自分は人間のクズだ ──だからこれ以上近づくな

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表題作恋罪の傷痕

卯月吾朗,36歳,元ヤクザの小料理屋主人
椎奈陽希,28歳,店の常連の弁護士

その他の収録作品

  • 恋情の刻印
  • あとがき

あらすじ

弁護士である椎奈には、気になる男がいた。その男は、行きつけの店の料理人なのだが、寡黙で客と話すこともほとんどない。だが、椎奈はその男が巧妙に隠している裏の顔に興味を引かれていた。そんなある日、男が元ヤクザだったと知り──。

作品情報

作品名
恋罪の傷痕
著者
 
イラスト
あじみね朔生 
媒体
小説
出版社
ムービック
レーベル
LUNA NOVELS
発売日
ISBN
9784896017670
2.8

(8)

(1)

萌々

(0)

(4)

中立

(3)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
20
評価数
8
平均
2.8 / 5
神率
12.5%

レビュー投稿数4

挿絵に合ってて私は好きでしたけどvv

いや~本当に無口で、何を考えているのか?(笑)

とにかく椎菜の頑張りが可愛いというか、突っ走り過ぎというか、
人は恋すると変わるね~を実践してくれてる感じ(^^;)
過去を知ったからといって引くわけもなく
最後は椎菜の粘り勝ちのような…一歩間違えればストーカー?。
この無口な男にはポジティブ思考と行動力がないと付いていけないので
ある意味、椎菜とは相性バッチリ?!

それに最後、卯月の嫉妬は可愛かった。
無口だけれど、だんだんと椎菜によって変わっていくだろう卯月がまた読みたいです。

1

無口な攻様を落とすには

今回は前店主の弟子で寡黙な小料理屋主人で元極道と
前店主の頃からの料理屋の常連で弁護士のお話です。

攻様の過去の因縁絡めて受様の恋が実るまでと
受様の同僚を絡めて攻様が嫉妬する後日談を収録。

独り身で弁護士をしている受様には
お気に入りのお店があります。

その店は
カウンター席だけの小さな店ですが
上手い酒とうまい料理をだす店で、
常連客曰く他の人には教えたくない
自分だけのとっておきの店(笑)

今の店長は
前店長が亡くなって店を継いた男で
必要最低限の事しか口にせず
いつも黙々と料理を作っています。
彼が今回の攻様になります♪

受様は攻様が弟子の頃から
店に通っている常連客ですが
初めて彼に会った時には
一種独特の雰囲気を持つ攻様に
しばらく見惚れてしまった程。

以来
攻様と彼の作る料理を楽しみに
その店に通っていますが、

最近では
攻様を見る事に妙な息苦しさを
感じるようになっていました。

そんな時、
受様は攻様が暴力団関係のチンピラに
因縁をつけられている場に遭遇し、
思わず弁護士と言う立場を生かして
二人の間に割って入ります。

受様は暴力団の専門ではありませんが
力になりたいと話を聞こうとするのですが、
攻様には無関係とはっきりと拒絶されます。

その後
常連客から攻様が過去に傷害有事件を起して
刑務所にいたと知った上、
先日絡んでいたチンピラのアニキ分らしい男が
きな臭いコナをかけている事を知り、
攻様が気になって堪らなくなります。

そこで受様は
攻様への恋心を自覚するのですが
攻様には店へ来る事まで断られて
店にも行けなくなった受様は絶不調。

仕事の忙しさと体調不良で
風邪を引きこんだ受様の足は無意識に
攻様の店に向かってしまい、

攻様の入店拒否にあっても
強引に居座るのですが、
発熱していた受様は店で倒れてしまいます!!

目覚めた受様は
攻様が入店拒否したのは
体調の悪い受様を心配してと知り、
思わず彼に自分の気持ちを告白するのですが
攻様から返ってきた言葉は

俺はお前が思っている様な人間じゃない

むしろ攻様自身を蔑むような言葉に
受様はますます攻様を知りたいと思います。

はたして攻様の過去には何があるのか?
そして受様の恋の行方は?!

