パパの、ぼくのなかに入れて。

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作誘春

曾我清明,32歳,料理学校を開く人気料理人
曾我暁,16歳,全寮制高校生生徒

同時収録作品いつの日か、花の下で

征人,神社の宮司
齋藤祈,16歳

その他の収録作品

  • 狂秋

あらすじ

父・清明へのくるおしい欲望を抑えきれない高校生の暁。清明もまた、ある秘密を隠し続けていて…。

それは、二人だけの秘密の儀式――。人気料理研究家の父・清明に十歳まで施された赤ちゃんごっこが最も幸せな記憶である暁は、
実の息子でありながら清明へのくるおしい欲望を抑えきれず、山奥の全寮制学園で生徒教師を問わず性交を重ねる毎日。
息子の演技にも限界を感じていた誕生日の夜、暁は清明の秘密を暴き、父子の真実を知ることに…。
表題作の後日談等を収録。宿命の禁断愛!

作品情報

作品名
誘春
著者
吉田珠姫 
イラスト
笠井あゆみ 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
ISBN
9784576150215
3.7

(98)

(35)

萌々

(28)

(20)

中立

(8)

趣味じゃない

(7)

レビュー数
21
得点
355
評価数
98
平均
3.7 / 5
神率
35.7%

レビュー投稿数21

アブノーマルへの入り口

私はこれ、好きでした。

突き抜けた作品を書く人だなとは思ってましたが、その集大成的な感じで。あらすじを読んで、トンデモナイであろうことは予測していたので、予想を上回る変態ぶりに「そうきたか」とにんまりしてました。(だって、「鬼畜」書いた人だもの)ここまでくると、完全にファンタジーとして何でも来い!と思えるから不思議です。

世界観に挿絵が本当にぴったりで、このお話に笠井さんのイラストを選んだことを神評価したい。

瑛が大好きな清明の本性を知る場面は、圧巻でした。そこを境に、誰もついていけない二人の世界にどんどん飛び立っていく様には、唖然とさせられます。ぽかんとしたあとに、とりあえずなんか幸せそうだからよかった…んだよね?という感じ。毒すぎて、ぞっとすればいいのか笑えばいいのか迷いました。
しかし、これがこの作品の読みどころだとも思うのです。きっとアブノーマルの世界ってこの先にあるんだろうと思うし。
ダーク系と言われるものが匂わせているのは同じものだし、それを隠さずあっけらかんと凝縮するとこうなるのかなぁと思いました。

8

狂気を孕んだ幸福感?

病的な程お互いに恋焦がれる曾我親子の執着愛が描かれた異色作。
端から見れば完全に狂っていて、もはや破天荒すぎてどこから突っ込めばいいのかわからない話だけど、不思議と妙な緊張感と爽快感が生まれる。
ここまでぶっ飛ぶといっそ清々しくて気持ちいい。
後日談『狂秋』の最後、山際先輩と第二の「あきらくん」の話に背筋がゾワッとなる……。こうしてまた新たな悪魔が生み出されたのか……

清明と暁の前世話が描かれた『いつの日か、花の下で』は表題作と打って変わって切ない悲恋物語。
奔放な曾我親子とストイックな齋藤親子の対比がまた面白い。
過酷すぎる運命を背負い親子同士の背徳感に苦しみながらもお互いを必死に守ろうとする征人と祈の美しい絆と禁忌愛に胸が締め付けられる。
温度差に目眩がしつつ作者さんの力量には脱帽!

6

正常な人間を求む

Amazonのkindle storeで購入しました。
Kindle版はフェア用に書き下ろされたSS小冊子が収録されている特別版です。
SSも含め全編受け視点です。
SSでは前半の表題作のその後のお話で、母親のリリーと清明・暁二人の関係がどうなっていくのか分かります。
このSSが一層物語に狂気的な雰囲気を与えていると感じました。
本編の母親の振る舞いから見ると可哀そうとは思いつつ好きになれませんでしたが、このSSを読むことで母親への印象が一変しました。
正常な人間はいないのか!というお話でした。

5

末永く、できれば来世でさえ幸せになって欲しい親子


やばい…
なにそれやばい…

これに尽きると思います。

想像していた内容よりはるかに、親子共々ブッ飛んでいて
こんなに下半身が冷静なままで居られたエロ小説は初めてです(すごく良い意味で)
全然興奮しなかったです、すごすぎて(感服しています)

完全に親子二人だけの世界が広がっていて、読者という存在さえ置いて行かれてしまうような
まるで私はこのご家庭のあらゆるところに設置された無機質なビデオカメラの気分でした…。

拒絶反応を起こしてしまう方もきっといらっしゃるでしょう。
でも強烈なのが欲しい方にはうってつけの作品だと思います!

全く違うお話二つで構成されているのですが、先生があとがきで、この二つの物語の親子は同一と思ってもらっていいとの事でした。
でも二作品目も相変わらず色んな意味で刺激が強かったですし、読んでいるうちに実はこの親子って…一作品目の親子なんじゃない?とあとがきを読まなくても感じられるくらい、イッちゃってました(笑)
むしろ、二作品目から読んだほうがいいのでは?とも思います。

私が二作品目から読んでいたら、熱くなれていたと思います。
どこがとは言いませんが(笑)

5

衝撃のブッチギリ近親モノ!

近親モノが大好物で、ジャンルで探してこちらを見つけたのですが…。

もう吹っ切り方が半端ない。
父子の自分たち<以外>の何を犠牲にしても罪悪感を持たない、むしろ「利用しなきゃいけない僕が可哀想!」くらいの勢いで被害者面しちゃってる。
現在の地位も、バレたら急転直下になるはずなのにTPOを気にせずヤってるし「バレちゃうよ!」とか言いながら遠慮なく喘いでる。
とにかく父子似た者同士の潔さに神!こんな淫乱で腹黒くて潔く「自分たち以外はどーでもいい」方向に完全に振り切ってる近親モノ初めて出会いました。

ただ読んでいてこの作家さんは合わない、とも思いました。
・自分たちがヤってるところを人に見せる。
・バレたらヤバイ状況でヤる(内容、喘ぎ遠慮なし)
自分はこういう露出狂シチュは嫌いなので次買いは無いと思いました。

でもこの2人の吹っ切り方は神!です。

5

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP