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「堕ちる花」「姦淫の花」「闇の花」に続くスピンオフ作品です。
時間軸は「堕ちる花」の少し前、との事です。
舞台は、「堕ちる〜」の鬼沢村の、山を挟んだ隣村・神谷村。
そしてこちらは、弟x兄。しかも…ガチ⁉︎
序章にて、物凄い神童だった兄が7才の時に神隠しに遭い、1年も行方不明になったのちボロボロになって読み書きもできず言葉もろくに話せなくなって戻ってきた、という冒頭があり、またおどろおどろしい世界が読めそう!とワクワクしたのですが………
ちょっと思ってたのと違う。
兄・泰正はそれからずっと超野生児、というかやんちゃな幼稚園児みたい。容姿は可愛い系。
一方弟・衛は長身の秀才インテリ眼鏡で、大学在学中にミステリ作家になっている。
衛は泰正に密かに恋をしているのですが、恋愛だのエロだのは出てきません。常識人の衛はいつも泰正を怒ってドタバタしてるし、泰正はアホでわちゃわちゃしてばっかり。
その上、泰正は幽体離脱が出来てあっちの世界で幽霊のようなものを見、彼らとは友達で賭け麻雀をしたり、という話になります。
ん〜〜?これはどういう話?…と戸惑いますね。
泰正に視える「首なし男」が麻雀のツケの代わりに首を探せという展開で、山の鬼沢村側の入ってはいけない花畑に入り込む泰正。探しに来る衛。
花の匂いで衛がおかしくなって……とエロ展開がくるわけですが、やった〜とは思えないですね…衛の苦しい恋心と罪悪感、対して泰正は弟とセックスする事がそんなに悪い事と思ってない、その温度差が凄くてなんとも萌えられない。
終章にて、苦しんでいた衛の救いになる事実が明らかになります。
お次の「神花異聞」ではもう少し甘い空気になるのでしょうか。期待したいです。
(ミステリ作家・衛の担当編集者・長峰さんという人がいまして、この人の存在が気になります。長峰も「視える」 人で、首なし男に襲われる泰正を助けてお守りをくれる良い人です。)
全くなんの前情報もなく読み始めたのですが、
読後感にもにょもにょが残るなと思ったら続きものでした!
さらに知らなかった……シリーズ物のスピンオフとのこと。
これから本編の方も読んでみようと思いますが、
このお話、BLでなくてもいいんじゃ?との感想。
某ねこ先生の出てくる漫画を連想してしまい、
あの世界は嫌いではないので楽しめましたが、
BL的には萌えなかった。
泰正の嫌じゃないけど、大好きな弟だから受け入れる
……ってところが、恋愛じゃないからなのかな。
衛がかわいそうだど、感情に一貫性がなくて
途中、『君は本当に泰正が好きなの?』と思ってしまった……
でも伏線が沢山あって、
普通に普通の怪異ミステリーで充分面白い。
もにょもにょ感が残ったのは、
全ての伏線が回収されていなかったから。
続きものなので、後半に期待で「中立」
『鬼花異聞』、『神花異聞』からなります。
花シリーズのスピンオフ。
といっても、あんまり関係ない感じ。
これ、別に読まなくても良かったかな。
花シリーズが好きな感じだったので、もう一度あの世界に浸りたいと思ったのですが……浸れなかった。
はっきりいって別物です。しかも、好きじゃないかも。
残念、残念、残念。
アホな子、兄美人受けです。
アホな子視点で話が進むので、疲れます。
途中で何回も挫折しかけました。
ダルくてダルくて。
念のため言いますが、アホな子、結構好きです。
でも、その子の視点で物語が進むとなると……特にこれ、サスペンスだしね……
「中立」評価にしようかなと思ったのですが、最終章でちゃんと伏線を回収したので、ちょっとだけ評価を上げて「萌」評価へ。
私にとっては、長峰さんの活躍を見るためだけの作品です。
『堕ちる花』等の花シリーズの四作目。
こちらからカップルが変わるので、花シリーズを読んでいなくてもさほどの問題はありません。
時間軸は『堕ちる花』よりも前となります。
