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大好きな作家さんの作品ですが、表紙が凄いので驚きました。
あらすじと表紙で、凄くアダルトな物を想像しました。
実際には攻めの芙輝と受けの蓮の純愛物で、軍服・長袍・愛人契約などの萌え設定の中に、二人の切ない恋と、二人の家族愛などの感動が詰まっています。
攻めの芙輝様が、性格の良い上品な人なのに、とっても助平で肉食で最高でした。
以下、ネタバレです。
妓楼物なのに攻めとしか寝ないとかいう設定は、あまり好きでは無いですが、このお話は主人公の蓮が妓楼に居る理由が、スパイを炙り出す為の特殊任務だった為、違和感無く貞操を守る設定を受け入れられました。
男妾なのに処女という設定ですが、ヤンデレ美人の上司の存在で納得行くので、攻めとしかエッチしないBLが良いライトな読者の事を、よく考えてるんだと思いました。同人時代の犬飼さんは凌辱物とか書いていたので、商業作品は大人しくてちょっぴり寂しい所もありますが、この作品ではこれで良かったと思えました。主人公の処女設定がご都合主義にならずに、きちんと説得力があって、やっぱり上手ですね。
最後に判明する攻めの設定と過去が、珍しい物だと思います。
国や身分違いの所為で起こった勘違いとか擦れ違いも切ないです。
でも解決する時は可愛くて笑えたりもして、全体的に緊張感のあるエロティックな作品なのに、読後は凄く幸せな気分になれました。
犬飼さんは悲惨な設定でも最後はハッピーエンドにしてくれるから、凄く好きです。
イラストの笠井あゆみ先生も大好きなので、満足度の高い作品でした。
表紙も設定もエロも凄くイイ!!私は大好きです!!
まず、「妓楼の軍人」というタイトルから…
同人3大パロは軍パロ・遊郭パロ・学パロと言いますが(多分)
そのうち2つが入っています。
軍人でありながら、特殊任務で男娼になる。
はあ。なんと美味しい設定でしょうか?!
時代設定は電子機器から察するに現代とさほど変わらないと思いますが、
どことなく高貴な時代物のような雰囲気があります。
作中人物の思想や言葉遣いが、そう思わせる一定の品があります。
エロも、軍ものなので主従あり、身体検査あり、
攻めさんとは、本心を押し殺した切ない廓での初回、氷解してラブラブな2回目とバリエーションの面でも内容的にも楽しめました。
健気受けが好きな人に推したいです。
最後の種明かしで攻めが急に喋りだします。
それまでは必要なことも言葉を選んで寡黙な印象の攻めでしたが、ここは非常に長台詞です。
これはCD化の際に聴いていてしんどいパターン。
こういう終盤で一気に喋らせて解決に持っていく構成は興醒めしがちですが、
それを差し引いても、作者の熱量を感じる作品でした。
これは、本当に秀逸なBL作品。
軍の親衛隊という萌え設定、白い軍服に膝丈の軍靴、その美しい容姿だけで無く、主人公が妹を護るために自分の心を殺して親衛隊の一員(愛妾)となり、元帥に仕えるというストーリーは、彼を取り巻くその背景も含み、とても興味深い作品でした。
この作品の秀逸さは、どんなに主人公を貶める設定に置いたとしても、そう読者にハラハラ思わせながら、きちんと裏の設定で救済措置を用意してくれているという事ーーー
ああ、やっぱり来てくれたーーーこの安堵は、幸福感以外にありません。
その書き方に、思わず、巧いなあ!と、口元がニヤケました。
こういう作品の中には、どうしても避けられない辛い性交渉が存在し、結果、自分もパートナーも裏切る結果を強いられるものが、時々あります。
それは、物語の深みを産むために必要な要素の一つなのかも知れませんが、やはり、哀しい。
やっぱり、主人公には好きな人と結ばれて欲しい。
好きになってはいけない人、だけど、恋してしまった。
その一途な気持ちが、読んでいて本当に心地よい作品でした。
背景や人物に特殊な世界観があるものの、恋愛要素だけを見詰めてみると、とても王道的なBL作品のような気がします。それも、特別綺麗で切ない。
恋が始まる入口さえも、とても可憐で控えめで美しく、その後関係が近付いていっても、上司に忠誠を立てて身を守る様子や、攻めの(後には勘違いだと判明しますが)素性を知った後に身を引こうとする様子、結ばれた後も人知れず涙を流す姿、その全てが好みで最後を迎えるまで、どうか幸せになってほしいとばかり思っていました。
そんな健気な受けを裏切ることなく、情熱的で真っ直ぐに愛情を注ぐ攻めも好感度が高いです。受けが一番引っ掛かっていた事柄への種明かしは正直予想がついてしまっていたものの、それの説明の仕方は王道かもしれませんが素敵です。
また、受けへの嫌がらせをしてくる先輩も、少し歪んではいますが自分の想い人への強い愛を示していて、憎めない存在かなと私は思えます。
設定上、目を背けたくなるような残虐性を感じる部分はあるのですが、それを背負った受けへと(もしかしたら嫌味かもしれませんが)終盤に言葉を投げ掛ける男娼の子のお陰で、最後には重くなりすぎず、良い意味で中和された気がします。
色々な愛情が表現され、途中で凍り付くような展開はあるものの、最後にはキチンとハッピーエンドとして収まってくれる安心して読める作品です。
笠井先生たどりでこの本に到達。
この表紙なんでエロさ満点なのかと思い込み、そんなに力まず読み始めましたが。
あーらびっくり、シリアス、きゅんきゅんものじゃん!
私は ぐおんぐおん 引き込まれて止まらなかった!
今回はっきりわかったのは
「追い詰められて、今にも「ぽきっ」と折れそうな受け」に
私はめろめろになる ということ。
耐えて耐えて耐えて、最後に爆発し
そして万が一散ってしまったら号泣。
万が一奇跡の大逆転、満塁サヨナラホームラン的な展開になったら、それまた
喜びの涙という、どちらに転んでも、読んでる方にしてみたら
たまらん展開なのが大好き!
今回の攻めさんの正体、設定には うおう、そう来たか。という気が激しくしますが
実際、宮廷の生存競争は激しいものがあるであろうと思いますし、
許容範囲でした。
受けさんにかなり気持ちが入り込んでしまったので
とにかく受けさんが幸せになってくれるなら なんでもいい!という気持ちが
強かったかも。
愛してますの一言を繰り返し言う受けさんの様子を読んで
こういう 「胸が痛む「愛してます」」っていうのがたまらないんだわと実感。
受けさんが愛人(アイレン)になれて、ほんとよかったです。
しかし、ドツボだったわ。面白かったー
(ああ、また受け攻め一部間違えてしまった。すいません訂正)