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表題作ラ・ヴィアン・ローズ

大鳥登、真澄、右月皓一、征治
横田一眞

同時収録作品ワンダフルナイト

望月
一条雅弥

同時収録作品神よ、この悩める子らのために

桜井将之
室生和弥

その他の収録作品

  • おまけマンガ山藍紫姫子先生の謎(本仁戻)

あらすじ

平凡な幸せを夢見ている横田一眞は、男同士の欲望生活から抜け出したいと思ったばかりに刃傷沙汰を起こされ、重症を負い、会社を首になってしまう。 その後、父親違いの弟たちに迫られ、愛人契約を結ばされてしまった一眞。それを知った彼らの父親たちまでもが乗り込んできて…。

永年BL界に君臨し続けた著者の記念碑的傑作が、超美麗な豪華装丁で登場!

原点でもある幻のデビュー作や、CDドラマ時の本仁戻マンガも網羅。貴腐人垂涎至極のコレクション!!

発行:復刊ドットコム

作品情報

作品名
ラ・ヴィアン・ローズ
著者
山藍紫姫子 
イラスト
本仁戻 
媒体
小説
出版社
復刊ドットコム
発売日
ISBN
9784835449234
3.6

(24)

(9)

萌々

(5)

(5)

中立

(3)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
7
得点
83
評価数
24
平均
3.6 / 5
神率
37.5%

レビュー投稿数7

懐かしい

女性向け男性同性愛の小説が、「BL」っていう物になるその遥か昔、
洋館の美少年に象牙の張り方の少年愛よりはちょっと後、
学園物になっちゃう前の、男同士を扱った作品はこんな感じだったなぁって、
なんか、しみじみ懐かしい感じ。
表題作の、「愛欲の泥沼に引きずり込まれて抜け出せないまま終わる」感とか、
他の2作の、攻め視点で最後までザックザク行っちゃう感じとか、

表題作は、ドラマCDでだけは聞いたことあったけど、その時の記憶よりは、随分さらっとした作品だった。
他の2編は、完全にコメディだし。
山藍紫姫子の名前に怖れずに、普通に、きれいな装幀の本として楽しめばいいと思う。

6

キラキラのお表紙が豪華。そしてお話自体もある意味豪華!!(意味深)

奇跡的に令和の時代に、某書店さんのオンラインに在庫があったので、紙本で購入できました!!

キラキラのパッケージに箱入り。

す、すごい!!

さすが山藍先生!! と装丁からビビり散らかすまりあげは。(褒め言葉)

そして本文は、さらに凄かったです!!

ご、ごぴー?!!

さんぴー展開だったのが、いつの間にか攻め2人の父たちも出てきて、メンバー増員!!(アイドルのオーディションじゃないんだからさ、と突っ込んだのはまりあげはだけ??)


けれど、その驚くような展開でもすんなり受け入れられたのは、さすが山藍先生だからでしょうか。

イラストの本仁先生の色気ある美しいイラストも、背徳感増し増しに魅せてくれ、最高の1冊だったように思います。


タイトル作品の他に、2作品収録されておりますが、そちらも一筋縄ではいかない山藍節が炸裂しておりました。

が、やはり本タイトルの作品が強烈すぎたので、ぜひ未読の方はまずはそちらに酔いしれていただきたい所存です。



0

やおいの詰め合わせ風、内容的には……。

すご……!
キラッキラの箱入りですやん Σ(・ω・ノ)ノ! なんてんですか、
プラチナ文庫の表紙みたいなキラキラ箱に入っております。

中身はというと……おやー。いかにも耽美風の黒い表紙の本。カバーなし。
黒地にチョウチョとバラ!
……手アカつきまくりなんですけどw
よーし!オレ、2冊買っちゃうぞ~(゚∀゚)←あほ

うーん、これはバレンタインデーにプレゼントされたら泣けるかもしれない本です。
……中身は近親相姦5Pですがね。orz

復刊ドットコムの本はいままで何冊か手にしてますが、装丁の美しさはともかく
製本は予想どおりでした。ノドがないタイプで裁断クズついてるしwみたいな感じ。
どことなく手作り感あって、それがいいといえばいいか。
しかし、本棚に並べるとか、そのへんに置いておくにはなかなかハズい仕様!w

さて、いいかげん内容行きましょう。
中身は近親相姦ネタの「ラ・ヴィアン・ローズ」
一晩の間違いを書いたショート・ショート「ワンダフルナイト」
いまは亡き『小説JUNE』全盛期の空気感いっぱい「神よ、この悩める子らのために」
山藍作品にしては やや淡白な描写が多いです。まあ、やってることはやってるんだけど。
すごい5P描写あるんじゃないかと期待して読むと肩透かしか。

むしろ、マイナーなフランス映画っぽいアンニュイな語り口で
みんなに愛されて幸せかも???的な作品。

山藍作品というよりは、あえていうなら一部の木原音瀬作品に近いものを感じますが。
切なくないやつね(笑) 「いや、だからなんなんだよ」なのあるじゃないですか、ああいう感じ。
揶揄しているわけではなく、これこそが「やまなしオチなし意味なし」の
あの時代を反映していたのではないかと思います。

加筆訂正入ってるのかと思ってみましたが、そうでもなさそうです。
ただし、芳文社刊のものよりも行間が空いていてリッチ感があるので
旧版とは違った味わいがあります。

それからおまけで本仁戻さんの漫画。あれ!?これBLCD「ラ・ヴィアン・ローズ」
のライナーノーツにくっついてたやつじゃん!
とりあえずはやおい全盛期のノリいっぱいといったところ。

