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こういうピュアな物語が読みたかった(ノД`)・゜・。
物語は高校生時代を描いた1部と
大人になってからの2部。
それぞれ攻と受の視点から描かれておるわけですが
どうあってもすれ違わないところから
思いがけない再会から一気に縮まる距離。それでもなもどかしさ。
甘くてちょっと切ない。そんなところがなんとも言えず良かったです。
高校生なタカラからの始まり。
親友が「恋人」だといって連れてきたのはまさかの男。
自分も男しか好きになれないと悩んでいた時分。
まさか好きになるはずなんか無いと思っていた相手にストンと
落ちてしまう。
自分ならもっと大事にするのに。泣かせないのに。
つらい片思い。
とはいえ、親友の恋人である真山。
こちらも両想いであるにもかかわらずつらい目にあっているというのが
なんともやるせない。触れられないもどかしさ。伝えられないもどかしさ。
それがすごくいい前編。
後半戦は真山視点。
結局離れても、離れきれなくてーがつづられる話からのスタート。
それがいいところでもあるんだけどなーと思う中
タカラとの再会。いがいとグイグイくるタカラをみると
大人になったな~という印象を受ける。
一番「ほっとする」相手だとおもていたタカラ。
それが自然と近くなって、期待して。
真山には幸せになってほしい。ずっとそう思ってきただけに
後半戦ラストはキュンと思わず泣けてしまった。
もっとはやく素直に言葉にしていたら伝わったこと。
すれ違わなくて良かったこと。そんな積み重ねで
崩れてしまうものもある。幸せになってほしいなーと
強く願うお話でした。
諏訪。
あとがきの「笑顔でビルから飛び降りそうな人物」という表現が
何気に一番怖かった。
この人もちゃんと大事にしてくれる人みつけて
幸せになってほしいなと読み終えたからこそ思いました。
大人になるっていいね
凪良ゆう先生はデビューからずっと見守っている作家さんです。
最近は人物を派手に動かさず、じんわりと心情語りが多いようで、この作品もまた『散る散る、満ちる』『恋をするということ』路線でした。
表題作『きみが好きだった』
主人公・晶太郎の親友で幼馴染みではとこの諏訪は、ルックスが良くて甘え上手でモテモテだが、浮気癖があって長く続いたことはない。
まじめ優等生のボンボン・晶太郎は、そんな諏訪からカッコイイがちょっと怖く思っていた先輩・真山南(マヤちゃん先輩)を恋人として紹介される。
まさか今回は男?!
晶太郎は怖いと思っていた真山と話すうちに、カッコイイしキレイだし、可愛くて健気で優しくて家族思いで・・・晶太郎の真山への恋心が育っていく。
だが、いつものように諏訪の浮気が始る。
耐える真山への同情、先輩に我儘を通す諏訪への怒り、自分を律するジレンマ、ジェラシー・・・真山がいっぱいになる晶太郎だった。
主人公が親友の恋人を好きになっていく三角関係ものです。
真山と会える度に真山の魅力を見付ける嬉しさ、恋人同士の2人を見なきゃいけない苦さが、切なく深く描かれていました。
こういうガマンものってホント辛いです!もうバシバシ当たってきて、痛い痛い!
暗い甘酸っぱさも、凪良先生の最近作に多いなぁ!
『ずっと、きみが好きだった』
晶太郎から真山視点に変わり、大人になった3人の再会編。
大人の都合で高校卒業を待たずに離れた、思い出深い土地に戻ってきた真山。
おしゃれな居酒屋の雇われマネージャーの真山の前に、家の眼科医を継いだ大人の晶太郎が客として偶然現れたことから始まる。
高校生の頃って、よくあんな恥ずかしいことできたな~とか、一生懸命だったな(苦笑)とかあるんだけど、31才の真山には初恋の諏訪と晶太郎との思い出が一番だったはず。
それからの真山の恋愛遍歴が語られていて、初恋と同じで良い思い出がないのはゲイならではなのか?
そして、現在進行形の晶太郎との恋が始るのだけど、始まる恋には今までの恋の経験なんぞ役に立たないし(苦笑)、先の章では高校生の真山のウブな可愛さで、こちらの章では、あれこれ考えあぐねて戸惑うオジサンの可愛さに変わっていて、思わずニッとしていました♪
諏訪の再登場でひと荒れあったけど、また最初から一緒に温めていって欲しいです^^♪
初恋を実らせた晶太郎とは反対の、遊び人のままの諏訪。
凪良先生があとがきで言っていたように、早急に彼をまん丸包んでくれる相手をお願いします。
彼のすき間を早く埋めて上げて。
乙女心は女性だけのものじゃないようで、自分の中の乙女心に、抜かりなくフルフル触ってきました。
自分が心打たれる文章や単語って、字のポイントが大きくなって飛び出す様に見えるってないですか?