この後
攻様の過去が明らかになり、
二人は攻様が所属していた組の
跡目争いに巻き込まれていくのですが

攻様は受様と出逢った事で
傷害事件まで起した過去の恋と
ソレに絡んだ跡目争いの原因にも
完全なる決着をつける道を選びます。

攻様が無口な為に
受様は常連客から攻様の敵対者まで
あらゆる人に食いついていくのですが
その熱心さは攻様への恋心故か
弁護士と言う職業柄なのか?

もっとも
弁護士の職を活かすと言うより
探偵もどき?!

まぁ
こんな熱心な受様でなければ
恩人の店の存続以外に無関心だった攻様を
落せなかったとは思うので
最後は落ち着く所に落ち着いたかな
って感じでしたね。

続編は二人のラブい後日談。
受様が本編中でいろいろ動く為に
借りを作ってしまった同僚の女弁護士を
攻様作った寡黙な攻様な嫉妬するお話になります。
見せないだけで攻様も結構ヤキモキ焼きです♪

本作は特定書店で買うと
書き下ろし番外編の付いたペーパーが貰えますよ。
作者とレーターさんの二人のコメント付です。

今回は本作同様、
元極道が真面目な受様に迫られる?!お話で
火崎勇さんの『花喰いの獣』をおススメです。

0

ちょっと物足りなかったかな

洸さんの作品は2回目。
面白くない訳ではないんですが、
今回はそんなでもなかったかなー。
半分位迄は面白かったんですけど、
途中で私としては
「え!そっちいくの?ちょっとがっかり」
という感覚なのがありまして、
頭では解ってるし、話もオチもそんなにつまらない訳ではないんだけど、
まぁ結果、そんなでもなかったかなーという感じでした。

無口な元ヤクザの卯月と
弁護士をやっている椎奈のお話。
卯月は現在小料理屋をやっていて、
椎奈はそこの常連さん。
お客さん達にとっては卯月は店長ではなくて「吾朗さん」という存在で、
2つ以上のセンテンスを聞いた事ない気がするって位無口なんだけど、
彼のお店は心地よくて、料理は美味しくて、
ちょっと人には教えたくないようなお店。
椎奈はそこで熱燗をちびちび飲みながら、
卯月を眺めているのが、癒しの時間。
別に彼をおとしたいとかそういうのではなくて、
行った時に「いつものをつけて」なぁんて言うのが嬉しかったり、
「なんか食べてから飲んだ方がいい」と気遣ってもらえたりするのが嬉しい。

そんなある日、卯月がヤクザに絡まれてるのを、
つい弁護士という職業柄「何かあったら訴えますよ」と口を挟んでしまうんですね。
ヤクザは撃退したものの
卯月にも「もう店には来るな」と言われてしまう。
椎奈にとっては癒しの場所だったのに、
卯月のお店から出入り禁止だなんてと、
椎奈はむちゃむちゃ落ち込んでしまうんですけど、
やっぱり行けなくなるのは嫌だ、あのカウンター席に座りたいと
無理矢理卯月のお店にまた行って「俺はここに来たい。法律的には出入り禁止にされるはずはない」と
卯月にて出入り禁止を解いて(解かせて?)もらうんですね。
ここから卯月と椎奈の関係が変わり始めるんですが…

