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ジュエリー・スィートホーム

jewelry sweet home

宝石店的甜蜜恋情

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表題作ジュエリー・スィートホーム

再会した無職の幼馴染 岳田昇龍
宝石店の店主 鳴海晶

あらすじ

失業中の昇龍は、宝石店「ジュエリー・スィートホーム」の店長になった晶と、二十年ぶりに再会を果たす。
昇龍と晶はかつて“結婚式ごっこ"でファースト・キスをかわした忘れがたい幼馴染み同士。
晶の店でバイトをすることになった昇龍は、なんと晶がゲイで、しかも不倫中であることを知る。
衝撃を受ける昇龍だが、晶のどこか寂しげな笑顔に気づき……。

作品情報

作品名
ジュエリー・スィートホーム
著者
鳥人ヒロミ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
発売日
ISBN
9784403663932
4

(14)

(6)

萌々

(2)

(6)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
6
得点
56
評価数
14
平均
4 / 5
神率
42.9%

レビュー投稿数6

愛する人を得て、共に生きること。

宝石店を営むゲイの晶は、就活中の昇龍と再会。
二人は離ればなれになっていたが幼なじみで、おままごとで結婚式のチューをした仲。
昇龍を雇うことになった晶の初恋の相手は昇龍だったのだが、現在は妻子持ちと不倫中だし、昇龍はノンケで同棲中だし。
二人の仲が進展するとは思えなかったものの、そんな時に昇龍が結婚まで考えていた彼女に逃げられて…
といった内容の、ちょっとだけスピリチュアルなラブストーリー。
晶は、ジュエリーの持つパワーや、運命を視ることに詳しいようで、端々にそのようなセリフやシーンがでてくるのが、スピリチュアル好きには楽しかったです。

この作品に惹かれたのは、一つには主人公が見た目女性的なのに反発が湧かなかったこと。
女性っぽさのあるBLキャラって、基本好きじゃないんですが、晶はスーツ着用だからか不思議と気にならず、むしろ応援したくなるキャラでした。
思うに、晶って「愛する人を得て、共に生きること」に対して真摯でどん欲で、そこが素直に共感できたのかなぁ。

それから、スピリチュアルが上手く使われているなと思ったこと。
スピリチュアルやオカルトって、付け焼き刃的な使い方されるとウンザリしてしまうのですが、この作品は程よくリアルと不思議の境界線な範疇なのがいい感じでした。

さらに、自分はスーツ好きなんですが、絵が上手いのもあって、イチイチ格好いいのがポイント高いです。
実は絵柄的には凄く好みという訳ではないのですけど、作者さんの絵が上手いだけではなく、描くプロポーションが結構自分好みでした(笑)

話は安定した面白さだし、この作者さんはこの作品と一緒に買った「銀座の恋の物語」が初読みだったので、今後の期待も含めて評価甘めです。
これからは、この作者さんの新刊は買いで行こうと決めました!

2

ダメ男

同時発売された「銀座の恋の物語」のゲイバー「銀城」の常連、晶の物語。
あちらが「場所」を軸にした、いろいろな恋の物語なら、
こちらは「時の流れ」を軸にして、恋の終わりと新しい恋の始まりを、じっくり描いた連載物。

美人のビッチ受け君が
諦めきれずにいたノンケ男に襲い受けてみたら、上手くこっちに転がってくれて、
ずるずると切るに切れずにいたダメ男と別れさせてくれる。
そんなお話。
鳥人先生は、このパターンのお話を、こんな風にしっかり読ませてくれるので好き。
元ノンケ君の葛藤する様も、美人受けちゃんが不倫を嫌って別れたがるところも、
そして、美人受けちゃんにつきまとうダメ男も、
なんだかとってもツボなの。

「銀恋」より萌一つマイナスなのは、「銀恋」の方の占いネタは割とさらっとしているけど、こっちは、ストーリーの根幹に関わるからしょうがないとしても、宝石に関しての蘊蓄がちょっとオヤジの蘊蓄クサイでその辺りでごめんなさい。

1

運命の導きを信じますか?

『銀座の恋の物語』で登場していた常連ジュエリーショップオーナーの晶が主人公の本作は、『銀恋』に比べて1冊まるっとこの作品でもあり漫画雑誌のディアプラ掲載でもあったことから、実にマンガらしい展開の1冊でありました。
『銀恋』でポトっとおとされていた、晶の不倫を軸に彼が新しい本物の恋を手に入れる話であると同時に、彼が昔別人のようだったというエピソードも回収されていて、あ、これがアレの話ね♪とクスっとさせられます。

時間軸的には『銀恋』の各エピソードの後というあたりでしょうか?
店の「カラー診断します」という看板を見て入ってきた男性が実は幼馴染の昇龍だったという再会から始まります。
会社でセクハラされている女性を助けて上司を殴った為にクビになり、その女性と同棲する仲になったものの無職のまま1年。
もうそろそろケジメを付けたいと職を求めていた昇龍は接客業は向いてないといいながら晶の店で働くことに。
小さい頃に結婚式ごっこで晶にあげたルビーの指輪を運命の石として大事に身につけている晶ですが、彼がそれをしらずに関係をはじめてしまった妻子持ちの男性と不倫をしていることを知りショックを受けます。
昇龍の彼女が親の借金を抱えて困っていると泣きついてきた為に、給料の前借を晶に申し出ると大事にしていた指輪をわたして現金に換えろと。
しかし、晶の精一杯の想いやりと寂しそうな顔に彼女より晶が大事と思う昇龍は、勢いで晶と寝てしまうのですが・・・
一筋縄でここでハッピーエンドといかない展開。
晶のゲイで有るが故の想いと、不倫相手とのケジメ、海外からのライバルの登場、
などなどと様々な山を乗り越えて、本物の伴侶となるお話。