橘には、凪良先生の作品に必ずあって、評価の優劣より気になるところなんです。
今回も何カ所も大きくなったので、『散る散る、満ちる』がお好みの方に是非お勧めしたいです^^
長くなっちゃいました!すみません!(焦)
親友の恋人を好きになってしまう攻様。せめて二人が幸せならば良かったのに、親友は浮気を繰り返し、受様に不誠実なのですね。受様は怒るでも泣くでも責めるでもなく、淡々と流すのですが、そんな受様の姿をみて、攻様は歯がゆく思いはつのるばかり…。
自分ならもっと大事にするのに、と。
前半は攻様視点で、本当に切ないです。黙って浮気を流す受様を励ましたり、浮気を繰り返す親友を怒ったり、けれど二人の間に攻様が入る隙間もなく、とってももどかしいのです。一途で真っ直ぐで純粋な愛情を胸に秘める攻様に涙が出ます。けっきょく攻様ははっきりとした告白もできないまま、受様は引っ越すことになり、前半は終わります。
後半は13年後に、二人が再会するお話です。
前半は攻様視点だったため、受様がサハサバした男前に見えたのですが、後半の受様視点で物語が進行していくにつれて、ものすごいギャップを感じてしまいました。受様、オトメでグルグルしています(笑)。こりゃあ高校時代、恋人に浮気繰り返された時は辛かったろうなぁ~と、後半になってから同情しました。好きな人には何にも言えなくて、でも不満は溜まり、好きなのに一緒にいるのがしんどくなる…私も経験あるのですごく共感できました。
前半から攻様を応援しまくっていた私は、二人が結ばれた夜、攻様がずっとずっと好きだった…と囁くシーンで号泣しました。良かったね!良かったね!と泣きながら読みました(笑)
表向きは順調に付き合っていくのですが、受様は過去の経験からネガティブです。
攻様のまっすぐで一途な愛は、13年たっても変わらないのですね。もう後悔したくないからと、はっきりと言葉で気持ちを伝え、大きな愛情で受様を包むのです。「俺じゃなくてもいいから幸せになってほしい」と言うシーン。めちゃくちゃ泣かされました。本当に、いい男に成長しました。
すれ違いはあったものの、最後はハッピーエンド。その後(たぶん)同棲した二人の甘々エピソードが読めたらさらに良かったのになぁと思いました(^^)
凪良さんの作品は今回、初読みでした。
高校時代~社会人になって再開するまでのお話ですが、全体的にゆっくり優しい恋でした。
まずは、高校時代編では、兎に角真山先輩がかわいいです。
諏訪に「かわいい」と言われただけで好きになってしまったり、好きだからこそ、いろいろ許してしまったり。
真山先輩の不良的な見た目に反してかわいい中身がとっても好きになりました。
諏訪に関しては、全編を通してダメな男ですね。
なんというか、常に愛情を感じてないとダメで、愛情をくれるならだれでもいい、みたいな感じがあまり好きにはなれませんでした。
しかしながら、諏訪がいたからこそ、高良が真山先輩を意識したり、高良の優しさに真山先輩が気づけたと思うと、重要な役ところだと思います。
高良に関しては高校時代編では、なにもいうことはありませんね。
兎に角じれったい感じでした。
後半の社会人編では、高良と真山先輩の恋模様が素敵です。
大人になって、頻繁に会って、流れで寝ちゃって・・・と社会人、大人だからこその恋愛が高校時代とは一線を画しているので、飽きがこず、面白いです。
少し、諏訪にかき乱されたり、親に言われて同動揺してしまったりしますが、着実に愛を育む感じがなんともいえないいい味です。
個人的な趣味では社会人編の方が好きですね。
自由だからこそできること、できないことがあって、お互いに苦しんだり、なやんだりというのは、学生ではできないことで大人の醍醐味ですよね。
凪良さんは心理描写もしっかり入っている作品を書かれているので、読み応えのあるお話でした。
個人的な趣味では神級ですが、学生時代の諏訪のダメ男さともっと甘々な展開に期待して萌2の評価にさせていただきます。
まさにタイトルどおり「きみが好きだった」の三角関係ものでした。
最初の方は高校生の時って恋ってこんなんだったな~とささいなことで好きになってたな~と昔を振り返りつつ読ませていただきました。
ただ諏訪というキャラクターは読んでて苦手な方は苦手だろうなと思います。
家庭の事情とはいえ寂しさから浮気したり舞い戻ってきたり、
でも一応愛は本物だと思います。ちゃんと嫉妬もしてたと最後の方でわかりますし。
でもダメ男はダメ男ですね!!
晶太郎のまっすぐな片思いとマヤちゃん先輩は流されやすいんですがちゃんと最後の方は成長してるのがわかったし可愛かったので萌え×2で☆