最初から決まってたんだよ、『螺旋(DNA)』にそう書き込まれてる

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表題作欲情螺旋

極右art派波代喬一のクローン 波代亨/キョウイチ
遺伝子管理局員 永瀬慎治・31歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

エリート遺伝子学者である永瀬慎治は、若くして亡くなった天才遺伝子研究者・波代喬一の息子・亨を引き取り共に暮らしていた。喬一との過去の因縁を引き摺りながらも、自分を慕ってくれる亨の存在にどこか救われていた慎治だが、ある日、重傷を負った謎の男・キョウイチを保護した事から、次第にその関係に陰が差し始めて…!?複雑な三人の運命が繋ぐSFエロティック・ラブ!!
(出版社より)

作品情報

作品名
欲情螺旋
著者
水戸泉 
イラスト
葛西リカコ 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリア文庫
発売日
ISBN
9784861344466
3.7

(13)

(2)

萌々

(6)

(5)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
6
得点
49
評価数
13
平均
3.7 / 5
神率
15.4%

レビュー投稿数6

DNAレベルの執着愛

22世紀、遺伝子工学が基幹産業となった日本が舞台。

・Art派:遺伝子改良派(多数派)
※例:20代にしか見えない40代、平均寿命140歳、どんな怪我も病気も治る

・Natur派:遺伝子操作をしない従来の人間。

やべぇ…遺伝子工学とか近未来とか何か小難しい内容なんですけど…と思っていたら100ページ辺りから怒涛のエロ。
普段はお上品そうな登場人物たちが、途端に伏せ字多用な淫語を口に出してます。
あ、やっぱ水戸さん作品だわ(。¯∀¯。)ニヒ♪

オリジナルもクローンも孫クローンも皆病んでて、いやーDNA凄いな!
マジで欲情螺旋だわ!
特にクローン兵士が慎治さんだけは殺せないようインプットされているのがまた( ・∀・) イイネ!

基本3Pだけど精神的には4Pといっても過言じゃないよね。
ってか喬一視点の番外読んでみたかったな。
それはもうヤンデレてそうだ。

最後が駆け足気味だったからページ数もう少しあったら良かったのにな(´・ω・`)

あとねー、あとがき!
あとがきの30代受けについての話で笑ってしまったwww
10年後ぐらいには「え、30歳受けとかショタじゃない?やばくない?」とか言ってそうで怖い…って( ゚∀゚)・∵ブハッ!!
じゃあ学生さんたちは最早赤子か胎児かΣ\(゚Д゚;)
なんだけども、自分の年齢上がるにつれて「30代何それ若い」ってなっていくんだろうね。

0

SFエロティック・ラブと紹介されてました

遺伝子工学が発展してる世界のお話です。


受けはなにもしてないnatur派です。攻めはart原理主義グループのリーダー喬一です。顔は自前で皮膚は強化しているもよう。心臓と脳だけを守れれば俺は不死身だとおっしゃっております。受けとはそういうことの考えかたが根本的に違います。
最初から馴れ馴れしい態度にペロリとする攻め。受けのあまり近寄るなにどうして?ときたもんです。学者には変人が多いけど喬一は受けにとっても別格だったようです。
人間の味だとかnatur派だから俺より先に死ぬんだな、ダメだ、そんなの許さないとか、おまえのこの顔がいずれ醜く老いるだなんて人類の損失とか受けが女にでも言えに言わないよ。他の奴には言わない。おまえだけだって最初から好いてますね、これ。

ネタバレになりますが彼はもう死んでいて受けと現在いるのが亨です。強化遺伝子の申し子、喬一のクローンになります。

亨もスキンシップ過多です。注意とかされると言うことが年寄りっぽい、見た目可愛いのにとか受けが親に対してと言うと親じゃないよとか女性に嫉妬したりこいつも最初から好きなのがわかります。


そしてもう一人のキョウイチ。色素の薄い喬一って感じです。過去は一切覚えてないもよう。経験値がない?せいか素直です。無邪気といいますか…普通にキスとかねだったりします。子供が親に頼むみたいなノリです。にしては深いキスですよ!


亨が嫉妬してます。結果、襲われヤられちゃいます。風呂とか着替えの時こっそり見てたとか変態発言したりね。受けは自分をそんなふうに見てたのを受け入れられないもようです。でも俺のものになるんだから、ね。と昔、喬一にも言われたおまえはこれからずっと俺のものになるんだよがだぶってますね。喬一は俺様、亨は少し犬っぽい。


エロはエロエロですね…。
嫌われたくないから隠してただけ。いい子のふりしてただけ。妄想の中でならもう千回以上慎治さんのこと犯してるよ。受けが抵抗してるのにどんなこと考えてたか、今から全部おしえてあげると…エロエロが始まりますよ。

喬一も自殺する前、受けを閉じ込めて幾夜にも亘り犯してたんですよ…。不死身とまで言ってた彼が自殺ですよ!亨も強化細胞の持ち主なのに恋煩いで痩せちゃったり…そうとうですね…。


