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「唇にコルト」のスピンオフで、主役二人がいい大人なんだけど、
リアルな心情がかなり胸にキュンするようなストーリーでした。
前作と違い、特にこれと言った大きなシリアス背景がある訳でもないけれど、
自分の容姿に少なからずコンプレックスを持っていたり、年齢に関係なく恋に臆病で
なにかと理由を付けて諦めてしまう気持ちに感情移入できる気がします。
二人はゲイバーのオーナー兼マスターと厨房担当として出会い、普通に毎日顔を合わせ
働いている仲なのですが、ある日自分の店のお客同士が結婚式の真似事みたいな
仲間うちでお披露目パーティーをする事になった日に、ちょっとした変化が現れる。
きっと恋に落ちる瞬間って些細なことだったりするのかもなんて思うのです。
オーナーである受け様は、180を超す高身長にイケメンでガタイもいいのですが、
心はまるで乙女のように繊細で、店の名前がシンデレラに由来していて、
受け様は恋を探してるゲイたちに毎夜舞踏会を開いて出会いの場を提供してる感じ。
自分の恋は初めから諦めていると言うか、両親との軋轢からの罪悪感から、
恋愛はしないと決めている心優しくて臆病で寂しい思いを笑顔に変えて他人の幸せを
いつも後押ししているような人なのです。
攻め様も渋めのイケメンで2歳受け様より年上で、身長も数センチ上でやっぱり
ガタイもしっかりしているモテ男、そんな攻め様を密かに素敵だなと思っていた受け様。
その攻め様から付き合わないかと誘われて、動揺しつつも冗談だろうと、
恋人と別れたばかりの攻め様の暇つぶしだと思い込もうとするが、攻め様に何度も
口説かれ、更に自分のコンプレックスや両親の事など飲んだ勢いで話してしまい、
我慢をしていた気弱な心を慰められる展開になり、受け様の心は大揺れしてしまう。
ホントに心は眠り姫で初々しい10代のような、恋愛観を持っていたりする受け様。
所々で胸キュンさせられるし、でも二人とも大人で、攻め様のガツガツしていない
受け様を姫扱いしているような、受け様が臆病な殻を破って出て来るまで、
深い眠りから覚めるまで傍で待つような男前な感じも素敵でしたね。
互いに大人だけど、受け様は恋愛初心者、年齢を忘れてしまうくらい可愛いのです。
個人的にはかなりおススメなのですよ。
「唇にコルト」のスピンオフ作品です。前作を未読でも楽しめますが、平沢がやけに登場しますので、どんな男でどんな過去があるのか、平井とどんな風にカップルになったのか、ともやもやとしてしまうかもしれません。私はしました!
「眠り姫とチョコレート」は黒田(受け)視点で恋人になるまで。
「ロマンチストとチョコレート」は関口(攻め)視点がメインになりつつも、黒田(受け)の視点もある、無事にエッチをするまでの話です。
黒田の店の名前は「シンデレラ」から。関口は黒田を「眠り姫」に例えると童話が絡まっています。そこに、チョコレートを「恋」に例える平沢と、「黒田」を例える関口の話も登場し、ロマンチックな雰囲気に拍車をかけていました。
黒田が逃げるタイプなので、ストレートに迫る関口がとても格好良かったです。浮気調査はいくら?と思わず調べてしまう黒田に、「本人に直接訊いたらどうだ」と言う場面が特に好きです。
ただ、読み返してみると、現在好きだから将来ずっと好きだとは言い切れないドン・ファンな関口(ただし黒田意見)なので、「王子様とずっと幸せに暮らしました」になるのかちょっと心配ではあるのですが、とりあえず今は愛し合ってるので良いかな!と自分を納得させました。
青山先生のイラストも素敵でした!ただ、平井&平沢の挿絵イラストはもっと早い段階で欲しかったです。頻繁に登場するので、どんな風貌なんだろうともやもやしながら読んでました。
(すいません誤字修正・・・)
をを。お姉さま方、ありがとうございます!
なるほど、唇にコルトのスピンオフだったのですね!!!!
やあ、登場するヒラヒラコンビが、どう考えても、なんか作品あるだろーと
思ってたのが今、とってもスッキリしました!!!!!
getしよ。朝南先生の挿絵だし!
佐倉先生、かなり尊敬してます。なんてったって読ませる!引き込まれる!
青山先生の絵も大好き!(靴屋さんシリーズ好きー)
で、当作品読んでみようとgetしました。
レビュー全く読んでなかったので、てっきりスイートものかと思ってたら、
ちがった。BARでした。
大人攻め料理人×うぶうぶ いじいじイケメンオーナー。
申し訳ない、受けのオネエ言葉に少々反応してしまったため、萌2。
イケメン同士のカプでok!な方は、よいのでは と思います。
1.受けさんが、すんごいイケメンなのに、オネエ言葉の時あり
&ピンクふりふり着てみたい、でもガタイがいいから似合わない、
可愛いなんて思ってもらえる訳がない と
思い込んでるうじうじさん。
なんだか読んでて泣きそうになってしまった。つらくて。
自分の外見って、ある程度制御できるけど、
望んでる方向に向いてるかどうかは、あんまり選べない。
そこがとても良く分かって、切なかった。
2.対する攻めさん。なんとまあ根気強いことか。
受けさんがぐるぐるぐるぐるぐるぐるしてる間、ずーっと側で、
ゆったり(ぽく)待ってる。このおっさん、エライ、すごい、
器がでかい。
パートナーにはこういうおっさんがいいなあ。。。
どっかに売ってないかな(笑)
人生真面目に生きてりゃ、いつかこういういい出会いがあるさっ
と自分を慰めておいて。
受けさんには少々イラっとしましたが、頑張ったので、よしとします!
