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表題作恋する時をかさねて

筒井龍彦,経営コンサルティング会社経営
森山祐一,24歳,一人暮らしをする政治家の隠し子

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

海辺の町に一人で暮らす祐一は、ある夜、ずぶ濡れで国道を歩いている男を拾う。男はデート中に喧嘩して海に突き落とされたと言う。彼・筒井龍彦は若いが辣腕のコンサルティング会社経営者。筒井は純朴な祐一とのひとときに安らぎを覚え、彼のもとへ週末ごと通うようになる。祐一は実は大物政治家の隠し子で、秘書の澤田は祐一に邪な欲望を抱き、筒井との仲を引き裂こうと??!?

(出版社より)

作品情報

作品名
恋する時をかさねて
著者
名倉和希 
イラスト
小路龍流 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリア文庫
発売日
ISBN
9784861345739
3.5

(48)

(4)

萌々

(24)

(18)

中立

(0)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
10
得点
170
評価数
48
平均
3.5 / 5
神率
8.3%

レビュー投稿数10

王子様を助けた片田舎のお姫様

2012年発行の作品です。積んでましたがやっと読みました。スラスラ読めてさすが名倉さん!

あとがきによると名倉さんの好きな設定がもりこまれてるようで、確かにブレないなと思いました。

片田舎に親のせいで鳥籠の中で暮らす美形の純粋無垢なお姫様祐一が、東京のブイブイ言わせてるイケメン王子様筒井を助けたら、筒井が毎週ベンツに乗って会いに来るようになって…。

人恋しくて最初から筒井をおもてなしする祐一。なのに筒井ってば誘われてると勘違いしてハレンチなことしてからに。

お互いの中でどんどん相手の存在が大きくなって。

実は祐一の母は政治家の愛人で、亡くなってるのですが祐一も目立たずひっそり生きなくてはいけないと言い含められていて。

あのさ、澤田を通さずに他の人が世話係だったら、祐一もこんなにならなかったんじゃないかな?と思ってしまって。澤田の一方的な想いで祐一を孤立させたんじゃないかな?自分を頼るようにとか?

もっと早く父に会えてれば…。

筒井も金森も祐一を守ろうと頑張ってくれて。
親友の哲も良い子で。
名倉さんらしいですね。悪者から受けを協力して救って。

来年も再来年も冬は筒井の部屋で炬燵で温まってね!

まさか筒井が大事なことを忘れてるとは!でした。

0

しっとり昼メロ(*^^*)

しっとりと昼メロみたいって思っちゃいました(*´∀`)

受け様は、大物政治家と愛人の息子で、母亡き今も、目立たないよう田舎でひっそりと生きている祐一。

ある日、仕事から帰宅途中にずぶ濡れで歩いてる男性を心配して、自宅まで連れて帰る。
これが攻め様の筒井。
会社社長の筒井は、下半身はいい加減なようで、祐一が自宅に連れ帰ったのもヤリ目的だと勝手に勘違いして夜這いに来るようなヤリチン野郎なのですけど。
でも、できませんって祐一が泣いたら手を止めて猛省できる人だっので、まぁよしとしとこう、でした。

すっかり祐一の側が居心地よくなった筒井は、以来週末になると祐一の家を訪れるようになる。
人恋しかった祐一も、筒井の訪れを待ちわびるように。

祐一を大事に思い、押し倒せないほど夢中になっている筒井と、筒井の訪れが一分一秒待ちきれない程に気持ちが育っていた祐一。
2人が気持ちを通じ合って、恋人同士となるまでが、物語の半分にもならない内ですよ(*^^*)

その後は、祐一といつも一緒にいたいと、東京へ呼び寄せようとする筒井の必死さや溺愛ぷりを堪能です。

実は偽装結婚していた筒井にショックを受け、祐一が電話してきたシーンは、筒井の慌てぶりににやにや。
思い込んで身を引こうとせず、ちきんと話をしようとする祐一の姿勢に拍手ものでした。