展開はまぁご想像通りで
特に「えぇ!びっくり!」というものがある訳でもない。
とにかく卯月が無口だし、何考えてるか解らないから、
椎奈が卯月に対してとにかく喋る。
口説いてる訳では本人なくて、
正直に思った事を言ってるだけなんですけど、
卯月にとってみたら嬉しいだろうなぁと思う言葉がいっぱい。。。
なんですけど!
なんというか「つい言っちゃった…」とか、
言った後に椎奈が「しまった!」と思って、
その場を離れようとするんだけど、
卯月に腕を掴まれて…みたいなのが多い気がして、
それがちょっとご都合展開に感じるようになってしまいました。
で、半分位の所で、卯月の事情を知りすぎてしまった椎奈が、これまた「つい」、
「だから俺を抱いてくれ」となるんですが、
「うーん…まぁそう来るかぁ〜、そうするのかぁ〜」と思ったら、
その後は頭では解ってるんだけど、
そこまで読んでてワクワクドキドキにはなりませんでした。
別につまらなくはないんですけど…
そこまで面白くと迄は感じませんでした。

最後にちょろっと入ってる2人の後日談、
嫉妬してる卯月は可愛かった。
まぁ元がヤクザだし、女女しい部分0%ですので、
「かわいい〜」なんてもんじゃないんだけど、
なんか卯月が可愛かったです。

出てくるキャラはそんな嫌いじゃないし、
オチも嫌いじゃないんですけど、
なんというか軽いのかな。
気持ちの部分がちょっとこっちは物足りない。
でもまた機会があれば洸さんの作品は読んでみたいと思います。
まだ2本しか読んでないけど、受けのキャラは好きなタイプが多いので。
今回はちょっとそこまでじゃなかったかなーというものでした。

0

きっといつかカカァ天下

この作品の攻め様の口数の少ない事と言ったら!
”男は黙って、、”なんてもんじゃなく、ハンパなくしゃべらない。
おかげで、受けさまがよく動くこと、動くこと。
本当に、恋に突っ走って、あれやこれやする乙女のような(ちょっと違うけど)体当たりする受け様になっておりましたww
若者でもないのに、こんなに突き進む受け様というのは、結構珍しい存在かもしれませんね。

弁護士の椎奈は、お気に入りにしてる隠れ家のような小料理屋「山風」の店主・卯月がいつしか気になる存在になるようになる。
普段寡黙で、常連客にもほとんどしゃべらないのに、たまたま自分に声をかけてくれたりするとすごく嬉しい。
そんな時、卯月が店の裏口でヤクザに絡まれているところにしゃしゃり出てしまい、それから卯月の過去が知りたいと思うようになる。
自分を遠ざけるようにする卯月に、もう近寄らないから抱いてくれと迫る椎奈に、とうとう卯月は身体をつなげるのだが、卯月の過去がどうしても気になってしまい・・・

とにかく卯月が寡黙です。
表情もあまりないみたいで、文章からもしかめつらしか浮かんできません。
なのに、椎奈はうっとうしいほどに卯月に近づこうとする。
それは店の客としてですが、でも一度関係を持ってしまうと期待してしまうので、卯月の言葉をいいように理解して、まるでストーカーまがい?
洸さんの小説をそんなにたくさん読んだわけでもないですが、こんなに積極的に動く受けちゃんというのは、初めて読んだ気がして、洸さんの作品じゃないような錯覚がしましたww

もうヤクザをやめてカタギとして大人しく生活している人をどうして跡目争いに担ぎ出そうとするのか、そこんところが不思議で、事件としては弱かっった。
昔、恋人を守れなくて自殺に追いやったから、もう誰も傷つけたくないという卯月の気持ちはわかりますが、いかんせん、しゃべらない人だからあくまでも推測。
そこまで椎奈が、気になる好かれていた存在だったのか?
女性の恋人がいたってことは、ノーマルではないのか?と思った時、椎奈の余りに積極的な行動は、ドン引きするよな~と思えるほどに積極的。
・・・そうしたら、ラストのほうに補足のように・・・ww
でも、恋愛の対比として、過去の女性は自殺してしまいましたが、男である椎奈は強くて、困難にも命の危険にも立ち向かう、そこが違うんだよ、という部分で男の良さを出していたかな?とも思えました。

『恋情の刻印』では無口なだけに、嫉妬させると怖いぞ~!というツンデレな(?)卯月が見られます。

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