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表題作長い間きみを見ていた

教師として母校に戻った赤石俊介/高校生・紺野
過去にとらわれている高校教師・白井成美

同時収録作品欲しいのは望み

須藤 守 大学生
保科 大学生

その他の収録作品

  • 黒衣の群れ
  • 心にはなお赤い痕
  • 春に似ている
  • 好き好き白井先生!

あらすじ

踏み荒らされた心に、希望は育つのか──
高校教師の白井は、生徒の赤石に恋をする。
男らしく明るい赤石が、昔片思いしていた同級生にとても似ていたのだ。
臆病な自分が再び激しい恋に落ちたことに怯える白井。
一方赤石は白井の控えめな目線に、すがすがしい恋の予感を覚えていた。でも……?
熱い涙がこぼれるまでの、長い恋の物語。

(出版社より)

作品情報

作品名
長い間きみを見ていた
著者
野火ノビタ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイコミックス~BE×BOYCOMICS~
発売日
ISBN
9784799710111
3.2

(17)

(4)

萌々

(2)

(7)

中立

(3)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
7
得点
52
評価数
17
平均
3.2 / 5
神率
23.5%

レビュー投稿数7

過去に囚われた人達のお話

2作品収録されています。
前半は【黒衣の群れ】【心にはなお赤い痕】【春に似ている】
【黒衣の群れ】
高校時代に片思いしていた相手が死んでしまって以来、その過去から抜け出せない高校教師・白井のお話でした。
好きだった同級生の葬儀に参列した際に、クラスメイトや自分が着用している詰襟制服をこれは喪服だ…と思って以来、その感覚から抜け出せないでいます。母校へ教師となって舞い戻ってからも生徒たちの集団を見るとふと葬列の中を歩いているような気になる白井。
そんなある日、かつて好きだった同級生にそっくりの生徒、赤石を見かけて以来、そこに死んだ相手の面影を重ねてしまう。そしてあるきっかけで赤石に抱かれてしまうのだけど、思わず死んだ相手の名前を呼んでしまい…そのまま赤石は卒業してしまう。

【心にはなお赤い痕】
数年後、赤石が教師となって母校へ戻ってくるのですが、白井は病的な感じになっており、とある生徒に喰い物にされております…。
好きな人を求めてしまうということを表現するために、ここまでダークな演出は必要なんだろうか…と思ってしまいました…。

【春に似ている】
相変わらず黒衣の群れのイメージに囚われて、廃人の一歩手前のようになっている白井が描かれています。

三作品、死ネタが絡んでいることもありとにかく暗いです。そして受けの白井の性格が後ろ向き・他力本願的なこともありその暗さに拍車をかけています。仄暗いのではない。暗い。

-------
【欲しいのは望み】
「君の顔に射す影」のスピンオフです。「君の顔に射す影」で保科は当て馬ながらも本命の加藤よりも好感度が高く、保科にこそ幸せになって欲しかったのに…!というモヤモヤを抱いていただけに、この作品では幸せになってほしいという期待を込めながら読みました。

保科は大学生になっていますが、かつて自分が三和を欲しがった結果、加藤も三和も傷つけたという自責の念に囚われている様子が描かれていました。「もう誰も欲しがらない」と自分を押し殺して生きていて、暗〜い顔をして生きていました…。切ない。
もう誰も欲しがらないと思っていた保科だったけど、須藤という相手に出会います。須藤に求められるまま流されて(だから保科が受けになってる)ずるずる体の関係だけが続いている二人。

だけど須藤の強い思いを知った保科が自ら手を伸ばした画面が感動的でした。その時の保科の手が震えてるんですよ。自ら求めることが出来た保科を見て、もう大丈夫だなと思うことが出来ました。

