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表題作刻淫の青

卯月修也,31歳,新進気鋭の抽象画家
壬生椿,23歳,職業愛人の美青年

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

痛くして?貴方に抱かれてるのを俺の身体に刻みつけて欲しいんだ。

「拾ってくれたお礼に気持ちよくしてあげる」自慰を見せて誘惑してくる椿に抗えず、甘い蜜月に堕ちてゆく修也だが…⁉︎

青をモチーフに描く絵は必ず傑作と評される、新進気鋭の画壇の寵児ーー。
名声とは裏腹に、絵を描く日常に膿んでいた修也。そこの現れたのは美貌の青年・椿だ。「ずっとあなたのファンだった」天涯孤独の椿に頼まれ、家政夫代わりに住まわせることに‼︎食事から風呂まで、人懐こく身の回りの世話をする椿。「俺のこと、抱いてもいいよ?」無邪気に誘惑されるまま、身体の関係に溺れてゆき…⁉︎

作品情報

作品名
刻淫の青
著者
秀香穂里 
イラスト
砂河深紅 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
ISBN
9784199007934
3

(5)

(0)

萌々

(0)

(5)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
15
評価数
5
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

芸術家の再生物語

有名画家の修也(攻め)は、ある夜
椿(受け)という美青年に出会い
愛人に捨てられ行くところがないという彼を
自宅に泊めることに。
健気で甲斐甲斐しい椿に惹かれていくが
修也には誰にも言えない秘密があり……


あらすじは椿(受け)が主人公のような記述ですが
実際は修也(攻め)視点で物語が進行します。
椿視点ならもっとサスペンス風の話になったかもしれませんが、
秘密を抱える側(修也)が語り手で、彼の悩みや迷い中心に描かれるため、修也に感情移入しやすい作りです。

修也の秘密は彼自身に非があるものではなく
むしろ巻き込まれて不憫な位なのですが
それでも他人を恨まず自分を責め続ける修也は
良くも悪くも真面目な人物です。
椿の愛情を疑い無理やり犯そうとするシーンも
あるのですが、最終的にそれほど酷いことは
出来ないあたりにも真面目な人柄が出ていました。


そんな修也を精神的に救うのが椿なのですが、苦労人とは言えこんないい子が愛人なんて職業を選ぶかな??と設定にちょっと無理を感じてしまいました。
愛人なのにセックス経験が殆どないというのも都合が良すぎるような…。

ラストも、悪役と思われた人物が
突如物分かりの良い一面を見せたり、
秘密の件が世間的にどうなったか
よく分からなかったり等、
消化不良な箇所が多々ありました。

修也と椿のほのぼの同居生活の描写は楽しめたし
修也の再生物語としてもイイ話ではあったのですが
細部はもうちょっと詰めてほしかった気がします。

6

あざといねこを拾ったら

タイトルと表紙の雰囲気から、ちょっと怖い話系・執着系かとドキドキしつつ読みましたら。
あら。
思ってたのと違う…
出だしはサスペンス的な要素もありますので、あまりネタバレはよろしくない気もいたしますが、まず一言だけ。
意外や、一途系ハッピーストーリー…と言っていいのかな、という感じのお話でした。

以下ネタバレありでの記述になりますので、ご注意ください。



↓↓↓↓ネタバレ↓↓↓↓


冒頭は、若い男が雪の夜に薄いシャツに下着だけで裸足、という姿である男を待っている、というシーンから始まります。これがあったから、この若い男・椿が何か企んで狙い澄ました男を騙そうとしているのか?とほぼラストシーンまで疑って読んでいました。
狙われた?男は、人気画家の卯月修也。修也は人を寄せ付けず、何かを秘めているようで。
読んでいくと、修也の「秘密」は明かされますが、どうも思わせぶりでその秘密の裏にもまだ何かあるかも?とこちらもほぼラストシーンまで疑って読んでいました。
が、結局どちらもその後のさらなる「どんでん返し」はありませんでした。
はじめの姿通り、椿は裏の無いいい子。
修也は今まで自我が弱くて流されていたけど、本当は誠実な男で、椿との恋に癒され、椿と共に自分の本当の姿・想いを貫く、というような展開ですんなりと終わりました。
まあ、私が1人で勝手にまだ何かあるかも?どうなる?とサスペンス的に盛り上がって、1人で勝手にえっッとなっただけですので、これを拍子抜け、と言ってしまっては先生に申し訳ない。
表紙とあらすじから受ける印象より、ずっと甘くて怖くないお話でしたよ。

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