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捕まえてごらんとばかりに受け(だけじゃなく周りもだけど)を翻弄する攻め様が見事でございました。過去のせいでねじれていた受けを素直にするにはこのくらい滅茶苦茶に振り回さないとだめだった、ってことでしょう。いつでも余裕で翻弄してくれる攻め様、かっこいい!大人飼い主攻め×屈折ワンコ受けでした。
追いかけている間のワンコぶりがかわいかった~。受けが嫉妬したり焦ったり、一途に追いかけて翻弄される様が楽しかったです。
脇の迫田とか咲子がまたいいキャラで、かっこよかったです。要するに、受け以外の大人メンバーはわかってたってことなんですよね。で、飼い主が上手過ぎて混乱しているワンコに気付かせてあげようとみんなで協力してあげる。ほんとこのワンコがヘタレで、とっくに落ちてるのに10年たっても成長しないもんだから、飼い主ついに隠れてしまい、見失ったワンコがもうオロオロしまくり。それを覗き見ていた飼い主はさぞや楽しかったろうなぁと思います。
そうはいってもヤクザなので、迫田なんて大怪我をして大変な目に遭ってます(可哀相)。結局、ラブラブカップルの(つか、鈍感ワンコ?)イチャイチャに組巻き込んで大騒ぎ。もちろんハッピーエンドです。
そんな甘いお話をちょっとビターにくるんで、程よい加減が心地よい。
テンポも程よくストレス少な目で読めました。
続きも読みます。
ヤクザとしての若頭の男ぶりに惚れ込んで忠誠を誓う二宮と、彼の忠誠心だけでなく身体も想いも丸ごと支配したいヤクザの若頭・黒田。
名倉組内の後継者に不服がくすぶる中、黒田は他の信頼のおける舎弟を引き連れて反旗を翻す。
二宮は一人だけ置いていかれた事で屈辱感を持ったまま、不本意にもヤクザとしての器が小さい舎弟頭の指示に従いながら裏切り者となった黒田の後を追う。
それも全て策略の内とはいえ、穏やかでない組内の状況を逆に利用してプライドの高い二宮を手に入れようとする黒田は相当にしたたかで貪欲な男だ。
途中、二宮も黒田に捕えられて快楽に貪欲な有り様をたっぷり身を持って味わう羽目になり、その後彼を追い詰めようする中でも強引に体に染み込まされた感覚を思い出す程になってしまう。
そんな中原さんお馴染みの、ねちっこい濃厚なエロ加減は存分に味わえるが、黒田に切り捨てられたと思い込んでいた二宮が追い詰めた後の一発触発で修羅場的な、切羽詰まった気迫も感じたかったかも。
なにせ今まで黒田が抱いてきた他の男女同様に二宮も呆気なく堕ちた感じがしたから、もう少し溺れまいと踏ん張って欲しかったかな?
組内部の描写が敢えてリアルっぽく書かれている割に、話の成り行き上とはいえライバルの舎弟頭があまりにも情けないという点に関してスリル半減だったが、続篇ではヤクザ内の争いもがっつり読めるので、次巻もお薦め。
ヤクザものはけっこう読んできましたが、ここまでワルな男はなかなかいない。
若頭の黒田。
傲慢で外道、他にも挙げればろくでもない単語ばかりを思い浮かべるんですが。
平気で色んな女・男に手を出すし、やることは無茶ばかり。
けれど惹かれてしまうのは、黒田の持つ溢れ出る魅力のせいなのか。
破天荒で非道だけど、それでも仲間に対する筋は通っており、ひとたびこの男の魅力に気づいてしまったら中毒になってしまいます。
一方二宮ですが、ストイックかと思いきやウチにたぎるものは熱く、黒田に対する忠誠心は半端じゃない。
その忠誠心は『男として』惚れていると本人は思っているようですが…そこが黒田は歯痒かったのでしょうか。
二宮に気づかせようと、黒田が取った行動は本当に無茶苦茶なものだったけれど、そうまでしないときっと二宮は気づかなかったんだろうなぁ。
黒田のベクトルはずっと二宮に向いていたところが、やはり一番ハマったポイント。
ある意味執念深い黒田。逃げられるわけがありません。
黒田、二宮はもちろん、二人を取り巻く男たちも本当にカッコ良く、『男』を感じた一冊でした。
中原さんのハードボイルドの一面が、
これでもかとてんこ盛りな男臭い作品。
全く甘い展開ではないのに、
立派なラブストーリーになっている所が凄い!
