本領発揮なのかどっちだろ。
いやともかく良作短編集でした。

表題作はとりあえずモネとお祖母ちゃんが可愛い!
子供とお年寄りには勝てませんですねー、特にお祖母ちゃんはキュートでいて可愛くて孫思いのいいお祖母ちゃんでした。

野ばらも良かったんですが、「みみクン~」にきゅんきゅん来ました。
カバー下の「全体にまるっこい(というよりデブ)」の説明文で既におお!これは!と思ってたんですが何という可愛い健気な恋する乙女&青年!!
(※ちなみにカバー下には登場人物のパンイチ姿が載っております、カバー下のこういうオマケはホント嬉しい!!)
みみは、小さい頃からずっと女の子になりたくて女性になる為の手術代を貯めていて、念願の女性になったら大好きな薫に告白しようと頑張ってます。
おそらくみみは性同一傷害の部類に入る人間で色々悩んだりもしてきたっぽいのですがそこは一切描かれません、そこがいいんですよねー。
みみはひたすら恋する乙女。
しかし薫はみみの事は好きなのですが、みみの女性的な部分、どうしても女性や香水、化粧、女を連想させるそれらが駄目なのです。
みみは念願だった女性になるという夢より、薫との恋を取ります。
長くて女の子らしかった髪を自分でばっさり切るみみは健気だわかっこいいわ可愛いわで、髪を切って男の子らしくなったみみは普通の男の子なのに輝いて見えましたよー!!
みみと薫はリバ有りです、そこもいいんですよ、ダンダンッ(机叩いてる音)

「Lullaby of Birdland 」は子鹿たんの様な瞳をした人の良い医師トキオと訳あり男バードとの短いロード作品。
童貞子鹿たんのトキオと、すっと心に入ってくる率直さが好ましかったです。

雲田さん作品は自分的には窓際の君は普通で野ばらは名作!と来たので次の単行本がどうなのかドキドキします~。

あと自分の買った本にはポストカード半分位の薄いフルカラーペーパー(?)が入ってました。野バラの3人と雲田さんのメッセージが描かれてます。
これは特典ペーパーなのかな?ちょっと気になったので一応データ的な意味で書いておきます。

5

褒めてくれたら何でもやるよ♪

本日サイン会に参加してまいりました!!
作品同様とても素敵な方でした!!凄くお優しかった!!

Cab掲載時から何度と読んでおりましたが、単行本になり一層おもしろいかと。
表紙の素敵家族に扉絵、もくじ、描き下ろし、あとがきに、カバー裏!!w
掲載時よりも楽しめます。

エプロン、天パ、猫っ毛、メガネ、ぱんつ、ヘタレ、どうてい、四十路、オカマなどなどなど。今回も萌えポイント満満載です。
わたしはコックコートにきゅんきゅんしましたw武さんカッコカワイイ!!w
顔が小さいのか、首が太いのか?あの首のライン堪らん。
小さめのお尻にデニム!!
それに一途で怒りんぼな性格!!素敵でございます。

雲田先生の描かれるキャラクターはどの人も可愛い!!のに、時たま男が垣間見れる。逆もあり。
ギャップ萌え。

3作品とも素敵ですが、表題作!!
武さんの真っすぐさ、モネちゃんの健気さ、四十路のエロさ!!w
もうみんな大好きだ。

描き下ろしマンガで、いたすのに大活躍しましたエキストラバージンが最後モネちゃんの膝にあり、笑いましたw


ミミくんのモデルは、本編である通り愛ちゃんでしたね。
可愛い乙女なのに、カッコよすぎでした。男だよ!!

絵柄もストーリーも素晴らしいです。
年齢関係なく青春してますので、きゅんきゅん出来ると思います!!是非!!

4

あなたのために何ができる?

前作のあとがきにてドエス&ロン毛萌えを
披露した雲田さんですが、
今作ではエプロン&天パの萌えを
これまた控えめに熱ーく語っています。

エプロンのそこに萌えが!と驚きましたが
私的には「野ばら」最初のシーン、
後ろから見たギャルソンエプロンの
細い腰回りと、あの見えるか見えないかの
お尻にムラムラしますね。
あれですよ、一回りしてもエプロンが
余ってしまう細さとか、ほんと憎いですよ・・・

さて、今作は想う相手を受け入れる懐の深さと言うか
愛情深いお話が揃っています。
好きな人と一緒にいる幸福や喜びが、
その素朴な絵と相まって、とても素直に伝わってきます。

お気に入りはみみくんシリーズ。
女の子になりたくてお金を貯めるため、
ニューハーフバーで働くみみですが、
好きな男に「君は好きだけど女の子はダメなんだ」
と告げられ、思い切った行動に出ます。
この男気と乙女心の両方を持ったみみが
どうにも可愛くてしようがありません。

大好きな薫ちゃんの為に
おかま言葉も封印して「男」になると決心したものの、
バーのママにはそれでいいの?と諭されます。
人生経験豊富なママの言葉には、
耳に痛い現実と心からの愛が込められていました。
そんな折、薫ちゃんからもらったプレゼントがきっかけで、
やっとみみは自分からある「お願い」をするのです。
「かわいい」って言われてポワーってなるみみが
本当に幸せそうで、読んでるこちらもほんわかします。

雲田さんの絵にはひと昔前の漫画の雰囲気を感じます。
例えば、人情ものや和風のお話なんかも
よく似合うと思うのです。
頑固一徹職人芸、下町情緒溢れる江戸人情、
歌舞歓楽の遊興ものとか読んでみたいですね。
現在、他社さんの雑誌にて連載している落語のお話(非BL)は、
この程良く力の抜けた絵柄と相まって味があります。
師匠がまた色っぺーんだ。

もちろんカバー下は必見。
この茶目っ気たっぷりな感じが大好きな作家さんです。

4

この作品が収納されている本棚

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