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リアリストによるロマンチシズム

realist niyoru romanticism

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表題作リアリストによるロマンチシズム

戸高啓一朗,人気の経済学部准教授
名波佑希,大学生,家事の得意な友人教授の息子

その他の収録作品

  • 恋愛における需要と供給

あらすじ

家事以外、並の能力しか持っていない大学生・佑希は、就職活動がうまくいかずに焦っていた。 そんなある日、大学教授をしている父のつてで、コメンテーターとしても活躍する准教授・戸高のアシスタントの面接を受けることになるが……?  ドSな准教授×平凡な大学生の、プレシャス・ラブ・ストーリー!

作品情報

作品名
リアリストによるロマンチシズム
著者
木下けい子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
発売日
ISBN
9784403663376
3.8

(80)

(15)

萌々

(39)

(23)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
18
得点
302
評価数
80
平均
3.8 / 5
神率
18.8%

レビュー投稿数18

上から目線の甘えん坊攻め様

絶賛木下けい子先生期…ということで、こちらを再読。

2011年の作品かあ…13年前だけあって、絵柄は若干今より荒い感じです。

就職試験でどこにも引っかからず焦っている大学生、佑希(受)が父の友人である大学教授、戸高のもとでアシスタントとして働くようになりー
というお話。

(テレビで見た)第一印象も悪い、初めて実際にあった時には約束時刻より30分早めに着いてしまったことに嫌味を言われ、やっぱり印象最悪…というところから始まるんですね。
こんなん、もうちょっと優しくされたりしたら印象だだ上がりするしかないじゃないかー!と、再読なんですけど序盤からニヤニヤしちゃいました( ̄∀ ̄)

自分でも「性格悪い」って分かってる男が、うっかり告白めいたことを言って赤面してるの図ーー萌えしか広がらないー…!!
ゴキブリが怖くて自分では退治できないところなんかもね、受け君から見るとめちゃめちゃ可愛いんだろうなあと共感です。

そして「不快か?」「苦痛か?」「嫌なのか!?」の三段重ねからのキスにも、やられました。

0

タイトルになるほど!

あっっという間に読めてしまいました(良いのか悪いのかw)

口も性格も悪い戸高が名波に愛の告白もどきをして顔が赤くなっていたの、まさかまさかのギャップ萌えでした。

名波が事故にあったんじゃないかと心配して珍しく焦って怒る戸高はまだ予想できたけど、その後ちゅうするのが萌えずにいられませんでした。

そこからも、またキスして、どこまでも偉そうに理屈で名波に迫る戸高がおもしろ萌えw

服を脱がす時に名波に自分のメガネを持たせて「壊すなよ」と言うのエロいですね。下手に抵抗できない。

最後、名波が戸高のことを、ただの甘えん坊だ、と気づくのもいいですね。

戸高が名波をからかったり、子どもの時の写真を見て可愛いと思ったり、可愛がってるんだ、と言う時、すごくうれしそうな目をするのも、木下先生の好きな表現の一つです。

0

普通で素直が一番必要

大学の准教授の戸高と就職の決まらない大学生名波

戸高は大学にテレビに雑誌の取材など多忙なハンサムで理屈っぽいリアリスト

名波のお父さんが戸高と同じ大学の教授で彼の数少ない友人で、名波は家事や人の面倒をみるのが好き。

アシスタントを探してる戸高に父からうってつけと紹介され面接を受けることに。

この名波の素直で普通で可愛いところに戸高はだんだんやられちゃったんですね。
戸高も理屈っぽくて扱いが大変だけど甘えたがりな大人でだんだん名波には可愛く思えてきます。

いきなりキスとか、え?何で?でしたが戸高の中では気持ちが漏れでてしまったのかな?
名波のアルバムを楽しそうにいつまでも見てたり。
空港への迎えが事故渋滞で遅れた時も名波が事故にあったのでは?とお父さんにまで電話して。

戸高が新しいアシスタントを探してると思ったのをきっかけに名波は自分が本当に必要とされてるのか悩みます。
なぜか女性と食事の後の迎えを命じられさらにぶちっと。そんなところを見抜かれてからのいきなりエッチ!

何を言っても戸高には通じません。嫌じゃないだろって言い負かされて、確かに嫌じゃない!

