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表題作誓約の代償~贖罪の絆~

ギルレリウス・ラインハイム,24歳,聖獣と騎士の国の皇帝の嫡孫
リュセラン,最高位の聖獣(白銀長毛・病弱)

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

主のギルレリウスの聖獣であるリュセランは、皇帝の四男が帰還したことで宮廷内に、二人の不穏な噂が流れていることを知り…。
【おことわり】電子書籍版には、紙版に収録されている口絵・挿絵は収録されていません。イラストは表紙のみの収録となります。ご了承ください。

作品情報

作品名
誓約の代償~贖罪の絆~
著者
六青みつみ 
イラスト
葛西リカコ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
シリーズ
忠誠の代償 ~聖なる絆~
発売日
ISBN
9784344824959
4.4

(124)

(87)

萌々

(22)

(9)

中立

(0)

趣味じゃない

(6)

レビュー数
13
得点
550
評価数
124
平均
4.4 / 5
神率
70.2%

レビュー投稿数13

たとえ恨まれても憎まれても手放すことが出来ない

前作の「忠誠の代償 ~聖なる絆~」の対となるようなシリーズ2作目になります。
前作の受け様と攻め様が陽ならばこちらのカップルは陰にあたるような二人です。
運命の悪戯のように本来結ばれる相手ではない者同士の為に起こった悲劇的なお話。

聖獣と騎士の国の皇太子の嫡男として生まれた攻め様の番の相手はインペリアル聖獣の
リュセランなのですが、リュセランは身体が弱く、聖獣としてはひ弱なんです。
でも、攻め様との絆を疑うことなく、共に過ごしてきたのですが・・・
リュセランは本来の相手となるべきは攻め様以外にいると知ってしまう。
そこから二人はすれ違い続け、リュセランはまるで慟哭の中にいるような日々を
過ごすことになるのです。

でも、攻め様は、リュセランを心から愛していて、でも、偽りに番わされたと
思っている受け様には思いが伝わらず、攻め様は執着から受け様に手酷い凌辱を加え
逃げ出さないようにしてしまう・・・

そもそも、王族と聖獣だけが高位の聖獣と戦えること自体が王家の陰謀的なもので
攻め様自体は、何も知らなかったのですが、知った時には受け様を手放す事が
出来ない程の思いを抱いているんですよね。
お互いが哀れで切なくて、そして憎み切れない相手なのですが、最悪の結果になります。
最後の最後でリュセランは愛している事を認めギルレリウスを許すのですが、
それでも、二人は共にいる事が叶わない運命なのです。
ファンタジーなのですが、涙を誘うようなストーリーで切なかったですね。

久しぶりにアンハッピーなのかと思ったのですが、最後の最後で光明が・・・
今度こそ、攻め様の本当の対の絆が現れる・・・
そして、書下ろしのストーリーに繋がって行きます。
とても心に余韻を残す素敵なファンタジーラブでした。

19

愛w

キミが好きだと叫びたい!!!どこかの歌の歌詞にありそうな言葉ww
なんていいますが、これがまた良かった!!
思わず泣きくれてしまった。だから・・ネタはいやだって(T△T)
こーいうの、ずっと引きずるタイプなのよワシ。。

そんなわけで、今回は前回サブにいました二人がメインのお話であります。
攻であるギル。もっと冷たい男だと思ってた。
さきにチラッと挿絵を見た限りでは、もうすこし手ひどい男だと想ってた。
なのだけれど、終始一貫して受のことだけを愛して、自分の傍におきたくて
なによりも大事にしてる。それが伝わるほどに胸が苦しくなりました。
だから、受がすきすぎる攻が好きだといったじゃないか!!
うまく伝わらなくて、もどかしくて。
とりとめる言葉をしらないから、体でねじ伏せる。
それがまた悪循環を生み~な流れなわけなのであります。
ちょっとしたすれ違いからくる不のスパイラル。
なんだかんだで、卵の問題ありきで、一番巻き込まれてるのはギルよな
と、思うのです。そもそもは父の謀略だったわけだし
それを知らなかったからこそ持ちえた自信だったわけで
初めてしった「いとおしい」という気持ち。行き場の無い想い~
そんでもてあの結末。。。。。。心苦しくて仕方ない。

後半。新しい出会いと再会と
このチビなリュセが可愛すぎる。
前回もそうですが、幼少期の獣が可愛い。
絶賛される理由が読んでてもつたわるってそうとうだぞwww
なにこの可愛い生き物わ!思わず叫びだす。
また、生まれ変わり~少しずつ以前の記憶を
いとおしい存在。過去にとらわれていたギルのこれから
本当の意味での「幸せ」。
思わず頬が緩むラストでした。久しぶりにもう一度読み返したい
そう思える作品。しばらくは手の届くところにおいておこうと思います。
オススメw

14

ああ、切なく美しい。

第一作の「忠誠の代償」の裏側の話というべきか、時間的には同時並行の話。
前作を読んでいるとこのカップルの悲劇的な運命はすでに分かっているのだが、
それでもあまりの切なさに涙をぬぐわずにはいられない。

