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シリアスです。
幼い時に父親から受けた暴力でたくさんの痕が体中に残っている彰貴。
寒さに震える幼い彰貴に飴とマフラーをくれた男。
その男との再会を夢見て大人になった彰貴を待っていたものとは・・・
不幸を絵に描いたような人・・・
まさにその言葉がぴったりな彰貴の人生。
全体通して「痛い」「居た堪れない・・・」というのが感想です。
自分を引き取って育ててくれた叔母が他界してから
残された洋品店をほそぼそと営んでいたが借金を抱えていたところに
高利のサラ金から貸付の話がでる。
その高利貸が飴をくれた男、来島で・・・
来島との再会で、サラ金からお金を借りてしまう彰貴。
恐いだけど来島にどんどん惹かれて行く彰貴。
なぜこんなに気になるのか・・・惹かれるのかわからない。
その微妙に揺れる彰貴の気持ちが、痛々しく可愛かった。
幼い頃の悲しい記憶と、飴とマフラーをくれた大切な思い出の人。
そんな対照的な感情が大人になった彰貴の心の中にあって
辛くて悲しい忘れてしまいたい記憶の中に
忘れたくない大切な人の記憶が残っている。
SEXの時昂奮し体が火照ってくると浮かんでくる昔の傷。
それがひどく痛々しく、悲しい。
しかしその傷を見て、あの時の子どもだと来島が気づくことになる。
正当防衛とはいえ、人を傷つけたり警察沙汰になっても逃げ回って
逃亡生活を送る来島と彰貴。
来島にも辛い悲しい過去があり、彰貴が自分と重なる
・・・と、彰貴を見捨てきれなかった来島と
両想いになれたのは良かったけど
やっぱり犯罪者が楽しい逃亡生活送っているようで
最後はなんとなく、うーんとなってしまいました。