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失恋と同時に恋をされる側の痛みを知る――幼なじみのセンチメンタル・ラブ
この本はさわやかです。
特に「花畑と別れ話」は、これでもかというほど胸キュンシーンがたくさんで、何度「心臓にわりぃわ!」と叫んだことでしょう・・・(笑)
ゆいじがいちいちかっこよくて、でも好かれるたくやの苦しさもわかる。
そんな一作です。
ララ子さんの高校生は、ほんとにかわいい。
初めての恋の感情に、自覚が追いつけなくて、
自分で自分が上手くコントロールできなくなって、
泣いたり、怒ったり、ドギマギしたり、拗ねたりしたり。
また、絵も、かわいらしい。
小作りなお顔に細い首、
薄い肩、小さいお尻、
ふわふわの髪、小さな唇。
可愛い恋のお話と、可愛い男の子。
こんな風な古典的な少女趣味満開な世界で、ロマンティックに癒されたい。
ララ子さんって、もしかしたら、現世のあれやこれやをとりあえず一回り通過した昔少女の希望の星かも知れない。
ララ子さんの受けにしては珍しく、黒目パッチリかわいこちゃんではなく、見るからにアホそうな顔した(ひどい)普通の男子高生で、それがすねたり赤面したり泣いたり予想通りバカで素直だったりするもんだから、のっけからもう萌えました。
作者さんもアトガキで、描いててコーフンしたって言ってるけどわかる!地味な顔がゆがむと色っぽくてコーフンする!(笑)
そして幼馴染みの非の打ち所のない攻め。少女マンガ!
たくやのことかわいくてしょうがない、ゆいじの気持ちがわかる。
なにリュックにウサギとかつけてんだ!って思う。
もう一編は攻めの子の弟ディディがひたすらかわいい。
お兄ちゃんカップルの話が主軸なんですが、大好きなウサギを胸のとこに抱いてるディディを見てるだけで癒される。
そっちに意識がいきすぎてちょっと本編が頭に入らなかったくらい(笑)。
ピュアなディディは大きくなったらどっちなんだろう…。
背伸びそうって書いてあるしバリ出身で肌も浅黒いから、南国の王子様みたいなイケメンになってやさしい鬼畜攻めに育たないかなぁ。読みたい!
数年ぶりに小嶋さんの作品を読んだのですが、絵柄が随分と変わっている気がしてぴっくりしました。
特に表題作がそう感じたのですが、同時収録の「バイバイベイビー」は表題作程感じなかったです。
でも、絵は多少変わっていたとしても、暖かいお話やキュンとするようなところは変わってないなと思いました。
どちらのお話も好きでしたが、二つのうちどっち?と聞かれたら、「バイバイベイビー」の方が更に強く心に響きました。
主人公の父親が一体何をしているのか分からないのですが、まだ高校生のはずの主人公が幼い腹違いの弟と2人残されて頑張っているのがもうなんとも…。
苦労しているはずなんですが、そういうのは表には全く感じられず、2人とペットのうさぎちゃんと一緒に生きています。
そこへ主人公の恋人も加わって、喧嘩も絶えないのですが、みんなで暖かく生きている姿に癒されました。
モノローグや台詞も優しさに溢れていて涙誘われました。
うふふ~あはは~ふ~わふわ~
可愛いけど、自分には可愛いすぎたゼ!
前に読んだ時は「いいじゃん」と思ったのですが、
今日読んだらなんだか背中がむず痒くなりました。
表紙の色彩といい、パステル系・水彩系が好きな人にはたまらない一冊だと思います。
イラストとして表紙だけ見るぶんにはいいのですが、
漫画のほうをずっと見ていると、何となく物足りなくなってきます。
ラフ絵に近い線画のたよりない感じがなんとも。
今っぽい高校生同士の会話とか、プラトニックで甘酸っぱい感じも悪くはないかな、と。
うん、嫌いじゃないんですけどね。
ちょっと絵が少女漫画過ぎるかな。
なので逆に女の子や子供を描くとしっくり来る絵だなと感じました。
というわけで地黒なディディは可愛いかった!