運命の中華シンデレララブ?

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表題作龍王の花嫁~青帝の華燭~

延揮,龍王
瑛鈴,18歳

その他の収録作品

  • 龍王の宝玉
  • あとがき

あらすじ

見つけた! おまえこそが長い間探し求めていた美しい光――! ひとりぼっちの子供・瑛鈴は、突然現れた高貴で不遜な男・延揮により花嫁として育てられる。自分の存在に悩みながらもやがて美しく育った瑛鈴は初夜、延揮に激しく愛され、抱かれ、貫かれる痛みすらも快感に変わる熱を注がれて幸せの絶頂に…だが自分に望まれているのは命と引き換えに延揮を護ることだと知って!? 瑛鈴が二人の王に求愛される書き下ろしあり!

(出版社より)

作品情報

作品名
龍王の花嫁~青帝の華燭~
著者
秋山みち花 
イラスト
石田惠美 
媒体
小説
出版社
アスキー・メディアワークス(角川グループパブリッシング)
レーベル
B-PRINCE文庫
シリーズ
龍王の花嫁~青帝の華燭~
発売日
ISBN
9784048867023
2.9

(21)

(0)

萌々

(8)

(7)

中立

(3)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
10
得点
56
評価数
21
平均
2.9 / 5
神率
0%

レビュー投稿数10

宝玉と龍の中華風愛情物語

中国の四神のひとつである、霊獣の青竜を題材にした中華風ファンタジーで、
尚且つ、龍とくれば宝玉がセットみたいな、かなりお馴染み感がある設定からの
ストーリー構成になっているようでした。

失ってしまった宝玉を探し求めて数百年、やっと探し当てた宝玉は人の姿。
そして、捨て子として拾われ人間として育ち、貧しさゆえに10歳で養父母に捨てられ
雪山の中で今にも凍えて死んでしまうのではないかという時に、天空から現れた龍の
攻め様に拾われ、未来の花嫁として、仙女たちの宮で大事に育てられ18才になり
攻め様の元へ嫁ぐことに、しかし、慕っていた攻め様と一緒にいれる事は嬉しいが
本来は人間では無く、宝玉が転化した姿だと皆に言われているが、受け様には
10年経っても何の力も無い自分が宝玉を手に入れる事で力を得ると言う攻め様の
役には立たない事が気がかりで悩み、女体に転化も出来なくて、人間としての
常識がある受け様には、同性との婚姻自体も受け止めきれない事態なのです。

さすが、龍王、人間ではないので恋愛的な機微が全然無いので、受け様には
出会った時から怖がられ、でも、物言いが冷たくても本当は優しい人だと受け様は
理解するのですが、婚姻してからは、宝玉として役に立てない受け様が攻め様の態度に
誤解を受けて、すれ違う事になります。
受け様の本来の能力は攻め様の傷を癒し力を与える事なのですが、攻め様が戦で傷つき
瀕死の時に傷を癒す為に傍に行こうとしますが、攻め様に拒絶され、更に攻め様から
役に立てない者だとして離される・・・
誤解の上に再び誤解を重ねるような展開ですが、受け様が気が付かないだけで、
攻め様の思いはかなり深いのです。
攻め様を守れなくても、転化出来なくても愛しくて仕方ないって感じます。
でも、受け様は、自分が宝玉としての転化も能力も発現しない事から自信が無くて
悪い方に考えて落ち込む、しかし、攻め様の危機を知り、命と引き換えになっても
攻め様を守ると・・・
二人の深い絆を感じさせるファンタジーで、書下ろし部分を読めば更に深まる思い。
攻め様以外の四神である、朱雀、白虎、玄武も出て来て、特に白虎が二人の仲を
引き裂こうとする事態が発生する書下ろしでした。
そして受け様と攻め様の愛情の試練編でもありますが、最後は円満ですから楽しめます。

4

絶対2回読んで欲しい作品

ファンタジー・人外・擬人化と大好きネタ満載な作品です。
秋山先生は初読み作家様ですが、しっかりとした文章を書く方で
ファンタジーですが、世界観が想像しやすかったです。
攻様が龍王で受様が人の形をなした宝玉です。
宝玉ですよ!みなさん。あの、よく龍が手に持っている珠です。
もう、このカップリングの発想が面白いというか。
受様は自分が宝玉であるという記憶がないまま人間界で育てられていたのですが、
口減らしの為に冬の森に捨てられてしまいます。
あとは死を待つだけというところに龍王が現れるのですが・・・
受様はまだ子供なんですよ。この、子供の頃から龍王のことが大好きで嫁になる為に
けなげに修行をするんですよね。
本当は攻様の国に受様を連れて帰りたかったのですが、攻様の国の気が強すぎて受様の身体では耐え切れず大人になるまで人間界の気に誓い桃源郷で過ごすんですね。
その辺は読んで頂くとしてですね。
正直1度、読んだときには星3つくらいかなという感想でしたが
最後まで読んで、受様の本当の正体がわかってから、もう1回読むと攻様の台詞が
全然違った意味あいで感じるんですよね。
攻様は受様の本当の正体を知っていたので、2回目読むといかに攻様が受様を大事に
していて、優しい言葉をかけていたのか!というのが良くわかります。
基本あまあまなお話なので続編とか読んで見たいですね。
只、受様が本当の力を取り戻せは、女体にも男体にもなれるみたいですが
何故、取りあえず男として生まれてきたのかというエピソードがあればよかったなと、思いました。

