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表題作夜を抱く腕

斉賀壮司,義兄の借金を肩代わりした男
都築明,21歳,借金のカタ兼家政夫の元ウェイター

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

バイト漬けの日々を送る21歳の明は両親がおらず、兄と2人暮らしをしている。ある日、兄からある男の家政夫を頼まれ、親代わりに自分を支えてくれている兄に負い目を感じていた明は、自分が役に立てるならと引き受けることに。約束の場所へ行くと、兄の知り合いという大柄で強面な男・斉賀が出てくる。だが、そこで本当は兄の借金を返す為に、自分は斉賀に売られたのだと知り……。

作品情報

作品名
夜を抱く腕
著者
坂井朱生 
イラスト
旭炬 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリア文庫
発売日
ISBN
9784861346361
2.4

(5)

(0)

萌々

(1)

(1)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
3
得点
9
評価数
5
平均
2.4 / 5
神率
0%

レビュー投稿数3

熱量を感じない受けと攻め

テーマは『どうでもいい』なのかと思ってしまう程熱量の乏しいストーリー。
淡々としている以前の内容で、生きていることが既にどうでもよさげな感じで
特に受けである明の21才とも思えない生き方は傍から見たら暗すぎです。
こんな義弟がいたら、義兄でなくても捨ててしまいたくなるかもと思ってしまった。

そして攻めになる斎賀もまた、変わっている感じでこちらも情熱を感じない。
そして、来るもの拒まず気質で過去にかなりもめたであろう遺産騒ぎで人間不信気味、
暇つぶし感覚で兄の借金のカタに3か月間の契約で騙され身売りされた明と同居して
気が向いたときに弄って遊ぶ玩具&家政婦としての付き合いが始まる。

簡単に言えば、何の目的の無くただ生きていく為にバイトし疲れて眠る暮らしを
続けていた明が斎賀と同居した3か月で人間らしい欲求や希望が出て来る、
斎賀も人間不信気味から明と過ごしたことで去る者を追うくらいの熱量は
感じさせてくれるようになった感じですね。
でも義兄の借金話もシリアスからは程遠い感じで単なるネガティブなストーリー。
ラブ的要素も薄くて萌えどころがここだ!ってところが探せなかったですね。
せめて、斎賀視点のショートでもあれば違ったかもと思った作品です。

3

肩すかしな印象

絵師さんが好きで購入。設定も好みだと思ったのですが蓋を開けたら何とも…。

義兄は最初ちょっと出ただけで、その後一切登場せず。
そもそもの問題の発端なのだから、最後は主人公=明と話すなりなんなり決着をつけて欲しかった。義兄がどうなったのかもイマイチ分からずもやもや。

明も健気受けとも違う、気力のない暗い性格で、家事や仕事には精を出すけれど特に生きる目的もない……攻めの斎賀を好きになる過程も「なんとなく惹かれた」な印象。
対する斎賀も明に対しては、終始心を開いてない感じ。
言うなれば、BLの最初まだ攻めがデレてない時期がずーーっと続いてる感じ。

序盤に比べ、1cmくらいはお互い精神的に良いほうに変われたかな?
途中、明に絡んできた男を退けたときは少しキュンと来ましたが、その後特に関係は変わらず……最後は迎えに来ましたが今までの関係と何が違うのかと言いたくなるラストでした。

ちなみに借金問題の論理が理解できませんでした。(これは私の読解力の問題かも)
斎賀も騙してたってことで良いんでしょうか。だって一銭も払ってなかったわけですから。
その割には、義兄を恨んでないのかと聞いて来たり…お前はどうなんだ!と言いたくなりました。

1

それでいいの?と思ってしまった

健気受、嫌いじゃないですが、この主人公は・・・
ひどい仕打ちも好意的に解釈するすごいプラス思考に
「この子大丈夫かな…」とちょっと心配になってきます(ーー;)
主人公的にはハピエンでも、個人的には素直によかったねと思えない読後感でした。


両親がおらず、義兄の友広と二人暮らしの明。
友広に、住み込み家政夫のバイトを紹介されるが
屋敷主の斉賀いわく、友広は明を借金のカタに売ったと。
義兄のためならと、三ヶ月契約で斉賀のものになり、
苦痛を伴うセックス、家政夫の仕事、斉賀の経営するホテルの仕事などをこなす。
そのうち、斉賀の隠れた優しさに惹かれていくというお話です。


傲慢なようで実はイイ人、と明が思っている斉賀ですが
個人的には「どこが?」って感じでした。
義兄をモノにしようとする友人(男)の策略の片棒をかつぎ
そのことを明に教えずちゃっかり蹂躙する・・・
人間不信だったり、後半どんどん明に優しくなったりしますが、サイアクなことに変わりはないなと;
しかも、明のどこが好きなのか、”こいつは俺を裏切らない"的な安心感のほかに何かあるのかよく分からず、どうやら両思いになったらしいラストに全く入り込めませんでした。

明はというと、
自分の意思で誰かを欲したのは進歩かもしれませんが
結局、庇護者が義兄→斉賀に変わっただけで
自分で道を切り開くことのない狭い世界での成長だなと。
依存的で対等と思えない関係がどうも好きになれませんでした。
そして、借金の事情を隠していた斉賀を責めるでもなく
自分は幸せだから、恨んでないからね☆と心で義兄に語りかける。
もっとこう・・・男に狙われてる義兄の心配とかしなくていいんですかね?
義兄がその後どうなったかは分からず(冒頭以降、全く登場しない)
すべてを斉賀の説明&明の推測で終わらせてしまうオチ・・・
んー、すみませんが、酷いの一言でした(ーー;)


あと、濡れ場に今ひとつエロさを感じない…
回数もそこそこあるし、ローターとか使ってるのに…
多分、「だ、めぇ、さわっちゃ、だめ、でっ」みたいな途切れ台詞が、わざとらしかったり単調に思えて自分の好みでないのかな…(と分析してみる)


何度か読み返しましたが、やはりいいところが見つからず、しゅみじゃない評価とさせていただきました。スミマセン;

4

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