イラスト入り
陽介は英国人の伯爵邸でメイドとして働くうち、意地悪だけど時折優しさもみせる伯爵に惹かれていく。でも彼には想い人がいて…。
中盤から、陽介(受)の身代わりになる恋がせつなくて、涙してしまいました(;_;)
私的には、健気受け琴線に触れてきて、おかげさまで予想以上に楽しく読みました!
お話の時代設定も生きてて、
二人の恋愛が安っぽくなく、落ち着いた雰囲気で描かれていて好印象でした~。
欲を言えば、フランシス(攻)の陽介への思いが芽生えたあたり、
以前恋人だった雪臣への身代わりとしてではなく、というのは分かったけれど、
雪臣への思いがどこへいったのか(?)は曖昧で、ちょっとだけ気になりました。
そのせいか、終盤少し物足りなかったです。
おまけのエピソードはキュンでした♪
挿絵も品よく色っぽく素敵でした~(*^^*)
終戦後直後のお話で、連合軍イギリス少佐で伯爵の攻め様と
日本人の戦災孤児で攻め様の身の回りのお世話をする事になった
受け様との互いに過去にわだかまりがある二人の切ない恋の話です。
受け様は戦争で消息不明の父に代わり生活を支える為に英国少佐の
攻め様の身の回りの世話をする仕事を紹介され、世話をしてくれた
日本政府の関係者から、何があっても耐えてご機嫌を取るように
お世話をして欲しいと、それが国の大事にも繋がるからと言われ
戦後で、敵国の攻め様のお世話に不安があるが妹達の為にも
頑張ろうとする受け様、しかし初対面で攻め様に断られ更に受け様が
ハニートラップの為に派遣されたと教えられ驚愕するが
負けん気の強い受け様は、ハレンチな世話は出来ないが普通の仕事
として務めさせて欲しいと・・・
受け様は条件付きでメイドとして雇って貰えることに、それは
メイド服で女装して仕事をする事だったのです。
なんとなく意地悪な攻め様に反感を抱きながらもメイドとして
働く事になり、次第に外国人だと言う事が気にならなくなって
来た時に、受け様は父親の戦死の知らせを受けて、悲しみから
攻め様に詰るように八つ当たりをしてしまうのです。
攻め様は受け様の言葉を全て受け止めるのですが、攻め様の自国の
為にも自分は謝ることは出来ないと受け様に告げる。
その言葉に怒りが湧くが、次第に攻め様の言う事も理解出来るように
そして二人の距離が少し近づいたと思っていたが、ある日来客があり
その日を境に攻め様が受け様から距離をおいているいる感じで
さらに、毎日強い酒を飲んで何か思い憂いてしまうようになる。
受け様は自分が攻め様の亡くなった恋人に似ていることで遠ざけて
いる事や、政府関係者が何故受け様を攻め様の元へやったのかを
はっきり知ってしまうのです。
でも受け様は、そんな国の思惑なんて関係なく、ただ寂しそうな
攻め様の役にたちたいと、亡き恋人の身代りとして抱かれる事を
攻め様に申し出るんです。
そこから受け様の一途で切なくも苦しい恋が始まるんです。
受け様の純粋な思いが攻め様の心を慰めるラブストーリーです。