しかし、ラブストーリーなのに、
甘さなんて欠片もない!
それでも、そんじょそこらの恋人達には負けない
深い愛で繋がっていた二人。
時折、黒田さんひねくれ過ぎ!とか、
二宮さん鈍感過ぎ!とかツッコミ入れたくなりますが、
この男臭さを貫いた展開には圧倒されます。
ハードボイルド苦手な方にはお勧めしませんが、
殴り合って愛を確かめ合うような、
男同士の深い繋がりがお好きな方は是非v
これから始まる二人なので、続編が出ています。
二人の関係がどう昇華するのか楽しみですv
個人的に甘々至上主義なので、
評価は「萌×2」で!
最近目にするヤクザものはスマートな経済ヤクザだったり、嫁に頭があがらないとか(w)、アットホームやくざとか、エロやくざとか、それでもカッコイイやくざが多かったような気がしますが、今回はワルなやくざです!
久々に、絶倫ではあるけれどフェロモンおやじでもあるけれど、おちゃらけてない獣のようなあこぎなヤクザ世界がかなりシリアスに描かれていました。
読む人によっては、スッキリしない後味もあったりするかもしれません。
描かれる関係は、一筋縄でいかない単に”恋愛”とは呼びきれないものだと思われるからです。
しかし、こんなどっぷり黒い設定話もここんところ明るいおやじ話が多かった中原作品ですから、いいカンフル剤になりました♪
名倉組は、組員30人程度の小規模な組で、ヤクや売春、風俗などでシノギを上げている組。
その中で組長の息子である舎弟頭と、若頭を勤める有能な黒田が、次の跡目候補として組内勢力を二分している。
主人公である二宮は、父親の女癖と暴力により不能になった父親殺し。
すさんでいるところを黒田に出会い、彼の手下となった18歳の頃から黒田を尊敬し憧れ、盲信しており、彼が次の跡目を次ぐべきだと強く思っている。
黒田は、女男共に絶倫で喰らい尽くすような激しいセックスをして虜にする猛禽類のような鋭い男。
その彼は不能である二宮を挑発するようなセックスをしたりもするが彼を信頼しているようでもある。
そんな時、舎弟頭を脅してヤクを奪い、そして組を逃げるという裏切り行為にでる。
そこについていったのは、二宮と仲間である同じ舎弟であったり、二宮が可愛がっていた手下だったりし、二宮は自分が捨てられた、彼にとっては自分はいらない人間だったのだと絶望と怒りで、彼を追う役目を担う。
やっと踏み込んだ彼の部屋で二宮は逆に黒田に捉えられてしまい、「お前は女だ」と薬を使われ強姦されるのです。
二宮は不能ですし、黒田にもつ感情はそれは身も心も捧げてもいいと本当は思っていたかもしれないです。
だけど、ポーカーフェイスを崩さず冷静に対応する彼の顔を崩してやりたかった黒田はかなりひねくれてます。
組なんか実はどうでもいい、本当は二宮を手に入れるためと言っていますが、それにして大きな博打だと思います。本当!すごい遠回りw
それだけ打って、自分をモノにしようとしているくらいですから二宮はそれに値する存在なんですね、黒田にとっては。
黒田が30人ぽっちの小さな組には興味がない、もっとてっぺんを目指すということらしいのですが、ま、それはよしとして、
ひょっとして黒田って、滅茶苦茶やんちゃ傲慢ヤンデレだったんじゃないか!?
自分から欲しいといったらきっと二宮はすぐにでも自分を差し出すだろうから、じっくりと味付けをして、二宮からほしがらせるという、ヤンデレのなにものでもないのでは!
と、あとになって思ったものです。
二宮、男冥利に尽きますw