ペットショップ勤務の上平は、恋人だった久家の前から逃げた過去があった。だが偶然に居場所がばれ、復縁を求められてしまい…。

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表題作素直になれなくて

元恋人のIT企業社長 久家琳平・28歳
緑水館爬虫類販売部門のチーフ 上平帆風・31歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

ペットショップに勤める上平は、恋人だった久家の前から失踪した過去がある。しかし、とあるきっかけで居場所がばれてしまい、店に訪れた久家に復縁を求められてしまう。冷たくあしらう上平だったが、爬虫類嫌いなのに爬虫類フロア担当である上平に会うために必死に苦手を克服しようとする久家の姿と真剣なアプローチにほだされてしまい……? 過去にすれ違ってしまった男たちの、不器用な癒しラブ。

作品情報

作品名
素直になれなくて
著者
谷崎泉 
イラスト
楢崎ねねこ 
媒体
小説
出版社
海王社
レーベル
ガッシュ文庫
シリーズ
緑水館であいましょう
発売日
ISBN
9784796404020
3.1

(17)

(2)

萌々

(4)

(7)

中立

(3)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
6
得点
50
評価数
17
平均
3.1 / 5
神率
11.8%

レビュー投稿数6

1歩間違えばストーカーでは(^_^;)

攻め様の必死さを楽しむ1冊です( ^ω^)

受け様は爬虫類販売員の上平。
攻め様は爬虫類が大の苦手でIT会社社長の久家。

3年前、付き合っていた久家の前から姿を消していた上平。
必死に探していた久家が雑誌に載った上平を見つけた事で再会。

2人とも公私混同ぎみで、今仕事中なんじゃないのかね…なんてツッコミたくなる(^_^;)
久家はそんなキャラだし、受け様への好きで猛進する攻め様の姿を見るのは楽しいのでいいんですけど( ^ω^)
しかしまぁ、上平が久家の事をまだ好きでいるからこそいいですけど、本当に気持ちが残っていなかったら迷惑でしかない。
1歩間違えばマジでストーカーだよな…なんて。
そんな攻め様、嫌いじゃないけどね。

上平がちょっとウジウジだなぁ、と感じもするので、読む時の私の気持ち次第では、疲れちゃったりもするのですけど。
でもやはり、久家の必死さを読むのは読んでいて、ふふふ(♡´艸`)となっちゃいます。

0

ワンコに恋

前作、『緑水館であいましょう』のスピンオフ。ペットショップを舞台にした『緑水館』の主人公・江原くんの異動先になった爬虫類部門の主任、上平さんが主人公です。

上平さんはとてもデキル男なんです。でも控えめで優しい人。爬虫類マニア向けの雑誌に、フルネームとバッチリ顔出し写真入りの記事が載っちゃったことから彼の過去が明らかにされていきます。

もともと別のペットショップで犬の担当をしていたところ、とある出会いが。その相手からわけあって、ひっそりと身を隠していたわけなのですが、マニア向け雑誌とはいえ個人情報が出ちゃったもんで、パニくっちゃう上平さん。いつも穏やかな彼の変化に江原くんもビックリです。

今回はワンちゃんとカメが登場するのですが、爬虫類の苦手な人物が新たに登場。苦手意識を克服するために奮闘する様に思わず笑ってしまいます。両作品の登場人物達を通して感じたのは、ペットや生き物へ向けられるさりげないけど深い愛情。物言わぬ者達へ、声を掛けてやったりお世話をさせてもらうことで、お世話する側の気持ちが落ち着いたり、気づきをもたらしてくれるところに、きゅーっときてしまいました。

もちろん、BLの部分もエヘヘでしたが、上平さん、ワンコに恋してよかったね。

イラストは楢崎ねねこ先生で、ほんわかしていてお話にぴったり。最後に先生のショートマンガが収録されていて、マンガバージョンの世界観で読み直し妄想が楽しめました。

3

攻めがすべて持っていきました

『緑水館であいましょう』のスピンオフではありますが、わたしはこちらしか読んでいません。
それでもまったく問題なしです。
ただこの作品を読んで、前作にも興味が湧きましたが。
前作の攻めがけっこう出てきますので。
ちるちるさんでの評価はいまいちですが、わたしは楽しめました!


受けはペットショップの爬虫類コーナーで働く、美貌の上平。
爬虫類の中に咲く一輪の花?

攻めは若いながらもIT企業社長で、かなりの天然系ワンコな久家。
上平の元彼です。


内容は、三年前つきあっていた久家の前から突然上平が姿を消し、そんな上平を三年間探し続けた久家のスッポンのごとき執念で再会するというものです。
や、本当にスッポンですよ。

好きなのに姿を消して数年…みたいなスタートのお話は大好物なのです。
そして、執着攻めが探すみたいな感じもドストライク。
谷崎さんの作品は、どこかに笑い要素が入ったものが多々ありますが、この再会もなかなかです。
爬虫類恐怖症ともいえる久家が上平に会いに行くわけですが、フロアにはもちろん入れませんし、決意して最終的に訪れるさいの格好というのがもう!さすが谷崎さん!
農家のおばちゃんリスペクトですね。
ぜひ読んで確認していただきたいです!