キョウイチ含めた3Pもあります。これもエロいです。


終盤にどどどーっと話が進みます。


受けは喬一を愛してたんですね。それを認められなかった。その挙げ句、こんな歪な復活をさせてしまった。喬一ってなんか不憫ですね…。かなりヤンデたでしょうね。


亨のことも愛してしまったようですが大人になったら考えてやるとか言ってますよこの受け…。まぁ亨は知ってるくせに、なんで子供扱いすんのって言うんですけどね。


私はここには書けてませんが攻めのセリフの数々が萌えました。ヤンデレとか執着とかそういう攻めが好きなので。イラストも雰囲気と合っていたと思います。


読みやすく一気に読んでしまいました。実際、本も薄め。でもエロだけだったな、ひっついて終わりだけだったな、って感じはなくSFなので楽しめました。

1

複雑

色々と萌える設定ではあるけど、物足りない。しかも、複雑すぎる。

波代喬一という人物をもっと知りたかった。不老不死を求めて遺伝子を弄って病気もしない、怪我もすぐ治る、汗もかかない体で、体を弄っていない永瀬慎治は汗とか人間の性の本能を感じるなら持ってこいの人物だと思う。

波代喬一と永瀬慎治の過去をもっと詳しく知りたかった。波代喬一はどうして自殺したのかはっきりとした答えが出ていない気がする。自分のクローンを残して死んだわけだけど、切ないわ。

ベネールも謎な人物。

2

螺旋に残る愛

SF仕立ての恋愛小説というのがちょっと新鮮。SF作家でない人の近未来設定は安っぽくなりがちだけど、そこを上手く書いてると思う。 受の慎治を執着愛した喬一が、自分の想いを込めたクローンを残す。そのクローンである享と慎治の物語。

オリジナルの影響なので享もかなりの執着愛。途中ちょっとイタイシーンあるので苦手な人は注意かも、です。大丈夫な人は満足感あるのではないかと。そしてやっぱりクローンのキョウイチは、慎治を愛する所までは遺伝子に残っているんんだけど執着愛はなくてさらっとしてるのが考えてみると不思議。といってもここでキョウイチまで執着愛だとドロドロしすぎですが。

そして、オリジナルを最後まで愛せなかった慎治が、どうしてクローンを愛せたのかとかその愛を受け入れられたのかがちょっとすっきりしない。顔をが同じだけに自分の愛情はどこに向かっているのか、という事を悩むのが自然なような気がします。ここをもう少し書き込んでくれた方が良かったかも。ですがするする読み進めれるので読んでる最中は特に気にならないです。逆にここを丁寧に書くと享は振られる方向に行きがちなのでこれで良かったかな?

ラスト近くの3P作者のお遊び?ここを3Pにする必要性はないように思うけど、ある種ボーナスシーン? なかなか読み応えあるシーンでした。無理に抱かれて壊れそうになる慎治が本当に色っぽいです。強姦モノとしてはキレイですが、ところどころある伏字が惜しい。いっそそのまま書くか上手く書くかして欲しかったです。

ラストでほとんどモノ扱いされていた喬一のクローンが、それでも喬一の想いは残ってたのがちょっと感動でした。全体的にクローンとは?みたいな事を時々考えつつ読めて、程よいSF感を味わえたのも良かったです。

2

ヤンデレ……

 なんていうか、ものすごいヤンデレな上に救いがなくて、ものすごく好きな話だったんですけど、胸が痛い。

 時代は二十二世紀で、世の中では「遺伝子優良化」という名目で遺伝子改良が進められていた。
 人間は年を取らないし、病気もしない。
 そんなことが当たり前に行われるようになった時代に、エリート遺伝子学者である永瀬慎治は、それらを一切拒んで生活をしていた。
 そして慎治が養育していたのが、若くして亡くなった天才遺伝子学者である波代喬一の息子である享だった。

 という感じの話だったんですが。
 ここから思い切りネタバレで。

 実は享は喬一の息子ではなくクローンで。
 慎治は、喬一に一方的に犯される関係で。
 どういうわけだか、喬一は慎治に以上に執着していた。
 ということがおいおい明かされていきます。

 そして、慎治の前に「キョウイチ」というシルバーのネームプレートを持って現れた傷だらけの男が慎治の前に現れたことから、二人の関係が変わっていく……という話でした。

 結局のところ、「キョウイチ」そっくりなクローンがもう1人現れて、そのクローンに押し倒されてキスされてる慎治を見た享がキレて慎治を襲う……という話だったんですよね。

 結局のところ享の頭の中心にいるのは慎治で、それ以外はどうでもよくて、振り向いてくれないことにじれて、薬を盛って、縛って、犯して……あげくもう一人のクローンまで巻き込んでしまう……という。

 すごい話だった。
 でも、背後にあるものが重過ぎて、そんなめちゃくちゃな行為でさえもやるせなさしか感じられなくて、かなりつらかったです。
 でもそれがいいんだよね……小説の面白さって実はこういうやるせなさにあると思っているので、そういうのが好きな人にはオススメです。

2

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