晶が扱うものが宝石だけにスピリチュアルな要素も盛り込まれます。
また宝石に関してのアレコレもあったりと、恋愛要素以外の部分も興味がひかれます。

昇龍、最初の登場はどっかのチンピラ風だったのが、宝石店ではたらくからとこざっぱりして登場するとまるでサラリーマンw
しかし、扱うものがモノだけに高級品も覚えないとと晶があれやこれやの世話をして、ちょいマイフェアレディ的な要素もあるかもしれません。
昇龍、基本いい奴なんですよね。
最初彼女がいる設定ですが、きっかけがきっかけだけに人情に厚い奴かも知れません。晶と最初に関係を持った時もそうでしたし♪
そんな彼が変わっていったのは晶のおかげなのですが、
晶は親が亡くなり、引き取ってくれたのがこの宝石店の先代。
この先代はゲイでアメリカ人のパートナーがおり、そのパートナーが親類の宝石商から購入した石をデザインして、先代が店で売るという、心から愛し合い信頼しあうゲイのカップルを見てきただけに、自分も生涯の伴侶を見つけたいという欲求が高かったのです。
この晶の願いが、昇龍を動かしたこともあるかもしれません。

晶の思う生涯の伴侶という考え方は、決して女性的ではないと思います。
見た目は綺麗ですが、ちゃんと強くて自分というものを持っていて、不倫だって始まりは妻子持ちというのを知らなかったからであり、別れたいと思っていてもついつい心と体が別もので動いてしまうという悲しい男の性ももっているわけですよ。
このあたりが「ゲイ」ぽい設定だと思います。
と、おもうと思い切り昇龍はノンケの人ですもんね。

やはり、こうした物語で登場する女のしたたかであさはかなずるさ。
主人公とつい対比させちゃいますが、昇龍の態度もきっぱりしていたのもあり、さほどいやに感じない存在で助かりました。

昇龍のキャラが明るくてジタバタする様も楽しく、ずるさのない真っ直ぐな愛情なのがとても気分がよいのです。
萌×2とちょっと迷い中

2

ジュエリーの神秘

再会ものにしてジュエリーと言うか宝石の持つ神秘的な力もさり気なく
描かれている、ノンケとゲイが恋人になるまでを描いていました。

宝石にも石の神秘的な力にも興味も欠片もないからなのか、今一のりきれないままに
読み終えてしまった感じです。
子供の頃におままごとで二人は結婚式の真似事をしながらキスまでして受けになる
晶に母親の持ち物だった本物の指輪をあげていた昇龍。
そんな可愛らしかった二人は、晶は宝石店の経営者で妻子持ちと不倫しているゲイ。

昇龍は1年も無職で偶然目に入ったベースカラー診断について興味を感じて
それをしている宝石店へ行った時に幼なじみと再会して、その時に昇龍にもらった
指輪を返す返さないで話ながら同棲している彼女に指輪でもなんて思っているが
先立つものが無い状態だからと流れで晶の店でバイトをさせてもうう事になります。
そして直ぐに晶がゲイで、昇龍が初恋の相手だと、更に家族の縁が薄いことで
晶が思っていた以上に寂しい思いをしていたことが後々昇龍は彼女よりも晶を
選ぶような展開になっていきます。

それも簡単にくっ付くのではなく、晶の不倫相手や海外の取引先の御曹司やら
以外にモテモテの晶さんで、ノンケでその気もなった昇龍が結局晶の側に
いる事を選ぶようなお話でした。

1

チュッ

【ジュエリー☆スイートホーム5.5】(最後の描き下ろしの話)
終わり方が、実に鳥人ヒロミ先生らしいなぁ。
受け・晶の元彼(不倫してた)の息子が受けの前に颯爽と登場し、意味深な言葉と意味深な行動を残して立ち去って行く… 余韻でEND。有りと言えば有りな展開となってます。 
まあ、そうなっちゃうわけなのねっ! 実に面白い。
私はこの続きが読みたいです!元彼の息子に話を引っ掻き回してもらいたい!

受け・晶は魔性の男。(初めて会ったはずの元彼の息子も照れるくらいの)
ひと目あったその日から、誰もがメロメロになってしまう美人受け・晶。
晶がモテモテで心配がこれからも増え続けるでしょうが、攻め・昇龍は、真っ直ぐにスクスクと晶の彼氏として成長していく事でしょう。
強烈にインパクトが残る描き下ろしの感想を書いてしまった私ですが、もちろん本編も良かったですよー。
幼馴染の『ファースト・ラブ』『ファースト・キッス』が『セカンド・ラブ』『セカンド・キッス』になる物語。
読んでいるこっちがドキドキしてしまいました。

1

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