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魔術師たちの夜想曲 Noctumede magiciens

Noctumede magiciens

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表題作魔術師たちの夜想曲 Noctumede magiciens

アザミ・オリカサ 黒魔術師
サギリ・タチツカサ 白魔術師

その他の収録作品

  • 魔術師たちの子守歌(描き下ろし)

あらすじ

黒魔術師であることを隠し、名門魔術学校に入学したアザミ。正体がバレやしないかとビクビクしながら迎えた入学式当日、「狂狼の呪」にかけられて性欲が暴走中の白魔術師・サギリに襲われてしまう!

作品情報

作品名
魔術師たちの夜想曲 Noctumede magiciens
著者
白松 
媒体
漫画(コミック)
出版社
KADOKAWA
レーベル
あすかコミックスCL-DX
発売日
ISBN
9784041027820
3.4

(15)

(2)

萌々

(5)

(5)

中立

(3)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
48
評価数
15
平均
3.4 / 5
神率
13.3%

レビュー投稿数3

BLとしてではなく読みたかった

表紙だけ見ると古そうなイメージですが、5年前の作品です。
最初、タイトルと表紙のイメージで購入するか悩んだものの、一度手を伸ばした作家さんの作品は、資金面と在庫面で入手可能な限り読破を目指す方針のため購入。

曽祖母が創った孤児院を改修するために黒魔術師であることを隠して、白魔術師たちの通う魔術学院に入学したアザミ。
しかし入学式の日に呪いをかけられたサギリを助けたことで、早々にバレてしまい…。

そもそも魔術学校や優秀な魔術師の末裔という設定が好きなので、途中まではかなりワクワクして読み進めました。
サギリの呪いを解くべく、使い魔も駆使して奔走するアザミがいつ覚醒するのかなという1点だけを楽しみに、それはもうワクワクしましたよ。
伝説の黒魔術師の血を引きながら、通常の授業では全然ダメなアザミと、五大白魔術家の一翼であるタチツカサ家の次期当主・サギリの優秀さがちょっと青のなんちゃらっぽくて。

しかし…。

いざ敵と対決!となった途端に陳腐になってしまった…。
楽しみにしていた覚醒…。ソウジャナイ感。
そこからの展開もソウジャナイ感。
呪い返しで生が弱まったアザミにサギリが生を注ぎ込むシーンでは、「それじゃ自分がもらってない!?」というツッコミを入れそうに、いや、入れました。
目的から言って攻め受け、逆じゃないとおかしい。
さらに1冊じゃ収まりきらない壮大な話だけに、2人の関係が何となく出来上がって、「さあ、冒険はこれから!」みたいなところで終了してしまう切なさよ…。
え、冒険、行こうよ。
とことん付き合うつもりでしたよ、わたしは。

というわけで魔法メインでワクワクすると、得たいものは得られません。
本当は「中立」だけど、「萌」は前半のワクワクに捧げます。

0

設定が先走りしてる…

BLコミックスでは珍しい、完全ファンタジー・魔術師物です。

帯には
「変な魔法をかけられて…下半身がウズいちゃう!?」
とありますが、本編でのエッチへの流れには、まったく関係ありませんでした(^^;
誰だ、帯のコピー考えたの!?と思ってしまった。
このコピーでこの表紙だから、黒髪が受だと思ったじゃないか!ああ、がっかり。

という、自分の好みはさておいても、とにかく設定ありきで、話の展開も早い。
ここまで設定を練ったのなら、もっとじっくり描くか、展開に捻りが欲しかった。捻りが表紙やコピーから連想される受攻逆って部分だけでは、拍子抜け過ぎ。
そのくせ、続くの?という感じで話が終わっているので、不完全燃焼感が拭えない。
とりあえず、二人の関係だけは安泰ってことでOK?という、なんとも言えない読後でした。

2

意外なケモ耳

何やらミステリアスな雰囲気の漂う素敵な表紙ですが、なんとびっくり、このお話は一見ケモ耳金髪×儚げ黒髪かと思いきや、実は受け攻めが逆なのです。
連載時から楽しく読んでいた作品ですが、単行本化にあたり細かい所で加筆修正が入って読み易くなっていました。

攻めのアザミは、過去に迫害されて今では超少数派の黒魔術師の末裔。
受けのサギリは、白魔術師を治める大貴族の一角出身のエリート。
魔術学院の入学の日、「猛烈な性欲に駆られて暴れながら少しずつ狼に変わっていく」という『狂狼の呪』に苦しむサギリをアザミが救ったことを切っ掛けに二人は知り合います。
他人にバレずに呪いを解きたいサギリと経営の苦しい故郷の孤児院の為に少しでも稼ぎたいアザミは利害の一致から協力関係(?)となる訳ですが、ここから先は最終話まで含めてどちらかと言うとエロは控えめ。
勿論無いことも無いのですが、少なくとも挿入は最終話までありません。

ラスボスは安定の身内オチ(→サギリの兄・ミスミ)でしたが、この辺りはわりとサクサク進みました。
そして、逃走の為に転移した先で救命措置としての白魔術でサギリがアザミに跨って初挿入!ただし、アザミは意識無し!!
最終話で漸くなのに結構アッサリしてるなー、とこればかりは流石にちょこっと苦笑しました。
せめて、耳と尻尾は生えてても良かったのでは。
この後、黒魔術の負荷で苦しむミスミを謎の超覚醒を果たしたアザミが救ったりしますが(ここのアザミはかなりイケメンです)、呪いを返してしまうとミスミが死ぬという事で、結局サギリの呪いはマイルドにはなっても解けないまま終わりました。
ラストは、尻尾だけ生えっぱなしになったサギリを一通りからかったアザミが「サギリさんが食べたい」と告白してエンド。
12pもの書き下ろしでは、なんとか尻尾を仕舞えるようになったものの、アザミに抱き付かれるとあっさりまた耳と一緒に生えてきてしまうサギリが可愛かったです。
尻尾が性感帯なのはお約束ですねw

ケモ耳&尻尾BLの中でも後天的な獣化体質が恒常化するパターンが大好きなので、全体を通して楽しく読めました。
魔術のシステム等もしっかり考えられている様なので、いつか続編やスピンオフ作品を読めたら個人的には嬉しいですね。
ただ、当初「呪いを解くには3か月くらいはかかりそう」と言っておきながら、わりとあっさり(呪いは解けないにしても)事態が解決してしまったので、もっと色々出来そうでちょっと勿体なかったかな、という事で神ではなく萌×2評価に。
エロシーンが少なめでも世界観が面白ければOK! という方でしたら、是非一度手に取ってみて下さい。

2

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