古くからの山藍ファン向け耽美風グッズといった感じ。
内容的に果たして新しいファンを獲得しうるかというと……うーん……。
山藍作品でこれ以上に面白いのってほかにたくさんあると思う。
いや、山藍ファンとして言ってはいけない地雷発言なのはわかっているが!
これを機に山藍作品を読んでみようという方は、
まずは角川文庫モノあたりから入ることをおすすめしたいと思います。

15

懐かしいかも

18年ぐらいブリの復活版ですよね、それも新装だけどイラストも同じなんだけど、
この豪華カバーケースのイラストは色気が滲み出ています。
『復刊ドットコム』への読者の熱い願いから復活したこの作品。
実は旧刊も手元にあって、かなり年季の入った日焼けした古本になっていたので、
このきらびやかな装丁本は是非手元に欲しいと願ってしまう程素敵です。

内容的には、旧作を初めて読んだときにはかなり鮮烈な描写でまだまだ初々しかった
私にとっては、かなり刺激的な作品だったように記憶しております。
この作者の独特な一人語りから始まる様な、他人には見せたくないような狂気を
毎回エロスと共に薄ら感じているのが個人的な印象。
そんな中で今回の作品は、エロス的には控えめな方ではないかと思える。
内容的には5Pなんて禁忌を含めた過激内容なストーリーで、被害者と加害者、
果たして本当にそうなのだろうか?
そして、受け様が願っていた家族、これも一つの究極的な形かも知れないと思わせる。
この本を切っ掛けにこの作者の本を読んで見ようと思う方は、この作品がこの作者にしては
痛さもエロさも過激さも少な目だと言う事を念頭に置いて次なる作品に手を伸ばして欲しい
なんて思いますね。
初読み当時は、なんて過激で奥深い作品かと思ったのですが、読み手も年を重ねると
その分慣れが生じてくるのか、はたまた大なり小なり大人の経験を積んだせいなのか
あっさり読めてしまうのは、復刊までの歳月だと感慨深く思えましたね。
作者のファンとしては、是非手元に置いて欲しい1冊。

8

意外にもあっさりサクサク

プリズム文庫みたいにキラキラしたケースから現れた御本はとっても素敵な黒地に切り絵のように浮かび上がる、まるでブックカバーのよう♪
本仁ファンにも嬉しいこの装丁でした。
濃厚なセックス描写の山藍作品しか知らない自分には、意外にもあっさりとしたこの作品にビックリいたしました。
ねちっこくないの。そしてライト。
怒涛の5Pっていうから、どれだけだくだくなのかと思えば。。。
また、同時掲載の作品も自分が読んだことのないコメディめいたリーマンが主役の2作品。
しかし、作品についてはきっと今から比べると昔懐かしい~そんな様子を見ることができました。

飽きっぽく次次と男を変える母親から生まれた一眞は、母親が生きていても亡くなっても親類をたらいまわしにされて生きてきて、
普通の暮らしをして普通の人生を歩みたいと願っているのに、男が放っておかない男であるようです。
就職先が元母親の元夫の会社と知らずに入社して、その威光で27歳にして係長に昇進したのだが、1年前襲われて身体の関係をもった男に別れを告げたところ、執拗に追いかけ回され、刺されてしまう。
入院先が、また母親が二度目の結婚をした相手の病院で。
そこで、会社の上司であり異母弟になる皓一に、院長の息子でやはり異母弟になる真澄に、執着されて彼等の愛人となることに~

一眞が「俺は悪くない」と思いながら、割とあきらめが早く、一見強制のようでいてそこに無意識の従属が見てとれる。
彼の今までの過程は、異母弟と元父親達の為に、彼等と望んでいた家族を持つことで望みが成就していたという、まさにラヴィアンローズ(皮肉かw)
執着の理由もないし、そこに意味は見出さない方がいいかもしれない。
とにかく一眞視点で、彼が溶けて流れて水たまりの中に混じる様がマーブル模様で描かれているような、そんな印象です。
ここで、おっ、と思ったのがお道具♪
他の作品でも登場してましたが木馬の乗馬部に淫具がついているやつ☆そんなモノを見つけて思わずニヤリとする。
行為や肉体の描写はあっさり目。
まるで一眞のピープショウを見ている気分になりますw

【ワンダフルナイト】
一夜の過ちではまっちゃうっていう実にコメディな話

【神よ、この悩める子らに】
部長の娘との見合い話の為に同棲相手と別れようとするが、彼に新しい男ができたことで嫉妬しまくる主人公。相手もノラリクラリと、流されタイプで。
独占欲と自分勝手の傲慢攻めが最後スベる様が愉快で、愉快でw

文庫より大きく、新書より横が長いのでこのサイズ、実はすごく読みやすい。
CDドラマについていたという本仁戻氏のエッセイ漫画が今と変わらないのが何故か嬉しいのだが、大鳥氏の設定への突っ込みにそんな事があったのか!とCD聞いてみたくなりました。

この作品知らなかったので、復刊するくらいなので何かスゴイのだろうか?と大きな期待をしていたのですが、意外なサラっと具合にもまた、初期の山藍作品の顔なのだと歴史を知ることになったのでした。

5

この作品が収納されている本棚

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