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表題作終われない恋

朝吹俊司・恭一の元カレで脚本家
桜江恭一・俊司を忘れられない派遣社員

その他の収録作品

  • 蜜月リスタート
  • 甘いまどろみ
  • あとがき

あらすじ

恭一が酔った勢いで寝た相手は、元恋人の俊司だった・・・いまだ俊司が忘れられない恭一は・・・一途な想いが交錯するエンドレス・ラブソング!!

三年前、酷い言葉で別れを告げた恋人・俊司に偶然再会し、酔った勢いで体を重ねてしまった恭一。翌朝、目覚めて動揺した恭一は、俊司から逃げ出すが、追って来た彼に自分のせいで怪我をさせてしまう。二人は俊司の怪我が治るまでの期間限定で同居生活を始めることに。恋人同士の時以上に優しく、甘く、接してくる俊司に、未だ俊司への恋心を抱く恭一は戸惑いを隠せない。けれど俊司の左薬指には指輪が光っていて!?

作品情報

作品名
終われない恋
著者
柊平ハルモ 
イラスト
あさとえいり 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
ISBN
9784403523366
2.8

(11)

(0)

萌々

(2)

(6)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
3
得点
28
評価数
11
平均
2.8 / 5
神率
0%

レビュー投稿数3

失った恋の再来

傍にいるのが当たり前で共にいるのが実はとても幸せで大切なことだったと
別れてから気がつき後悔した男と愛しているから、愛している男の枷になりたくない、
そして心に距離が出来てしまった相手との不安な心が弱さを作り、
相手に変わらぬ思いを残しながらも別れを告げてしまった男、
そんな二人が3年後に別れた場所で再び再会し誤解しながらも思いを再び
重ね合わせるまでのラブストーリーでした。

別れた二人の3年の月日が互いに相手に与えた影響が目に見える形で描かれています。
その1番のポイントとなるのが攻めである俊司の薬指にある指輪。
再会した時に受けになる恭一が1番に目に留まったものです。
ちょっとこれ見よがしな指輪設定で、布石的には二人が別れた日の恭一の
行動でBL慣れした人なら予測がつくような伏線があった気もします。

それでも精神的に不安定な時期で相手を思う気持ちや愛されることが当たり前と
思うような人として未熟さがあったような相手が別れを切っ掛けに愛される努力を
愛した相手から再び望まれるように自分を顧みて反省し努力している内容は
以外に胸キュンして好きですね。
二人でやり直す為に、二人で共にいる為に努力するってなんだかステキでした。
表題は恭一視点で描かれているのですが、書下ろしは俊司視点で描かれているので
双方の心のありようが見えるのも解りやすくていいです。

1

失くしてから気づく大切なもの

イラストが好きなあさとえいりさんだったのと
あらすじを読んで設定が好みだったので読んでみました。

複雑な展開もなく再会から10日ほどの間のせいか、さらっと軽く読めた話です。

受け側から行動する別れのパターンとして、相手のためにならないから、または邪魔になるからと身を引く、あるいは愛されていないのではないかと考え疲れしまって別れるというのはよくあるけれど、私の個人的な好みとしては、健気な受けの一途な思いを裏切ったり気づかなくて傷つけた攻めにはお仕置きをしてうんと後悔させたい派なので、今回このストーリーはその点、しっかり思い知らせてあげたのではないかと思い萌え度が1ランク上がりました。

別れて3年たって別れた場所で偶然再会。
元恋人の俊司は以前のような傲慢さや自分勝手なふるまいをしない優しい男になっていた。
驚いたことに恭一の都合や気持ちも考えてくれることにとても戸惑う。
でも、俊司には汚れることにも気を使うくらい大切にする指輪をしてきっとそのしてもすごく大切にしているのだと思うと切なくなる。
別れてもなお愛していることを実感し、指輪の相手に嫉妬する。
そしてその指輪こそ大切な人への思いが込められた大切なものだった…。

次の中編は俊司視点で、俊司の別れた時の心境やそれからの3年間も恭一のことを想いいつか取り戻したいと思って後悔と反省の日々を送っていたことがわかります。
そして、恭一の就職先で新たなライバル登場かと焦る俊司がややコミカルでおもしろかったです。

いつか自分たちの劇団をと長期的な計画をしている二人ですが、俊司には恭一なくしてはその計画は不可能かと思いますので彼を大切にして、もう決して見限られることにないように精進してほしいものです。

0

別れと再会。

3年前に自分から別れた俊司(攻)と、その別れた場所で再会した恭一(受)。恭一の左手の薬指には指輪が・・・

一緒に飲んで泥酔し、翌朝気付いたら俊司と関係を持ってしまっていて、しかも逃げたのを追い掛けてきた俊司に怪我をさせてしまった償いに、(ホテル缶詰に付き合い)泊まり込んで世話をすることになります。

設定自体は、まあこの上なくベタでありがちですが(その後の展開や行き着く先までだいたい予想できてしまうけど)それは構わないんです。
『誤解』の元もいかにもって感じだけど、それもまあいいんですよ。

『ベタな王道』も好きなので、たとえわかりきっていたとしても楽しませてくれたら何の問題もないとさえ思ってますから。

ただ、こちらはキャラクターがまったく好みじゃなかっただけです。

『俺様・傲慢攻』がものすごく苦手(というか大キライ)なので、俊司(攻)がとにかくダメでした。

3年前とは違うと繰り返されても(たとえ今は『俺様・傲慢』攻じゃなかったとしても)、言動がいちいち不快でした。
どれだけ心入れ替えようが、こういう押し付けがましい男はホント無理だ。

そして恭一(受)は、これ健気なのかもしれませんが(『健気』受は大好きなんだけど)、どうしても好きになれなかった。
『好きな男(俊司)のために身を引いた』『別れたけど今でも好き・・・』って可哀想な自分に酔ってるとしか感じられなかったんですよ。ただひたすらに鬱陶しい。

ストーリーとしては『切ないすれ違い』ではあるんでしょうが、キャラクターが受け付けない時点でどうにも入り込めませんでした。
なんというか、30近い男2人がこれか・・・とイライラしました。もううんざり。


2編目『蜜月リスタート』は俊司視点(表題作は恭一視点です)。

東京に戻った俊司を追い掛けて上京し、同居して新しい仕事についた恭一。

ストーリーというほどのものはないんですが、恭一を想ってぐるぐるしたり、恭一の上司に嫉妬したりと情けない俊司はなかなか笑えます。

う~ん、やっぱり俊司のキャラクターは好みじゃないですが、表題作よりはまだこちらのほうが楽しめました。


柊平さんは以前は作家買いもしていて結構好きではあるんですが、正直最近の作品は(もちろん個人的好みにおいて)ほぼハズレに近い状況でした。

それでも、もうずっと買う・読むのやめようと思いつつも惰性でぽつぽつ買ってたんですが、先日の『新妻と獣な旦那さま』がよかった(ファンタジーに惹かれて買ったけど、ここ数年の柊平さんでは断トツに好き)のと、イラストのあさとさんが好きなのでつい買ってしまいました。『ディアプラス文庫』はいちばん好きなレーベルでもあるし。

結果・・・買わなきゃよかったとまでは思わないけど、申し訳ありませんが『読まなくてもよかったな』としか言えません。再読する気にはならない。←作品としては悪くないんですが、キャラクターが好みじゃないので。

それでも、イラストはとても素敵でした。イラストだけでも買った意味はあるくらいに。

2

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