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不思議な雰囲気が漂っている作品でした。
表現が独特で、一読しただけでは理解しづらい部分が多々あります。
私自身、何度も「これはどういう意味だ?」と考えながら読みました。
何度も読むうちに良さがだんだん分かってくる作品だと思います。
好みが分かれるというより、忍耐強くじっくり読めるかどうかが評価の分かれ目なんじゃないかなと感じました。
内容としては、表題になっている「汚部屋住人の顛末」が個人的には好みでした。
伊智くん(受)が健気でとてもかわいらしかったです。
槝伊(攻)は飄々としてて狡猾なかんじですが、伊智くんに対しては思うようにいかなくて空回りしているのが良かったです。
禾木スパナ先生デビューコミックスです。
3CP収録されてますが、端的に表現すると皆んな病んでる…
禾木先生の二次ジャンルを見ると面影があって妙に納得します。なる程、一貫してこういうのがお好きなんですね。ストーリーが王道ではなく捻ってあるのは大好きです。絵も可愛いしエッチシーンも雰囲気良いのですが、好みの問題でそこまで絵柄が好きではなくて、ひょっとしたら変化してるかなと思い最近の作品も見てみたかったのだけれど、現行出てる商業単行本はこれだけなのか。
「箱の中の青空」で笹本(和裁士)の持っている箱(物理)がエロいモノだと思った私はダメな人です。
萌〜萌2
短編集だったので表題作が若干駆け足だったのがちょっと残念でしたが、3作品ともそれなりにストーリー性があって、濡れ場での受けの描写もとっても可愛く満足感のある1冊でした。ただ表題作は、槝伊の伊智に対する想いの変遷をもう少し詳しく描いて欲しかったなと思いました。友達づてに伊智の部屋が空いてることを聞いた時から既にある程度興味を持っていたのか、一目惚れなのか、元彼との話を聞いて徐々に好きになったのかが気になりました。伊智の方も、部屋を掃除し元彼の荷物を送ることを決め関係を清算するつもりなのは分かりますが、元彼と違ってちゃんと欲情してくれるところ以外にも槝伊の気持ちに答えたくなった理由があれば良かったかなと思います。
同時収録作は『ほうたいのうみで、』が特に好きでした。自分を従わせるためにわざと怪我をしてくる攻めを咎める受けですが、実は情事中に自分のためである怪我を見て興奮してしまうことを攻めに見透かされているところにすごく萌えました。
全部で三つの短編が収録。
みんなちょいと病んでます。特に3番目の【ほうたいのうみで、】は自傷行為のあるヤンデレ×変態カプ。
表題作が好きです。
【汚部屋住人の顛末】
同棲していたノンケの恋人は喧嘩の末、出て行ってしまった。一人汚部屋に残された伊智。そんなある日、同居希望の槝伊が突然やってきて…。
汚部屋を恋に絡めて描くというのが面白かったし、汚部屋にしていた理由が実にいじらしい。(でも汚部屋は勘弁だけどね)トランクス一枚でくつろぐ伊智を見て、自分はゲイだからそういう格好をされると目のやり場に困るというか普通にムラムラしちゃうという槝伊の発言に動揺する伊智。
元恋人(というよりも伊智を利用しただけのヒモ)はノンケだったから、伊智とセックスどころかキスもしない関係だったけど、それでも仕方ない、一緒にくっついて寝てくれるだけで充分だったと思う伊智。
一度も男からそういう目で見られた事がなかった伊智が、自分も誰かの欲望の対象になれるんだと気づくところがなんだかいい。でも元恋人への未練はなかなか消えないわけで…。
描き下ろしで健全に埋まる床を見て、伊智がうっすら涙を浮かべるところが良かった。
ブックパス読み放題
電子版で前々から広告をよく見かけていて、ゆるい感じの攻めの男っぽさが気になって購入。
色々細かいつっこみどころはあるのですが、ふわふわとした独特の雰囲気が心地良かったです。
どんなきっかけにしろ、お互いを想い会える相手に出会えたことは良かったなーと。
ただ、汚部屋だったことの意味も言いたいことは分かるのですが、ふつーに部屋がゴミだらけだったらやだなと思ってしまいました。。
同時収録の和裁士と御曹司の話は、DVっぽい描写が読んでいてあまり気分が良くなかったです。