攻めさんの器のでかさがとっても好きな1冊でした。
あとがきを読むまで『唇にコルト』の関連作品なんてこれっぽっちも気が付きませんでした!
その前作は探偵が主人公で、ちょっと大人なハードボイルドタッチのオシャレな感じのする朝南かつみさんのイラストによるものだったのですから。
それに気がついて本文を思い起こせば・・・ああー!なるほど。(そのイメージもあるせいか当人たちは遠目で1ショットイラストに載っているだけでした)
だけど、前作を知らなくても全然問題ありません(興味をもたれた方にはまた、違った色合いで興味深いと思います)
さて、その作品では攻めだった平井が時々バイトをしていた女性お断りの、イタリア語で”シンデレラ”を意味する「チェネレントラ」というバーのマスターが主人公。
身長182cmの大柄で、イケメン。だけど言葉がオネェなのです。
多分、本来なら脇役で終わってしまうであろうキャラの彼が主人公。
なので、ストーリー展開としては大人のおとぎ話的、でもリアルをまとった現実と向き合う臆病なゲイの恋愛の話。
と、位置づけた方がいいのかな?なので、多少普通の恋愛モノと思うと風味が違うのでご用心めされ。
・・・って、自分は結構このお話気に入ってるんです♪
店名のとおりに運命の相手を見つけて欲しいな、という意味合いでこの店を開いているバーのマスター黒田。
いつも、客のおのろけを聞いたり相談に乗ったりはしているけれど、当人には恋人もなく恋愛経験もほとんどないという、なんとバージン!
当人はそれでいいと思い自分の恋愛はあきらめていたのですが、ある日、厨房担当の関口に口説かれる。
自らの過去から、その性癖に対して受け入れてはいるものの恋愛は積極的になれない黒田はとまどい、悩み、嫌いじゃないけど恋が怖い。
時に強引に、でも基本大人な態度で黒田の気持ちを溶いていく関口にとうとう黒田は。。という具合な展開であります。
黒田のああいえばこういう、だけどチラリと漏れる本音。
こうした彼自身の気持ちの推移と、関口のやり取りが全てです。
黒田がオネェ言葉なのも、姉たちと一緒に育ってそれを不自然に考えもしなかった過去があり、そして自分の性癖を親へ白状したときの親への子供としての精一杯の気持ちと態度。
好きだった先輩と大学で再会したときに背が伸びて「大きくなった」と言われたことへのコンプレックスとあきらめ。
いろんなネガティブ要素を飲み込んで黒田という人間の人格が出来上がっているのです。
関口の存在は、そんなありのままの黒田を全部受け入れてくれる、理想の恋人です。
色々男をとっかえひっかえしてモテるはずの関口が黒田でなくては、という決め手は、ある恋に落ちる一瞬というのがあったのですが、それ以外にもそれまでの一緒に過ごして見てきた過程があればこそだと思いますので、ちょっぴり彼の動機が薄いのはこのあたりで手を打とうwww
黒田を大事にして、ゆっくりじっくりと二人の関係を築いていくお話なので、本格エッチはラストのラストまでありません。
それが、黒田の本当の脱皮の瞬間かもしれませんね。
初めての挿入エッチに関口が鎮痛剤をあらかじめ黒田に飲むように言うのですが、それは知らなかった!
大きなヤマや急展開など、派手さはないのですが、ちょっぴりゲイの恋愛の世界というのを妄想も入れながら大人な展開で見せてくれた、大人な割に乙女な(黒田のキャラで)お話だったのかな、という印象です。
発売前からあらすじを読んで、
好きな設定で、楽しみにしていました。
180センチを超える長身で男前だけど、受な主人公。
外見からも可愛くもない自分を好きになれず、
自分に寄せてくれる思いにも、自分への卑下から受け入れられないことに悩む。
何とも、萌萌なのです!
ただ、萌萌な主人公なはずなのに、
ストーリーがグダグダしているように感じてしまい、
残念な思いでした。
バーのマスターである黒田は、厨房のシェフ関口に
口説かれる。黒田、関口に出会ったころから関口に惹かれていたのだが、
自分を愛してくれると信じられなくて、
いつも通り、オネエな言葉でいなすように流すのでした。
黒田はエチの体験も無く、なかなか踏ん切りがつかないというのも、
かわいくてよかったです。
バーのお客さんとして、色々なキャラクターが登場するのですが、
そちらに気をとられがちになってしまうのも、勿体なかったです。