いい流れですね。でもなんかもうちょい何か欲しい。できれば嫉妬とかも見たかったし。

恋愛における需要と供給ではもうすっかりラブラブカップルですね。

由利先生と編集さんの話を連想しました。

1

良い子ほどだめな大人に引っかかる

出だしがちょっと「逃げ◯」のようで、もしやあれはこの作品を参考に!?なんて思ってしまいました。

なかなか就職が決まらない名波は、父の紹介で人気経済学者の戸高のアシスタントの面接を受けに行くことに。面接中、出現した害虫(ご◯◯り)に慌てふためく戸高を笑ってしまった名波。
「落ちた…」と思っていたら…。

イケメンな天才ほど実は孤独なものなんですね。
才能に人が寄って来る。人がお金を連れて来る。今度は才能と顔とお金に男女が寄って来る。でも誰ひとり、戸高自身を見ていない。群衆の中の孤独。ちょっと違うか。

親からの愛情も薄く、ふつうに人と接することもその逆もなかった戸高の前に現れた名波は、戸高の失敗に笑い、理不尽なことには文句を言い、戸高の役に立とうと一生懸命。
初めて知った生身の人間の精神的な温かさ。だけどそれを「感謝」や「労う」ことはできないんだなあ。頭はいいし口も達者なのに、人間的に不器用です。
名波は戸高の行動に振り回されながらも、何だかんだと「ひとの世話を焼くのが好き」な特技を発揮できる仕事に満足しているのですが、ある疑惑のせいで名波が気になっていく、というこういう設定ではよくあるパターンでした。

こういう設定でいつも思うのは「なびかないで!」ということ。みんな簡単になびいてしまう。もう少しじりじりさせたいのです、余裕のある顔をした大人を。
思わせぶりなことばかりする、でも肝心なことは言わないし、受けが動揺すれば「ふふん」とばかりに鼻で笑って高みの見物をして、拗れたら「オレは好きなやつにしかこんなことはしない。それも分からないなんて、やっぱりお前はバカだな」(台詞はイメージです)と言う攻め、多いですよね?
こういう攻めをもう少し苦しめてやれる受けはいないものでしょうか。
攻めが上手すぎるのか、いつも簡単にコロリと落ちてしまう。気付けば圧倒的に「惚れた方が負け」状態になって、攻め優位の関係が続行…。
わたしの中途半端にじりじりした気持ちを返して、と言いたい。

この作品でも戸高は上手で、名波は手のひらの上で転がされているようなものでした。簡単すぎる!そこで顔を赤らめないで!とか、何なら先に転職先決めておいでよ!と紙に向かって熱くなる自分…。さんざん相談を受けて一緒に悩んだのに、結局その彼の元に戻るのねっていう、相談され損の気分です。

それでも萌2なのは、萌えてしまったからです。悔しいけれどじりじりしたし、きゅんきゅんもしてしまいました。
戸高の愛はこたつを壊すほどですしね。抗えない萌えをぜひ。

2

偏屈俺サマ攻めの本質は甘えん坊

幼いころから天才肌ゆえに人から遠巻きにされて育った攻めは、人気の経済学者として多忙な日々。アシスタントを今まで何十人と雇ってみたけどどいつもこいつも腫れ物に触るように扱うばかりで使えないやつばかり。
アシスタントに求める絶対条件は「普通に接してくれるひと」
それを聞いた学生時代からただ一人の友人が、それならうちの息子はどうだ?と紹介してくれることになり…。

めでたくアシスタントに採用された受けは、素直で家事や人のお世話が得意な子。攻めのあまりの横暴さに内心ブツブツ文句言いながらも攻めを特別扱いする事なく普通に接していきます。

途中、攻めが実は自分の父親のことが好きなのではないか?と勘違いしたりするけど、全編通してほのぼの風味です。

最後の最後まで攻めが理屈っぽくて横暴で俺様だったけど、だからこそときどき垣間見せるほんの少し緩んだ瞬間にキュンとさせられます。そして受けが攻めの本質を「甘えん坊だ」と見抜いたところがいいな。
一番好きなシーンは、攻めがコタツに入りながら受けの小さい頃のアルバムをずーっと眺めていて「見あきない」と答えたところだなぁ。いつも皮肉交じりの回答しかしない攻めが一番正直でゆるんでいた瞬間だと思う。

3

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