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表題作かわいすぎてこまる

名取和馬,27歳,元モデル,パン屋店長
大久保菜人,20歳,専門学校生,和馬の店のアルバイト

その他の収録作品

  • あいしすぎてこまる
  • あとがき

あらすじ

過去の恋愛トラウマのせいで恋愛できずにいた和真。しかし、和真への片想いを隠すこともできない、小さくて可愛い菜人に惹かれ…。

(出版社より)

作品情報

作品名
かわいすぎてこまる
著者
黒崎あつし 
イラスト
夏珂 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344826199
2.7

(9)

(0)

萌々

(2)

(3)

中立

(4)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
6
得点
21
評価数
9
平均
2.7 / 5
神率
0%

レビュー投稿数6

面白かった。

タイトルがかわいすぎて~なんてお題だからベタ甘なストーリーかと思ったら
なんとも読み応えのある作品で個人的にはかなり面白かった。
元モデルのイケメンで自分のパン屋でパンを作り店長として働いている攻め様が
実は10年もEDで、高校時代の恋人との別れから立ち直っていない設定で、
新しい恋をしたいと思っても恋人を身体で満足させる事すら出来ない不甲斐なさから
精神的に臆病になっているのです。

受け様は攻め様の店でアルバイトをする専門学生なのですが、面接の時点で攻め様に
一目ぼれして、それからは攻め様本人が簡単に気が付くくらいのキラキラ視線で
攻め様を見つめているような、やんちゃで小動物みたいに愛くるしい受け様。
攻め様も憎からず受け様を可愛いと思っていても、自分が性的に役立たずだから
受け様の気持ちを知りながらも気が付かないふりをするしかないのです。

そんな時に、大学時代の友人が経営するゲイバーで攻め様が飲んでいる時に、
アブナイ噂のある男に迫られている受け様を助ける事になり、店長と慕いながら
お酒の飲み過ぎでおぼつかない受け様を自宅で休ませた攻め様は、受け様から告白され
自分のEDの事があるから、受け様に聞きたくなかったと・・・
それでも、受け様は恋人になれなくても片思いで好きでいるからと、いじらしいのです。
酔った勢いを借りて、攻め様に可愛いキスをする受け様をホントになんて可愛いと
攻め様は思っていて、キスで欲情してしまった受け様に責任とってと駄々っ子のように
強請られ、自慰のお手伝いみたいな事をした後で、受け様に自分もすると・・・
そこで、EDだから無理だと言おうとした時に、受け様に自分が兆してると言われ、
10年も苦しんだEDが突然治ると言う展開になり、攻め様は喜びよりも一時的でも
受け様を抱けると我を忘れるように抱いてしまう。

それでハッピーエンドになるなら萌えじゃないけれど、既にこの時点で二人には
誤解が生じているのですよ。
攻め様は可愛いと思っていた相手と抱き合う事が出来て、付き合うこと決定で
自分も好きだと受け様に言っているが、受け様は攻め様が自分に手を出した責任で
付き合ってくれてると思い込んでるので、攻め様の告白もリップサービスくらいに
思っているんですよね。
それでもラブラブな感じで二人は過ごすのですが、デートをした時に10年前に別れた
恋人と再会し、その直後受け様が実家の洋食屋の客に殴られ顔に痣を付けてきた姿を見て
攻め様は、元カレが、殴られレイプされた事を思い出し、またもやEDに・・・

10年前もEDが原因で別れたと思っている攻め様は、受け様とも別れる事になると
動揺し、不安を抱えるが、受け様も攻め様がEDだと言う事を信じられない要因が
あるんです。
相手を思っての擦れ違いで、思いを言葉にしなかった事から二人の間に溝が・・・
なんてストーリーなのですが、結構奥深くて面白い。
受け様も可愛い性格なのですが、かなり激情家でもあって良かったですね。
攻め様の方が、情緒面で意外に子供みたいで、不器用ヘタレって雰囲気もあり
ギャップ萌えしちゃう感じでもあり楽しめました。

3

いかに『かわいい』と思ってるかはよくわかったよ。

これは、ラブじゃなくて和真(攻)のEDがメインテーマなの?と感じるくらい、そちらに重点が置かれていた気がしました。それも『いかにEDを治すか』というより、もともとの原因である和真の元彼との過去にシフトしちゃってるような。