3

予想外の収穫

タイトル、イラストの受の顔や様子からして、
自分の好みとは外れていることから、全く期待していませんでした。
それでも、買ったのは、作者さんが秋山さんだということと、
本当に今積本が無かったので、とりあえず本を買いたかったという
理由でした。

ところがどっこい、結構、心をしっかり捕まえられてしまいました(笑)

村の口減らしのために捨てられた子供、瑛鈴は、
龍王である延揮に連れられ、将来は自分の花嫁だとして
育てられます。
延揮が瑛鈴に惹かれて、娶った理由は、ちゃんとあって、
それがストーリーの肝になります。
受はこういったストーリーに有りがちな
外見女の子、長い髪、性格も健気で・・・といったものなのですが、
キャラクターどうこうよりも、ストーリーが面白いといえると思います。
きれいに完結しているので、納得。

龍王がちゃんと龍であることも、良かったです。
これは、シリーズになっても、是非読みたいなと思います。

1

次回作が楽しみです。

中華風のお話ということで、これは買わねば!と思いました。
しかし買うタイミングがなかなか合わず、何とか特典ペーパー付きの
新刊を購入することが出来ました。

いつも読んでいるような中華風というよりも、仙人界、四神獣の世界を
中華の要素を取り除いた状態で書いたような印象を受けました。
しかし、登場人物の名前や挿絵など、中華の要素がきちんとあるので、
中華風ファンタジーを堪能することが出来ました。

読み始めた時は、神獣と人間だったので、人外モノは苦手なので大丈夫かな?
と少し心配しましたが、瑛鈴の前では普段は延揮が人型に転化していてくれたので、
あまり気にすることなくスムーズに読むことが出来ました。

攻めで龍王の延揮や受けの瑛鈴の印象は、あとがきで秋山先生が
書いていたことと殆ど同じ印象を受けました。
何百年も待ち続けて、今も昔も変わらない愛情を注ぐ延揮と、
甘やかされても甘えすぎず自分を律して延揮を守ろうとする瑛鈴に、
とても好感を持ちました。
これからも末永く幸せになってほしいと思いました。

書き下ろしの『龍王の宝玉』の話が無ければ消化不良のままでしたが、
この書き下ろしで全て解決が出来て、読み終わった後は とてもスッキリしました。

書き下ろしを読んでいて、青龍のお話だけでは物足りなくて、
白虎、朱雀、玄武の話も読んでみたいなと思うようになりました。
そしたら、何と あとがきで、秋山先生が「シリーズ二作目を書く予定です」
と宣伝としておっしゃっていたので、とても嬉しいです。
今から楽しみで仕方がありません。

今回の評価は、迷うことなく「萌×2」です。
中華風、仙人界、四神獣などの舞台設定、人物設定、
ストーリー構成が良かったです。
物語の完結が納得いくもので、大満足した作品です。

1

龍王と宝玉

秋山さんの中華風ファンタジーです。人外です。その上花嫁です。
どれをとっても私の好みの範疇です。

秋山さんは『中華風ファンタジー』が多いですが、こちらはいつもとはちょっと違って『仙界』が舞台になっています。神話風?

ラブ面では、これも『育て系統』というのか(実際に面倒を見るのは本人じゃないんだけど)、幼い頃に拾われて育てられ、大人になったら花嫁にっていうヤツです。
一途な純愛ですね~。

レーベル的にも、適度な切なさはあっても結局は甘~い王道ファンタジー。でも、そこがいいんです。
秋山さんのこういう路線が堪らなく好きな私。


龍王(青帝)・延揮(攻)のキャラクターがなかなか見え難いので、表面的には感情のなさそうな何とも掴み所のない男のようにも思えてしまう。

でも、こういう武骨なキャラクターは決してキライじゃないんです。むしろ好感が持てました。←『わかりにくい』けど、別に乱暴働くわけじゃないしね。いかにもじゃないかもしれないけど優しいいい男だと思う。

それよりも瑛鈴(受)のほうが好みは分かれそうな気はします。

これはイラストの印象も大きいとは思うんですが、かなり『女性的』に感じられるかも。
『BLのキャラクターは男らしくないと!』という方には向かないでしょう。

ちなみに、私はそういうのはまったくこれっぽっちも気になりません。瑛鈴はとにかく健気で可愛くて、こういう子は好きです。


まあ確かに『あまあまファンタジー』ではあるんですが、単なる雰囲気だけではなくストーリーも読み応えあって面白かったんですよ。

とてもよかった。好みです。

スピンオフ・白虎編『白虎の花嫁~白帝の恋着~』も出ています。

0

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