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表題作+短編2つが収録されています。
表題作で1冊読みたかった!
【嘘つきのハート】(3話+描き下ろし) 萌2
誰とでも仲良く見えて、実は誰ともそこまで仲良くない。
そんなクラスメイトの柏谷が気になり始めた桐原は…。
桐原自身が「近寄るな」オーラを出している(唯一の友人談)からこそ、一歩引いた目で教室を見ていたおかげで気付けたんだろうなあ、という自然な流れ。
ちょっとずつ距離を縮めていくうちに、偶然出会ってしまったトラウマの元凶。
長身イケメンに見えた柏谷の過去が、女々しく思えるほどにつらいし悲しい。
痛くて苦しいだけがセックスだと思っていた柏谷が、好きと言う気持ちが重なればあたたかくて気持ちいいものになると気付けて良かった…。
柏谷に寄り添えれば寄り添えるほど、先輩に仕返しできたところでスッキリ感がハンパないです。
トラウマの元凶にほんのり仕返しはよくあるけど、ここまでスカッとくるのは珍しいかも。
「クソな元カレは滅びろ!」と願っている方には、超絶おすすめです。
【恋想いひとかけら】 萌
同じ大学に同じ会社。5年以上片思いをしている友人の柚木から、キスされた上に「お前のことが好きなんだ」と言われた羽山。
天にも昇る気持ちで迎えた翌日、出社してみると…。
柚木の氷点下塩対応からの避けまくり攻撃ですよ。
年期の入った天邪鬼を、じわじわと懐柔していく攻めの根気が素晴らしい作品でした。
【フェティシズムラバー】 萌
彼女にフラれたその日のうちに、大学の先輩に一目惚れした遠野。
猫好きという共通点で距離を縮めたものの、先輩には変な性癖があって…。
フェチって怖いですね。
外での待ち合わせに猫耳つけてくる大学生も怖いですね。愛のなせる技だなあ。
初読み作家さんです。この作品がこの作家さんの初オリジナルBL&初コミックスだそうです。
全部で3組のカップルのお話が収録されていて、主人公達は高校生~若手社員という若者たちです。
評価は中立か萌で迷ったのですが、表題作シリーズは好きだったので萌評価にしました。
表題作シリーズは3話と描き下ろし作品が収録されています。
攻め様が男前な性格で受け様を包み込むような懐の深さが魅力でした。
2人ともピュアな雰囲気が良かったです。
同時収録の『恋想いひとかけら』は大学から友人で今は同じ会社に勤める同僚同志のお話。
明るい性格の羽山と恋にはネガティブな柚木が対照的でした。
『フェティシズム・ラバー』はちょっと変わった癖を持っている先輩とワンコな後輩のお話です。
同時収録作品は2作品とも短くて、キャラに感情移入できるところまではいかなかったので、萌え度はあと一歩という感じでした。
傷つくのが怖い恋愛初心者の男の子達の初恋物語。
中学時代のトラウマから、人付き合いそのものを表面的に取り繕って避けていた柏谷。
そんな柏谷の違和感に気付いてしまった桐原は、なんだか柏谷が放っておけなくなってしまい…。
淡いピンクとクリーム色をバックにした二人のカバーイラスト通りの、サラッと甘くて軽やかなお話でした。と、言いたいところだけど、柏谷の中学時代の話が、意外とえぐくて、ま、それにもちゃんと落とし前をつけるんだけど、ただ可愛いだけじゃなかったです。
『嘘つきのハート』
クール系の攻めと過去にワケアリの一見明るめ受けのお話。
表題作は全3話+書きおろしもありましたが、もう少し読んでみたかった!と思いました。
内容についてはDKの青春、クールっぽい攻めだけどだんだん受けのことが好きになっていき、ペースを狂わされるところがかわいかったです。受けには過去先輩に悲しいフラれ方をしたトラウマがあり、それを攻めが純粋でまっすぐな言葉でほどいていく。
ピュアなDKものを読みたい方にはお勧めです!
同人でも読んでいた作家さんだったのですごく楽しみにしてました!
描写が繊細で丁寧な作家さんです。
次回作も楽しみです!
高校生らしいピュアで可愛らしい恋愛にトラウマ、そして恋の痛手を癒してくれるのもまた恋なのだと感じさせてくれる素敵なお話でした。
朴訥系男子の桐原と一見誰とでも仲良く見えて一定の距離を置いてしまう柏谷、そんな二人がゆっくりと心を通わせていくところにキュンキュンです。
桐原もクールではあるのに柏谷のことだけがどうしようもなく気になってしまって、この気持ちは何なんだろうとグルグルしちゃうところも可愛いし、柏谷は人と一定の距離を置きながらも恋愛体質だって認めてるところも何とも可愛いのです。
泣き顔も甘えたような表情もイチイチ可愛い! 二人の初エッチシーンの台詞にはキュンとしちゃいました。
両者の視点で読めるので物語により入り込めました。もっと読みたいな♪
柏谷が抱えるトラウマとかも包み込んで分かち合おうとする桐原、大事にされていることが嬉しくてキュンとしてしまう柏谷、二人のそういうところもかなり好きです。
高校生同士の可愛いお話がお好きな方にはおススメな一冊かと思いますよ♪
作者様の次回作もとても楽しみです。