出来れば須藤×保科の続きをもうちょっと読んで、せめて保科が普通に笑うことが出来る姿を見たかったです。

3

ちょっと暗さが目立った

この単行本のタイトルになっている作品はないのですが、裏表紙の紹介によると赤石x白井のカップルのシリーズのお話が3作品と短い描き下ろし、「君の顔に射す影」のスピンオフの作品が1つ収録されています。
赤石x白井のお話は2007~2011年に雑誌に発表されていて、絵柄の変化も少し見られるかなと思いました。
2作品とも過去に経験したことがトラウマになっていて、全体的にはちょっと暗い雰囲気です。
私は赤石x白井のカップルのお話の方がシリーズで数話で読めたという事もあって、主人公の感情の動きが分かりやすく、こちらのカップルのお話の方が好きでした。
赤石君が何年も一途に白井先生の事を想っているのに萌えました。ちょっと強引そうな攻め様が一途なのはキュンとします。

「君の顔に射す影」のスピンオフは、前作で一番好きだった保科君のお話でしたが、前作の印象とはちょっと変わっていた保科君。
まさかこうくるとは…と少し意表をつかれた作品でした。

0

保科君が目当てで

高校生と教師のお話と、『君の顔に射す影』で当て馬だった保科のお話が収録されています。実は、保科のその後が読みたくて購入した作品です。

今度こそ、保科の幸せを願ってたんだけど、相変わらずに傷ついたままだったのが切なかったです。おまけに、相手が加藤に似た人って…。どれだけ、自分を痛めつけたいんだと思ってしまいます。でも、須藤に痛いほど欲しがられて、これからは幸せになってほしいと思います。

そして、表題作もズンッと胸にのしかかるような、重いお話でした。架空のサイトの時は、たくさんの生徒にやられてるのかと、胸が苦しくなりました。
野火さんの作品を読んだのは、これで2作目だけど、ちょっと自分にはハードルが高いかなと感じます。

3

なかなか暗かった。

表紙に一目惚れして買ってきました。
初読みの作家さんでした。
名前だけは知ってたのですが、なんだろ、勝手にもっとふんわりとしたメルヘンなお話を描かれる方かと思ってました。
読んでみたらガッツリ暗くてちょっと好みでしたw(笑)

教師・白井には忘れられない男がいる。
片想いをしていた同級生で事故で亡くなった黒田。
それに似ていたから、つい関係を結んでしまった教え子の赤石。
けれど、その似ていた事実をつきつけたまま、赤石とは疎遠になり卒業してしまい…。

失ったもの、失ってから初めて気付くもの。
黒田の身代わりでしかなかったと思っていたのに、傷付けたまま放置した事実に苛まれていく白井。
白井の高校に赤石が教師として赴任してきて、また2人の関係は揺らぎだして。
間に入る形になるのが生徒の紺野。
白井が身代わりにした生徒で、彼の行いはまた歪んでもいるけれど、それも自分の注いだ愛情が白井にまっすぐには受け入れてもらえなかった故のようにも思える。
紺野は紺野なりに白井を想っていたはずなのに。
だからこそ、ダミーサイトまで作って赤石に知らせるようなことして。
最終的に紺野の方が諦めるような感じになって。
この紺野の今後がちょっと気にならないでもない。
一方の白井と赤石はようやく和解というかちゃんとした関係を結んでいくことになるんだけども。
春休みの不安定な白井の真実がなんとも…。
確かに最初の出来事を考えれば誤解を受けやすいのも仕方なくて。
それでも、その頃からずっときっと春休みの不安定さはって。
白井にとっての赤石がいなくなることへの淋しさというよりも、傷付けてしまったことへの後悔が募っていくのだろうな。

結構ダークな感じでステキでした。
他の作品も読んでみようかな。

3

痩せすぎ萌え

表題作(?)の主人公、白井先生。
作者さんの、元々の絵柄がほっそりしているとかじゃなくて、あくまでも、白井というキャラがストーリーの流れに沿って痩せていく、痩せ過ぎなキャラクターで、それをあばら骨の浮き具合や、ももやお尻の肉付きの薄さとかで描かれているのがなんというか、とっても隠微でエロい。
過去に囚われる後ろ向きなストーリーと線で影をつけられた痩せ過ぎなからだ。
どっぷりいやらしかった。

で、同録のこれだけ違うシリーズの「欲しいのは望み」。
この作品が一番古いのね。
なんとなく、これが一番新しい作品だと思って読んでた。
こっちの作品の絵の方が線がすっきり洗練されていて好きだわ。

1

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