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こんなの初めて!
ドラマチックですね。偶然出会った二人がお互い好きになっていくのをじっくりじっくり。しかも二人ともイタリア男とギリシャ彫刻並みの美男。かたや輸入会社セレブ社長伊佐、かたや税理士ニ年目の一周り年下で幼馴染に片思い歴13年のかたぶつ夏目。
百戦錬磨の伊佐がどんどん夏目に本気になって口説くのに、優しさや包容力があって本当にイイ男なんですよ。
口説かれる夏目は幼馴染が忘れられず、伊佐に体も心も慰められ、それでも好きにはならず言いたいことをポンポン言って、セレブ相手にも変な遠慮もしなくて。
夏目がだんだん失恋をふっ切れて、伊佐への想いを自覚するところ、自覚したらギクシャクしちゃってケンカしちゃって。
なのに伊佐がどこまでも諦めないで縋り付いて。傲慢攻めが初めて全然タイプの違う受けに振り回されて、好きになってくれなくても自分は夏目のことが好き。って健気で〜。
やっとやっとな最後は良かったです。
夏目ももう少し伊佐を甘やかしてあげてもいいんじゃ?と思いますが、こんな夏目に惚れたんですもんね。
お互いに価値観に影響し合ったり、雰囲気が柔らかくなったり。
こういう感じは初めて読みます。なかなか落ちない受け、新鮮でした。
百戦錬磨の攻め様の必死さがとてもツボで、大好きな一冊です(≧▽≦)
受け様は税理士の夏目。
13年片想いしていた幼馴染みの新倉が結婚すると聞き、失恋で傷心真っ只中に訪れたバーで、大人の色気漂う男性から口説かれる。
このハンサム男が、攻め様の伊佐。
いやー、遊び馴れた感たっぷりの伊佐。
部屋へ誘って、ベッドまでいくのが実にスマート!
おおっ、こうやったら不自然じゃなく部屋に連れ込めるのか、と学んでしまいました(#^.^#)
失恋の傷を癒すためにも付き合おうよ、と軽いノリで言われ、気持ちの整理をしてちゃんと結婚おめでとうを言いたい、と夏目は伊佐と付き合うことに。
軽いノリといっても、伊佐はチャラい訳ではなく、むしろ誠実なくらい。
美味しいものを食べて贅沢な時間を過ごし、ともかく甘えさせてくれる伊佐。
めっちゃ贅沢(*^^*)
最初は、百戦錬磨の自分になびかない夏目を面白がるような余裕があった伊佐が、新倉への嫉妬も露に、独占欲を出していくのがとっても萌えでしたσ(≧ω≦*)
また、いい人の立ち位置だった伊佐が、一緒に過ごして人となりを知っていく内に、気になる人になり好きだと気付く夏目の気持ちの育ち方もよかった。
自然と新倉の結婚を祝う気持ちになっていた、夏目の初恋の昇華が心地よくて、私もよかったね、との気持ちになりました(⌒‐⌒)
伊佐がえっちの時だけ夏目を呼ぶ愛称"ユキ"。
必死に口説いている時に、「ユ、夏目」と何度も訂正してるのにはふふっとなりました。
でも、その必死さがかわいくてキュンですよ!