発表されたのはこの「贖罪の代償」の方が先だったそうだが、
個人的な意見としてはこちらの方がインパクトが強いので、
ノベルズの刊行順に読むことをお勧めしたい。
明るくそして正義の側とも言える「忠誠」のヴァルとキリハが太陽だとすると、
こちらのギルとリュセランは月。
前作で語られた物語の奥にあった、二人の本当の心を読むと感動がひとしお。


この作品世界は……
1500余年の長きにわたり、人類が聖獣と共に魔獣に立ち向かってきたラグナクルス帝国。
聖獣クー・クルガン族は、本性は獣の形で人型を取ることもでき、
魔獣を倒す力を持ちながらも、
魔獣同様本来この世界のものではないらしく、空気を吸うことにも苦しみが伴い、
特定の人間と絆を結ぶことによってだけ、生き延びていくことができる。


運命の結びつきとも言える、聖獣と騎士。
この巻の主人公たる聖獣と騎士は、皇孫ギルレリウスと世にも美しいリュセラン。
不幸な経緯から誓約を結ぶのが生後一日経ってからとなってしまったリュセは体が弱い。
しかし、二人は世の絆達とと同様互いを無上の存在と思い大切にしあっていたのだが……

冷静で理知的で時に怖い印象を与える切れ者のギルは、実はとても寂しく不器用……
リュセが不信感を抱き、二人の歯車が食い違い不幸に向けて加速していくさまは
結末が分かっているだけに余計に切ない。


書き下ろしの「世界で一番大切な花」。
ちっちゃなリュセが本当に可愛く、その彼を溺愛するギルも微笑ましい。
幼獣の可愛さに、最後にほのぼの幸せな気分を味わって、読了。


最後に……
口絵のギルとリュセランが、ものすごく好みです。


10

神にしたものの中で イタイ度№1

昨日からどっぷり六青さんワールド浸り中。
リュセ 読了できなかった。
いや読んだんだけど、すべてのワードを脳みそが理解することを拒絶しちゃったー辛すぎて。
本編最後らへんまでは痛すぎて涙も出やしない。
(メンタル的にキツいという「痛い」です)

最後のショート(書下ろし) と その少し前あたりを
繰り返し繰り返し繰り返し読むことにより、
号泣し、涙によって浄化され、復活。
私としては かなり感情の上下動激しい一冊でした。

■上下幅の下部分
リュセもギルも途中は嫌い。
もし自分がおんなじ立場だったら、おんなじように振舞うかもしれないけど
傍から見るのは辛すぎたー。(すれ違い、お互いに傷つけあい)

誰かが悪いとは言いにくい。可哀想なギル、可哀想なリュセ。
ごめんなさい、二人に辛い酷い思いをさせてという気持ちでいっぱい。
てか 書いた先生が悪いんじゃん と八つ当たり(すいません)
わー本編 振り返れば振り返るほど、訳がわからなくなる。
なんしか二人とも嫌いで好き。

■上下幅の上部分
最後の方になって、やっと救われる。
リュセ有難う。赦してくれて。帰ってきてくれて。
ギルよく頑張ったね、会えたよ。
二人のことをまとめて ぎゅ させていただきたい です。

■書下ろしのショート
本編では (私としては)皆無だった気がする 糖分が
全てこっちに凝縮。
といっても、涙の混じった糖分、泣き笑いっていうところ。
最後の方にある、ちびリュセ(人型はここだけ!)の上目遣い
& しっぽ抱え(!!!) の図 は 超反則。
目にした人間全て陥落される破壊力抜群の表情。

最後に大好きなリカコ先生のことを。
表紙、カラー口絵ともに、今までのリカコ先生の作品の中で
№1,2を争います。
カラー口絵が、本当にたまらない。本編すべてを表している気がする。
(膝立ちの表情ないリュセ、その前で深く頭を垂れるギル・・・)
その他、中に描かれているモノクロも全て、本当に素晴らしい。
ギルの絶望の図が 私を泣かせるー

どなたにもおススメできる ハピハピものではないです。
ですが リカコ先生ファン! な方には 超絶オススメ!マジです!

7

ようやく手にした本当の絆

代償シリーズ2作目。
1作目で登場したギルとリュセランのお話しです。

最高位の聖獣でありながら身体が弱いリュセラン。
対の絆であるギルの優しさに守られながらなんとか生活していたリュセランでしたが、自身の出生にまつわる秘密を知ってしまいギルとの信頼が揺らいでしまいます。

リュセランを愛しているのに上手く伝えられない不器用なギル。
そんなギルの振る舞いがかえって疑心につながってしまい、ギルを信じられなくなってしまったリュセラン。
どちらが悪いわけでもないのに、すれ違ってしまう二人がせつないです。
そして、ようやく気持ちが通じた二人に待っていた別れだなんて・・・。

その後お話があったので救われましたが、何ともやりきれない二人でした。

4

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