父親の迷惑になるから別れるように、とお目付けの人に言われたり、襲われたり。

メロドラマのような展開を経て、祐一は東京に出て、人生の再出発。
ひたすら下を向いて生きてきた祐一が、これからは自分で選んだ道を歩いていこう、ときちんと伝える姿がよかった(*´∀`)


イラストは小路龍流先生。
表紙の胸板たくましい筒井と、寄り添う薄幸美人感あふれる祐一がいいです(///ω///)♪

4

本当の愛を知らなかった男が、受けに出会って……

今夜ヤると思ってた女と喧嘩をし、海に突き落とされてずぶ濡れになっていた攻めを道端で見かけ、放っておけずに自宅に誘った受け。
それなのに攻めときたら、「どうせヤリ目的で俺に声を掛けてきたんだろ」と受けを襲おうとする……とまぁ、かなりのロクデナシっぽい生き方をしてきた香りが、序盤の攻めからはプンプン漂います。

「仕事はデキるけれど本当の愛を知らなかった男が、清純な美形にころりと落ちる話が好き」とあとがきにあるように、遊び人で男女問わず抱いてきた攻めが、初心で真っ直ぐな受けにどんどんハマっていく様子がとっても良かったです。

おまけに「(受けは)ふわふわしてほわほわして、ぴかぴかしてるんだよ」と秘書に語る攻め、あんたは詩人か。
そして語彙が貧困すぎると秘書に一蹴されてしまうくだり、好き。

受けはとある大物と愛人の母との間に生まれた隠し子です。
日陰者の母とその息子としてひっそり生きてきた子。

絶対に母のようにはなりたくないと思っていたはずなのに、母と同じ道を辿ってしまった……と衝撃を受けるあそこのシーン、まじで攻めコンニャロー!!なんだけど、親子してまさかのシンクロ展開になるところが、名倉さん上手いなぁと思いました。

ちょいツッコミどころはあるものの、全体としてはそれまでのロクデナシを返上して受けを一途に愛するようになる攻めの姿が良くて楽しめました。

0

和製ハーレクインロマンス(男版)

素敵で優しくて緩やかに自然にハッピーエンドになる話を探して、レビューでこちらに辿り着き購入しました。
名倉さん初読みです。
確かに穏やかで優しい素敵な話なのですが、なんか自分にはピンときませんでした。
どこも悪いところなんか無かったけど……もしかしたら、攻めがアリガチな攻めで受けまでもアリガチな受けだったからかもしれません。
読み終わって(* ̄- ̄)ふ~んで終わりました。

ところで攻めは受けと恋人同士であることを会社の人間に隠さないつもりなようですが、それはちょっとヒドイ鳴り物入りじゃないですか?
受けが社長の愛人であることをヘともしない強い性格だったり、愛人の座を利用するような性格だったりしたらいいけど、この受けは慎ましやかすぎて「あの人社長の恋人なんだって!(ヒソヒソ)」はマイナス方向にしか働かないような気がする。
でもハッピーエンドだから、きっとそこのとこもうまい具合にいくんですよね?

2

良作です

名倉和希さん作+小路龍流さんイラストということで手に取りました。派手さはありませんが、二人の偶然の出会いから恋人になるまでの物語が丁寧に、ときにドラマティックに描かれていて、非常に面白かったです。

海辺の町で一人ひっそりと暮らす祐一がある夜”拾った”のは、モデル並の容姿を持つ若手社長・筒井。その晩に早速エロティックな展開に…!?と思いきや、それは筒井の完全な早とちりで、そこから二人の友人としての交流が始まります。

祐一の素性についてはあらすじで結構ネタバレしちゃっていますが…大丈夫です。あらすじ以外の部分に萌えが沢山詰まっていますよ。筒井はとても頼りになる男性です。不遜なところがあまりないのが好印象でした。一方の祐一も芯のある青年で、ひたむきという言葉がぴったりだなと思います。二人の間に重大な誤解が生じる展開もありますが、名倉作品らしく登場人物が破綻のない行動を取ってくれるので、苛々することなく読み進めることができました。

もっと沢山の人に読んで欲しいな~。

7

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