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仔虎シリーズで初めて先生の作品を知り、他に書いている作品を見ている時に、
この作品も中華ものだというのを知って、古本で購入しました。
読んだ後は、切なさで一杯というか、辛さがいっぱいで、心が痛かったです。
受けと攻めが結ばれたことよりも、形だけとはいえ夫であった重相を
救ってあげたい、何とかして幸せにしてあげたいという気持ちで一杯でした。
重相は、愁に対して許せない仕打ちもしているのに、
いつもなら、こういうキャラクターは嫌いになったりするし、
嫌いになっても おかしくないのですが、重相の小さな頃から
積み重なってきた様々な思いを知ると、嫌いには なれませんでした。
読み始めた時は、いわゆる不倫モノみたいな感じで、
「不倫モノは苦手なのかな?ちょっと読んでいて辛くなるかも。」
と思っていました。
しかし、読んでいるうちに、初めは重相に歩み寄っていた愁が、
重相から次第に離れていってしまって、不倫の辛さよりも
重相がどんどん孤独になっていくのが辛くなりました。
運命の悪戯とはいえ、結婚してしまってから再会してしまった
愁と洪陵は不倫という意に沿わない形となってしまったけど、
無事に結ばれて良かったです。
二人は重相のことを大切に思っていて、欠点が無いくらい
二人とも本当に良い人たちなので、この物語での不倫に対して
強い抵抗感や嫌悪感はあまり抱きませんでした。
表紙絵は、愁の腰を洪陵が腕で抱え込んで、重相は愁の手をそっと掴んでいますが、
手を掴んでいるのを見つめている重相の目がとても哀愁を帯びていて、
全てを物語っているようで、重相の想いの全てが凝縮されているように感じました。
出来ることなら、重相が救われる話、良い人が現れて幸せになる話を書いてほしいと、
重相の物語を読んでみたいと思いました。
今回の評価は、あまり迷うことなく「萌」です。
今回は切なさや心の痛みが殆どで、ほのぼのと温かい場面は適度にあったものの、
萌えたところは一つも無かったくらいに、萌えた場面は非常に少なかったです。
今回の作品は「萌×2」でも十分に価値がありますが、
「萌×2」にするなら、やはり「たくさん萌えた」と思える
作品に評価をつけようと思い、今回は「萌」にしました。
同じ中華モノでも、同じ作家さんの作品なのに、まるで全く別の作家さんの
作品のような錯覚がほんの少し起きました。
加納邑さんが送る、メロドラマ風の三角関係もので、禁忌風味も少しだけ盛り込んだ
ストーリーになっています。
受け様は亡国の王子で隣国の重相に助けられ、重相に乞われて結婚することに・・・
しかし、妻となった受け様は、夫である重相を愛することが出来ない。
この重相は、受け様の気持ちをいつまでも待ってるみたいな一見優しい雰囲気なのですが
実はかなり暗い闇を持ってるんですよね、重相は正妻の子供で長兄、そして腹違いで
妾腹の義弟である攻め様に子供の頃から憎しみを抱いている。
そんな憎んでる義弟と妻である受け様が何やら親密に・・・
不倫ものなのかと思えば意外な展開が待っている。
国家間の陰謀と義兄弟の不和、それに、受け様と攻め様の初恋を盛り込んだ
この作家さんには珍しい普通の?BLでした。