とても楽しく何度も読み返しています(*´ω`*)
レビューを読ませてもらったら、電子のSSがとても好きそうな気配。
紙で持ってるのだけど、電子で買いなおしちゃおっかなぁ。
長年想いを寄せていた幼馴染の結婚が決まってボロボロな受けを身体で慰めるという始まりだけど、傷心につけこんで……といった悪印象はありません。
攻めは遊び慣れた大人なスパダリって感じで、多少強引なところはあるけど、気遣いができて何しろ存分に甘やかしてくれる。
多分、最初は攻めはそこまで本気ではなかったと思うんですよね。
失恋の痛手を忘れるために自分を利用していいよ、俺も自分好みの綺麗な子と付き合えてラッキーだしさといったノリというか。
それが一緒にいるうちに次第に変化していくんです。
余裕たっぷりだったはずが、なかなかなびかない受けを手に入れようと必死になっていく。
最終的には、マイペースな受けに振り回される事すら甘受してる様子が萌える。
愛だわ、愛って感じでその変化に萌える。
出会った当時は「なあ、俺とつき合ってみない?楽しくつき合って、飽きたら終わりでいいじゃない。」と軽く口説いていた人が、最後には「俺のこと好き?」「本当か?本当に?」と食いつき気味で尋ねている姿がとにかくめっちゃかわいいなぁと。
そして受けの心境の変化も丁寧に描かれているので、消化不良感がゼロ。
あれほどしぶとく幼馴染への想いが心を占めていたのに、いつしか攻めを好きになっていたという気持ちの変化に無理がない。
そして幼馴染への想いが昇華されるシーンがほろりとします。
ーーー
電子の未収録SSは神としゅみじゃないが混在してます。
「美こそ全て」みたいな美意識高い攻めが、絶望的に無頓着な受けを受け入れている様子はすごく萌える。
なんだけどマグカップの趣味の悪さ……。
モノに拘る攻めの気持ちもわかるので、ちょっと攻めが気の毒な感じ。
それとだらしないリビングの様子。
それを良しとしてる受けになんかイラァっとしちゃうんですよね。いつも。
常日頃、片付けられない我が家の男どもにウンザリしてるので、受け、おまえもか!みたいな。
だからこそ「恋とは忍耐、そして寛容を学ぶ人生修行なのだ」と悟りの境地に至った攻めの言葉がめちゃくちゃ沁みます。
私はまだまだ修行中の身なのでイラッとしちゃうんだけど、悟りの境地に至ったらこの受けの有様も微笑ましく読むことができるのかもしれない。
皆さんが絶賛する電子書籍版のSSが読めない私は心が狭くこの評価にしてしまいました。
あ~残念。私がいけないだけなんですけど。
このカップルが可愛いんですよ。
最初は伊佐は好みの容姿の夏目を自分のモノにしたいという感じだったんでしょうけど、本気になってから夏目を尊重しつつ自分を選んでもらいたいというのを必死で伝えているところなんかとってもいい男。
最初からおのれの欲求を満たすだけの狡さみたいなのは感じられなかったんですよね。
失恋したところにつけこんではいるけど、優しさはあったし。
なし崩し的に最後までやろうとしなかったところとか、紳士だったし。
夏目も情がうつったという事でもなく、伊佐の人となりに惹かれたんだなぁ。というのがすごくよく伝わってきました。で、とっても素朴で真面目で一途なんですよね。夏目がすごく魅力的でした。
自己嫌悪に陥って勝手に失恋した気分になっても、自分が伊佐に言った言葉がどれだけ相手を傷つけたかちゃんと考えられるとても優しい人です。こういうのが可愛いんですよね。
こういう登場人物の内面に魅力のある話は読後感がいいです。
電子書籍で読了。挿絵あり。あとがきなし。単行本未収録の『君といつまでも』(リブレの小冊子に収録されていたものかも?)が入っていました。
人気が高くレビューも多い作品なので、感想のみで。
吉田ナツさんはこのサイトで『嫁いでみせます!』をご紹介いただき読み始めた作家さんです。ベテランさんだとは薄々知っておりましたが小説JUNEの『道場』出身だったのですね。今まで読んだものの中に、自分の趣味とはかけ離れていたものがないので『もっと前に読んでおくべき作家さん』だったのねと、ちょっと後悔しております。
今作を読み終わって、ナツさんの作品の何が好きなのか考えてみたのですけれど、2点気づきました。
ひとつ目は『見た目の軽視』。
いや、美しいのですよ、受け様も攻め様も。
でも、物語が進むにつれて、最初はその美しさに惹かれたはずなのに、その影に隠れていた内面がどんどん好きになっていく。たとえそれが自分に好ましくないものであったとしても、好きになるのを止められない。
「実際もそうだよねー」と思います。実にリアルなんです、その感じが。
2つ目は『相手を尊重している』こと。
恋は盲目なのかも知れませんが、勝手に解釈されて(本当は違うのに)その解釈を押しつけられるのは不快です。その不快さが物語の原動力になっている作品もありますが(ストレスはアドレナリンを出しますからねぇ)ナツさんのお話はとてもとてもストレスフル。
同時収録作品に顕著なのですけれど、伊佐には「せっかくあれだけ見目麗しいのだから、夏目は常にこうあって欲しい」という願望があります。
でも、それを押しつけないのですね。押しつけたら夏目が不自由になるから。
ああ、なんて素敵な男性なのでしょう!
よく「BLはファンタジーだ」と言われますが、乙女の願望をリアル寄りで描いてくれるのが吉田ナツさんなのだなぁと、今作を読んで思いました。
あ、こんな男性は希有だから、やっぱりファンタジーなのかな(笑)。