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表題作王様と幸福の青い鳥

イスリル国の国王
レグリウス・ハライン=ゴルトベル
偽神子
イリリア

あらすじ

イスリル国の神子選定の場で、資格がないのに神子候補にさせられたイリリアは、偽物と発覚し処刑されそうになったところを王に助けられ、そのまま何故か王の伴侶の神子に選ばれた。
イリリアは悲惨な状況から救ってくれた命の恩人だと王を無邪気に慕うが、敵が多く人を信じない王は、イリリアを利用できる駒としか考えていなかった。
けれど、それでも役に立てるならと王を想い続けるイリリアの健気な姿に、次第に王も心を開くようになっていく。
ところがある日、イリリアは、国で異端とされる呪術で王を誑かしたという疑いをかけられ――。

作品情報

作品名
王様と幸福の青い鳥
著者
六青みつみ 
イラスト
花小蒔朔衣 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸文庫
発売日
ISBN
9784592877165
4.2

(105)

(55)

萌々

(36)

(4)

中立

(8)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
13
得点
439
評価数
105
平均
4.2 / 5
神率
52.4%

レビュー投稿数13

続きのストーリーが読みたいです。

受け様 イリリアは すごく「ケナゲ」。
王様には、2度助けられた。
悲しい現実から記憶が、不鮮明なイリリア。
助けてくれた王様に尽くそうとするが、
何度も、裏切られ命を狙われた王は、
側近二人以外、寄せ付けない。
ようやく王の心がイリリアに向きかけたとき
悲しい誤解が、イリリアと王様を引き離す。
イリリアが命の危険にさらされたとき
はじめてイリリアの心の真実が伝わった。

どうも 涙もろくて、読みながらうるうるしてしまいました。
でも、ストーリーはまだ 謎が多いです。
最後の方に登場した イリリアを助けた人たち、王様に対抗する組織
イリリアのオーラが見える不思議な力。王様の両親を殺した犯人。
話は続きますよねー。わからないままだとむずかゆくて・・・・

13

王様と神子の美しき王道物語

六青みつみさんらしい王道なお話です。

生い立ちから人を信じない王様(レグリウス)と偽神子に仕立てられた少年の物語です。

非情な環境で非道な目に合う健気な受けが更なる不幸にもめげず最後は誤解が解けてハッピーエンドになる…という展開を信じて不憫な受けに涙しながら応援したくなるお話は大好きです。

話の展開は定番でその点を好きになれない読者もいるかもしれませんが、骨格は似ていても異なった世界観で新たなストーリーで楽しめる作家さんの作品は大好きです。

レグリウスとイリリアの親の最期やその後がとても残酷で悲惨なので衝撃的でした。

ラブラブな王さまと神子としてハッピーエンドで終わりましたが、イリリアの知識や不思議な力も使い切っていませんし、前国王夫妻殺害事件の真相や政治や経済の立て直しなど気になることが多いです。
神殿の反撃なんかもありそうですし。

レグリウスがイリリアに優しくするのは、利用価値のある神子を懐柔するためだという話を偶然聞いてしまったイリリアの哀しみや喪失感が伝わってきて胸がしめつけられました。

人を信じて痛い目にあい過ぎたレグリウスが、イリリアの裏切り(濡れ衣ですが)が発覚したとき、そんなことはないと思いながらも信じきれなかったのは悲しかったです。

また、近侍のハルシャーニは同じ六青さんの作品で『ruin』のカレスを思い出しました。
ハルシャーニは心から王のことを慕い命を賭けてもその身を守りたいと考えていたのは確かなのですが、人を信じない王が無条件で受け入れたように見えたイリリアのことを妬み排除したいと思う気持ちからイリリアを攻撃してしまったのは嫉妬ですね。
イリリア排除ありきで集めた物証と偽証でイリリアを追いつめてしまったことが王への裏切りだと知ったとき罪悪感から職を辞したハルシャーニのその後の後悔と行く末が気になります。
側近のベルガーもいろいろありそうな人なのでぜひ六靑さんには続編を希望します。

イラストが稚拙で残念でした。
カバー絵はまだましでしたが中のモノクロの挿絵はもう少し丁寧に描いてほしかったです。

11

切ないけど、甘くかわいい作品

とにかく受けのイリリアが純粋無垢でかわいいのですが、若干年齢以上に幼い印象を受けました。

地下牢で長くひどい目にあっていたにも関わらず、人を恨むことなく生きているイリリアに、はじめは利用価値としてしか見ていなかった王様が徐々に安らぎを感じるようになります。
でも幾度となく命を狙われ裏切られてきた王様は、自身のイリリアに対する感情を認めることができません。

利用価値があるから優しくされていると知ってしまったあとのイリリアがかわいそうでした。
優しさが偽りでさみしいけど、王様を嫌いになれない、偽りで優しくされたくないけど優しくされるとうれしい。
そんな葛藤が切なかったです。

イリリアや王様の言葉を真似する青い鳥もすごくかわいかったです。

切なさもあるけど、読み終わったあとには甘い余韻が残る素敵な作品でした。

10

けなげ受け好きにはたまらん作品かと。

今頃評価してすいません。
ただあんまりにも好きで(ファンタジー、けなげ受け大好き)
ど真ん中ストライクな作品でしたため、レビューしてしまいました。
年上忠実守り人的ないぶし銀と、小鳥が出てきます。
それがまたいい仕事してまして。
小鳥(初代)のシーンでは涙なくしては読めませんでした。
先生の安定した文章で、とっても読みやすかったです。
ただ後日談、もう少しほしかった。。。
何回も読み返してます。
イラストもまた素敵!
表紙が最高によすぎて、中のが少しショタちっくなのですが
それはそれでまた可愛い~
蛇もって嬉しそうにかけてくるシーンのイラストがあるのですが
可愛すぎて ふにゃん となってしまいます。
六青先生の他の作品もこれからもう少しあさります。。。

9

王の身替りになる呪をかけた神子の物語

BL版御伽噺。
多神教の野心家神官が、一神教の異教徒弾圧を政治的に行い、イリリスと母は投獄される。投獄中に食料を絶たれて、母はイリリスの身代わりになって殺されて食われてしまっていた。そのショックで白髪になったイリリス。
恩赦があり、地下牢から解放された後
・・両親と弟を殺された王の神子になり、色々なむごたらしい暗殺事件を経て、王の代り身になる呪は、他言すると効力を失うので、イリリスは誤解を受けて追放されてしまう。
王の代わりに怪我を負い死の間際にやっと王と再会をする・・といった物語。
母の死を観てからイリリスは記憶を喪失していたので、知恵遅れのような状態。だから不幸に耐えることが出来たのだと思う。

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2019/03/03 無料 著者ブログに掲載中

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