姿を消した原因はすれ違いや上平の誤解でして、しかしド天然の久家はまさかそんな理由だとは露ほどにも思っておりません。
個人的には「俺と仕事とどっちが大事なんだよ」と言えずに悶々としてしまい淋しかった上平の気持ちもわかりますし、それこそ言っちゃって一緒に住んじゃえば良かったのにー!とも思います。
きっと、久家なら受け止めてくれただろうと感じますし。
でも、まあ、そうするとお話進みませんしね(苦笑
とにかくこのカップル、わたしは大好きでした。
お互いが好きで仕方ないのに、一緒にいると辛いんだよー!というのがすごく伝わってきました。
個人的には神よりの萌×2でした!

3

御免なさい!!!!!

まさか谷崎作品で地雷を踏むとは思いませんでした…。

辛口になりますので、苦手な方はスルーして下さい!

どこか投げやりな全く熱が伝わってこない冒頭部分で、まず???頭の中に疑問符が一杯。
アレ?私は一体誰の本を読んでいたのかしら?
確か大好きな谷崎先生だったはずなのにおかしいなぁ…。
この嫌な予感が見事適中!!!!!

仕事と私、どっちが大事なの!?
という個人的に最も苦手とする、ウジウジした受が主人公でした。

ー以下ネタバレありますー
3年前、様々な凶事が重なり、何も言わずに恋人の前から姿を消した帆風(受・ペットショップ勤務)
人目につく事を厭がり、好きなモノに囲まれひっそりと生きてきた。

しかし専門誌に勝手に写真付きで掲載され、最も会いたくなかった男と再会する。
急にいなくなった帆風を 3年前ずっと変わらぬ気持ちで捜し続けた男(攻・久家)。

IT関連の仕事で成功し、今や若手起業家として注目されるまでになった久家ですが、
この男、仕事は優秀だが一般常識に少々問題あり。
思い立ったら即実行、夢中になったら周りの状況など何も見えない、知ったこっちゃない。
(個人的に、こんな猪突猛進型な攻は好きですw)

やり直してくれと迫る久家に、帆風は冷たい態度で追い返します。
やっと再会できた久家ですが、ここで最大の問題が!!
帆風の勤め先が、ペットショップでもマニア向けの爬虫類部門だったから頭が痛い!!!!!
実は久家、爬虫類は触るのは勿論、見る事さえも出来ない死ぬ程苦手な生き物だったんですねw

ですが愛しい帆風に会いたいが為、爬虫類に慣れようと涙ぐましい努力を致します(笑)
この辺りの久家の悪戦苦闘ぶりは面白かったです。

最終的に久家が、仕事や何よりも帆風が大事であると態度で示す事により、晴れてハッピーエンドになるのですが…。
何でしょうか?この読後のモヤモヤした感じは…。
全体的に無難に纏め、捻りも無く盛り上りに欠け、印象に残る部分が1つも無い。

谷崎作品を読んでこんな風に感じたのは初めてで、とても残念に思いました。
谷崎先生、数々の失礼な発言お許し下さい_(._.)_
次の作品、期待しております!!!!!





3

不安なんだよね

前作「緑水館であいましょう」のスピンオフで、前作のヘビ嫌いの江原くんの
上司でもある、爬虫類売り場には不釣り合いな美貌の上平さんが受け様で登場。
この作品は個人的に、爬虫類、主に今年の干支くんが苦手と言うか怖い私には
今回の攻め様の苦悩する感じがやけに共感出来たりしちゃうのですが、
別に受け様が爬虫類大好きで、攻め様が嫌いだから別れたお話ではありません。
単に恋する心が様々な不安や、ネガティブ様相が重なり合ってしまった結果の別れ。
それも、受け様の一方的な悩める思いから逃げるように攻め様に何も言わずに消える、
かなり、身勝手と思えるような別離なんです。

全てが上手く回らないって事があるけれど、この作品もそのような主人公たちの
空回りしてしまった恋をもう1度初めからやり直そうってストーリーでしたね。
年下の彼に我儘も愚痴も悩みも言えない、それが次第にどんどん胸の奥にたまる。
そして、攻め様が女性と一緒にいたと言うだけで、不安が疑心に代わりながらも
直接確かめる勇気も持てなくて、ただ、初めて本気で恋した相手からの完全な別れを
受け入れられないなんてグルグル考えた末の逃亡。

そして、3年過ぎてある雑誌に受け様が載った事から攻め様に見つかり、
ストレート過ぎる攻め様のアプローチから断固逃げる受け様。
ホントは今でも大好きで、好きだから3年前のような不安には耐えられない、
でもどこか天然で大らかな攻め様には繊細な受け様の気持ちには気が付けない。
でも、やはり攻め様も成長しているのですよ、仕事よりも受け様を優先する、
今はしなければならない時期だと自覚してるあたり、受け様愛されています。
不安な気持ちから素直になれない受け様を根気強く、時には健気にアプローチ。
爬虫類嫌いの攻め様の努力は涙ものです!だって怖いですもん。
1度壊れてしまった二人の関係だけれど、今度こそ幸せになれる気がするお話です。

4

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