序章と終章のみ、弟の一人称。
他は兄視点の三人称です。
きちんと章わけされています。
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受けは、子供の頃神隠しにあってから性格や頭脳が180度変わった25歳の泰正。
実家のみかん農家で働いています。
攻めの衛は泰正の一つ下の弟で、東京で勤めながら人気小説家となった成功者。
極度のブラコン。
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前作に登場した鬼沢村の隣村が今回の舞台で、前作カップルの実家がちょっとだけ出てきます。
そして、シリーズ通してキーになる鬼喰い草も。
神隠しに合いまったく別人格となった兄を、ひたすら守るように生きてきた衛ですが、泰正にはその真意が伝わりません。
泰正にとっては仲の良い兄弟、信頼できてちょっと口うるさい弟。
ただ、衛にとっては特別で愛おしく劣情をかきたてられる兄なわけです。
まあ、弟の兄への執着恐るべし。
夜光さんの作品で執着攻めでない方が珍しいくらいですが、受けのタイプはあまり見ないですね。
たいてい受けもほだされ、結果的には同じくらいの愛情を持つことが普通だったりしますが、この泰正の場合は兄弟愛からいまいち変わっていない気もします。
もちろう体は繋げますが、その情欲は衛のものとはまったく別物ですね。
気の毒ですが…
今回の作品は、泰正が生身の人間というよりも童神に近いというか。
妖怪が出てきたり。
こう書くと違和感があるほどストーリーには馴染んでいました。
次作もこちらの続きで、その後の最終巻が今回衛の担当編集者として登場した長峰が受けとなりますので、気に入った方は後二冊読まれてはいかがでしょうか。
や、多分長峰は大抵の方が気にいるのではないかしら。
同じ受けでここまで違うか!(笑)という対比がすごいですからねー。
なんか長峰に持ってかれた感が本当ありました。
花シリーズのスピンオフ。といっても、なじみのあるキャラが出るわけでもなく、隣村の別の兄弟のお話でした。あまり関わりはなく、鬼食い草の設定くらいでしょうか。
冒頭は弟視点からの状況説明に始まり、その後はずっと兄視点、最後にまた弟視点に戻ります。
兄視点なのですが、この兄のキャラがつかみにくかった!非常に知能が高く天才児だった6歳の時に神隠しに遭い、1年後保護されたときには知能も低く天真爛漫な子供になっており、その後もやや知的障害を疑われるような状態のまま成人。体も小さく幼さが残り、頭の中身は5歳児と言われるような兄。
あまりものを深く考えるタイプではなく、やや多動傾向もみられます。その兄の視点で語られるのですけど、なにせ不思議ちゃんなので、思考回路がよくわからない(笑)たんに子どもかと思ったら性的なことは知っていたり、急発進・急ブレーキ、スイッチが切れたらふわふわ・・・と非常に混乱しました。
けれど、そのおかげで兄の社会での生きづらさや思いの通じないもどかしさがよくわかりました。読んでいくうちに健気でかわいい兄が不憫でかわいらしくなってきて、なんだか母のような気持ちになってしまいましたw
対する弟はというと、兄に執着するヤンデレ。どんなに体をつなげても天真爛漫な兄には家族愛以上のものを返してもらえないことにずいぶん悩んでいました。あの兄相手じゃ無理もないというか、お気の毒様です。
で、その悩みの出口がラストで語られるんですが、・・・ちょっとずれてません?すれ違う思いが苦しかったはずなのに、いつの間にか兄弟という禁忌の悩みにすり替わってる。それもまた長年の悩みの種だったのは間違いないですが、それでいいのか?弟。
兄以外には見えないお友達のことも、誕生日に何があるのかも、まだなぞとして隠された部分も多く、兄弟の気持ちもすれ違ったままです。
花シリーズも巻を追うごとに面白くなっていったので、これも続きに期待して読みたいです。