• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作でも素直じゃいられない

片瀬理人(資産家・詐欺師)
田村深里(片瀬の異母弟・恋人)20歳

同時収録作品でも素直じゃいられない

長岡信乃 翻訳家
松崎勇真 高校生 15

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

田村深里は異母兄で恋人の片瀬理人と同居中。
詐欺師である片瀬とは何かと衝突、その度に長岡信乃と松崎勇真の家へお世話になっている。
そんなある日、美術品コレクターの尾木栄司という男が訪ねて来た。
尾木と片瀬の父達は深里の母で芸者の深さとを巡って確執があったのだが、
今度は深里を巡って息子たちが…!?

作品情報

作品名
でも素直じゃいられない
著者
きたざわ尋子 
イラスト
赤坂RAM 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸文庫
シリーズ
だまされたい
発売日
ISBN
9784592871606
2.6

(3)

(0)

萌々

(1)

(0)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
6
評価数
3
平均
2.6 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

『だまされたい』(片瀬×深里)シリーズ2作目。

前作と比べて片瀬(攻)がすこ~しだけ(私の好みにおいて)マシになったかな。

深里(受)に対する気持ち(愛情だか執着だか)を外に出すようになってきたような。他に向けてはともかく、当の相手にだけはハッキリ見せるのが当然と思うんですよ、私は。

でも、やっぱり片瀬は根本的に好きになれないタイプですね。『詐欺師』の時点で好きになることはまずないんですが、それさえ大したことじゃないというくらいキャラクター自体がダメなんです。

深里はと言えば、まあ変わらず。なんというか、中身が20歳とは思えないくらい幼いんです。でも、それがイヤだというわけでもないんですよ。ほんっとダメというか、アホな子だと思うんですがキライじゃないんです。アホすぎていっそ可愛いと言えなくもない。

それに、深里はいい加減そうに見えて、その実すごく真っ当な感覚を持ってるんですよね。それは恋愛においてもそうで『なんでこんな男を』と自覚しつつも(いや、ホントにそうだよ)、片瀬に一途なんですよね。アホだけど(・・・もういい)健気で一途。そこは確かに可愛いです。

今回は、片瀬を一方的に目の敵にする尾木が出てきます。
尾木と片瀬(と深里)の父親同士が、かつて深里の母親を巡って確執があったということで、片瀬に対して父子二代の恨みを募らせてるんですね。
それに関して、深里が尾木に拉致されるんですが、結局自分から片瀬に返しに来るんです。その間に深里に薬飲ませて、尾木の父親が躰を触ったりはありましたが。

しかし、この後の尾木への報復というかの顛末があっさり過ぎた気がします(その中身自体は軽くはないんですが)。

それにしても、片瀬の『(深里に)恋愛感情を持っていたのは11歳の時から』って、成人した男が11歳の少年・しかも異母弟に対してそれは危なすぎるから!

前作のレビューでも書きましたが、このシリーズについてはなんとも悩んでしまうんです。
まず、メインキャラクターが2人ともあまり好きじゃないし(片瀬はもうハッキリキッパリと大嫌いなタイプ)、設定やストーリーも斬新でも深くもない上に好みというわけでもない。

別に『これ』というものは何もないんですよ。正面切って『これ好き?面白い?』と訊かれたら、おそらく『まったく好みじゃない』としか言えないんじゃないかな~と思ってしまう。
正直なところ、きたざわさんなら他にもっと読み応えのある好き作品はいくつもあります。

それでもなぜか数回は読み返しています(年1回は恒例のように読み返してしまう)。で、そのたびに『う~ん、やっぱり微妙だなあ・・・』と思っちゃってるわけですけどね。
たぶん前巻レビューにも書いたように、赤坂さんのイラストの影響が大きいんでしょう、きっと。

0

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP