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「――気持ちがこめられた絵には魂が宿る」
おとぎ話のような優しい物語でした。かと言って、さらさら読み終えてしまうような作品でもなく、しっかり読者の心に余韻を残してくれる良作。画家であるロレンツが仕事でとあるお店の外壁に描いた2人の天使。心を込めて描かれたものには魂が宿り、夜の間だけ彼らは壁を抜け出す。素敵な導入ですよね。
幼さが残り、子供のように無邪気で可愛らしい金髪のユリウスと、ユリウスよりも大人びていて思慮深い慎重派のマリオン。彼らの性格はロレンツが描く時に想像したものなのでしょうかね。性格は異なれど一途で温かい心を持った2人が、最後にはそれぞれの想いを遂げることができて嬉しかったです。
びっけ先生の描かれる
優しいキャラクターと
柔らかなお話で少し不思議なBL
夜な夜な壁から抜け出して
お散歩する天使ふたりのお話
夜明け前に帰らないと消えてしまうらしいけど…
金髪のユリウス
黒髪のマリオン
それぞれに大切なヒトを見つけた果てにあるものは?
最後の方で成長した元天使の二人の姿を見るコトができます
まるで親のように喜ぶ私(笑)
素敵な青年に成長して本当によかったなあと思うのです
すごく素敵なおとぎ話でした
清い心で読める一冊 ちなHな表現はほぼなし
BL入門にもよさげ✨
びっけ先生のドイツ語圏っぽい世界が好きです。
真空融接もそうだけど・・・
外国だと思えば天使っていう存在そのものがするっと受け入れられてるのも
納得・・・?
とはいえ、作中はそうでもないのか・・?とも思えたり
ファンタジーと現実の調和が違和感なくてよかったです。
画家と天使、小説家と天使、どっちのお話もよかったです。
天使って性別あるのか・・?と思いましたが、画家が描いた天使、なので
ほんとうの天使じゃないのでそのへんもあまり気になりません。
絵はシンプルですが、人物がとても魅力的で
街の風景や俯瞰した風景もよかったです。
みんな幸せになれーーー!って思えるお話でした。
画家ロレンツの手によって画材店の外壁に描かれた天使達、ユリウスとマリオン。
夜になると壁から抜け出して自由に動き回ることができる彼らが、人間と出会い恋に落ちた様子を描いた素敵なファンタジーです。
【壁の中の天使】は自分を生み出してくれた画家のロレンツのことを好きになってしまった金髪の天使・ユリウスのお話。
日に日にロレンツの手によって美しく仕上がっていく壁画のユリウス。ロレンツに対する想いが深まるにつれ壁画のユリウスの頰も赤く染まる描写がとても好きでした。
【天使からの手紙】は黒髪の天使マリオンと小説家のお話で、小説家がマリオンに文字を教え、手紙の描き方を教えます。やがてマリオンから手紙が届くようになり…。
人間と天使ということで叶わぬ恋かと思いきや、見返りは求めずただただ好きという気持ちを伝えたい、恋する人への胸へ飛び込む勇気に対してちゃんと報われるハッピーエンドですのでご安心を。
ユリウスが壁画から抜け出て、マリオンだけとなった壁を見つめて「おや?片方どこかへ飛んでいったかな?」と呟く画材屋の店主がなんとも粋で好きです。
壁から飛び出した天使と人間の、心温まるラブストーリーです。
壁に描かれた金髪の天使のユリウスとその天使たちを描いた画家と、黒髪の天使のマリオンと失恋して泥酔して倒れていた青年の、2カップルのお話が収録されています。
どちらの天使も、恋を知ったことの喜びや、好きな人と離れることの不安、自分の存在の危うさなどが伝わってきてキュンキュンします。
夜の間だけ壁から抜けられる、という設定も素敵です。
もちろん、2人とも、大好きな人とハッピーエンドなのも大満足です。
特に、2カップルのその後が描かれた『カフェで』と『美術館で』が、幸せな気持ちになれて大好きです。