菜人(受)は、年齢不相応に『可愛い』んですが、最初のイメージよりもずっとしっかりした大人でしたね。ただただ甘えん坊の可愛い子ちゃんじゃなかったところがよかったです。

ラブ面では、あのHはちょっといきなりすぎてびっくりでした。まさに身体から、というか、キャラクターの『繊細さ』を強調しているわりに、あの流れはストーリーに馴染まないように感じました。。

黒崎さんの作品でよく思うんですが、かなり重苦しいエピソードを持って来るわりに、その後の展開や収束があっさりというか軽く感じてしまうんです。別にドロドロを期待しているわけではなく、だったらはじめからそこまでの設定にしなきゃいいのに、っていうことなんですが。

それと、黒崎さんは時々ちょっと気になる言葉の使い方をされることがあります。同じ言葉や表現を何度も何度も繰り返したり。
今回は『ポンコツ』がしつこすぎて、ちょっとうんざりしました。←ちなみに、和真が『EDの自分』を指して言うんですが、いくら自称でも気分よくなかったですね。

それから、脇とはいえキャラクター名の誤りは、読んでいて気になりました。1ヵ所なら仕方ないと思えますが、前半と後半で完全に名前(姓)が違うというのはあんまりじゃないでしょうか。
和真の元彼なんですが、後半に初めて名前が出て来たときは『・・・誰、これは』と素で考えてしまって、読み進めて誤植(というのか、これも)だと気付いて脱力しそうになりましたよ。

まあそれはともかく、ストーリーもキャラクターも、これといったものはないんですが、まあまあかな。
黒崎さんは好き作家さんですが、 ルチル文庫の黒崎さんは、私とはあまり相性が良くないんですよ。でも、その中ではまだよかったです。

3

正に健気受け

かわいらしいカバーイラストとタイトルに惹かれて買いました。

さて他の方のレビューにもありますが、
これは二人のラブストーリーというよりは
攻めさんのトラウマ+ED克服ストーリーだったのかな、と
読み終えてそういうふうに考えました。

そういう意味では、受けくんは色々気の毒だったかなあと
思わざるを得ないというか
現実の世界では、パートナーの苦しみは一緒に苦しむものだけど
バーチャルな世界はもう少し難易度が低くてもいいんじゃないかなと
受けくんを健気に感じる分心が痛みました。

そしてちょっと説教臭いですが、
攻めさんは、元恋人の事も受けくんの事ももっと信頼するべきだったんじゃないかなー
なんて。
結ばれた後は受けくんはもっと攻めさんを困らせているといいと思いました。

男の人もデリケートですよね。色々と。

0

うん、可愛かったです。

お話の内容は全体的に甘く、大変読みやすかったです。
しかし読みやすいとツルっと引っかからずに終わってしまうから困ったものです。
なんせキャラ設定も可もなく不可もなくなので。
このキャラ嫌いかと聞かれると、そんなことはないんですが、
かと言って萌えたかと言われると、萌えられませんでした^^;

本作品では攻めがEDというネタが出てくるのですが、
過去の恋人の時もEDになり、
そして今の彼とやっている時にもEDになるんですが。
その時、受けが「前立腺マッサージしてあげようか?」って言うんですよ。

できれば。できればッ!そこで襲われ攻め展開があったら、
良い意味でも悪い意味でも引っかかる展開になっていたかな、と思いました。

イラストは良かったです。
表紙のグラデーションも色合いが綺麗でした♪

1

好きな作者さんです

黒崎さんは、デビュー当時から好きで、
新作が出る度に読むようにしているのですが、
今回は、個人的に苦手な受だったということで、
「中立」評価とさせていただきました。
悩みを抱えていて、それも、真摯な回答にたどり着くし、
やはり黒崎さんらしい、面白い作品だと思います!
ただ、私には、受が「少年ぽ」すぎただけです。

過去のトラウマからEDに悩むパン屋の和真は、
バイトに菜人に猛アタック(古い?)をされます。
EDに悩み、恋人を愛してあげられないことに悩みを抱えている和真は、
初めから恋愛を諦めているのですが、ふとしたことから、
菜人にはEDが治ることが分かり、心を通わせて行きます。

でも、EDのトラウマについて、真正面から向き合うことになり。。。

というストーリーです。
和真も、大切に菜人を守ろうとするし、菜人も和真へまっすぐな想いをもっているし、
とても素敵な2人でした。

0

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