雨だれの頃

amadare no koro

雨だれの頃
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神42
  • 萌×29
  • 萌9
  • 中立3
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
14
得点
276
評価数
65
平均
4.3 / 5
神率
64.6%
著者
桃子すいか 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
一迅社
レーベル
gateauコミックス
発売日
価格
¥647(税抜)  
ISBN
9784758074261

あらすじ

優と美市は、優の引っ越しが決まるまで毎日のように一緒にいたご近所さんだった。中学に上がり、約束どおり美市のとなりへ戻って来た優だが学園の高等部には上がらず、外部受験を考えているという。ずっと一緒だと思っていた優の目には、別の何かが映っている。そのことが腹立たしくて、寂しくて、羨ましい。自分の胸はこんなにも、優でいっぱいなのに――。表題作[雨だれの頃]、二人のその後を描いた[エンゲージキーホルダー]に加え、優の友人・宿崎の淡い恋[春の息]を描き下ろしで収録。

表題作雨だれの頃

同時収録作品春の息

その他の収録作品

  • エンゲージキーホルダー

レビュー投稿数14

春の息に神を!

表紙の印象と違って、絵が雑?と思ったのですが、読んでいるうちにこれも味だなと感じるようになりました。

つかず離れずの優と美一が、微妙な距離を保ちながら気持ちを自覚していくところが良かったです。
駆け落ちという非日常的な行為がそうさせたのか、優からの告白も素直で素敵でした。

エロはないけど、ちゃんとラブしてます。
家族を思う気持ちも優しくて胸にきました。
特に、善治郎おじいちゃんが好き。おじいちゃんの優しさや茶目っ気は、しっかり優に受け継がれてますね。

それから、優と同じく外部受験した宿崎のサイドストーリーに泣いた。実らない恋は切ない。
宿崎を泣かせてあげた美一の優しさに感動しました。
今は苦い青春の一ページだけど、何年かしたら、思い出の一ページになっているはず。

0

若い2人の友情と愛情

癒やしを求めて検索したら、出てきた作品。
両親を亡くし、祖父と一緒に住んでいる優は、今の通っているエスカレーター式の私立校から、高校は外部受験をしようとしていた。幼馴染で常に一緒にいる美市は、優から外部受験をのことを聞き困惑する。

友情としか思っていなかった優が、『かけおち』と言う言葉を使い、美市と一緒に何日もの旅にでる。
美市が風邪で倒れているのを発見した時や、ふと眠ってしまった美市を見たときに、失う怖さと愛おしさが徐々に芽生えたのでしょうね。美市は、最初から優が好きで、その気持ちを否定するために、女のコと付き合うも長続きしないのを繰り返していたのかなぁ。
どこまでが友情で、どこからが愛情なのかは分からないのですが、宿崎によって優の気持ちを否定されたことで、しっかりと向き合うようになったのかなぁと思いました。
思春期の不安も織り交ぜながら、それでも努力して一緒にいようとする2人を見ているとシアワセです。
そして、おじいちゃんが寛大でいいキャラでした。

0

中学生のかけおち

読んだ後冒頭のモノローグに戻ると泣きそうになりますね。

中学生の話とは思えないほどみんな大人びていました。しかし駆け落ち実行中バイトするくだりに、恐怖でおののいてしまった。フィクション、フィクション。

北海道への逃避行で終わりにせず、卒業、宿崎(同じ学校で高校を外部受験)まで描いてくれたのがよかった。宿崎の叶わない恋は、BL漫画ではなかなか語られない話なので、涙が美しい。

自分は正直、ストーリーとキャラクターには既視感が強くて萌評価。でも好きです!初出が同人誌なんですね。担当編集なしでここまでまとめ上げるのはすごい!タイトルもいい!

1

波乱がなくても本人達にとってはすべてが冒険

 攻め受け両方家庭環境にトラウマを抱えているのだけれど、それがメインで重々しく描かれるわけではなく、あくまでこれからの未来に希望が持てるような爽やかな雰囲気で進行していく作品でした。両親健在だけどまったく顧みてもらえなかった美市と、祖父と賑やかな家庭で暮らしているけど両親を早くに亡くした優。最初は美市が、自分がいなくても平気そうで常に明るい優を、眩しそうに羨ましそうに見ていることが多いんです。でも、優だって誰よりも美市のことを気にかけているし、両親の死を完全に受け入れられたわけではなくて。

 中盤で駆け落ちごっこをする2人。優が進路のことで親と揉めた美市を誘い出すのがきっかけですが、これはきっと優が心を整理するための旅でもあったんだと思います。明るく振舞っているからといって、何も悩みがないわけじゃない。美市と亡くなった両親双方に、自分の意思をはっきりと示した優。この若さでこんな風に行動できるのはすごいなぁと。卒業までしか描かれていなくて、2人の今後は読者の想像に任されているんですが、青春特有の不安定なキャラクターの心情ときらきらした空気感が閉じ込められていて素敵でした。

1

気になるのなら是非読んでみて欲しい一冊。

読んでいる途中も、読み終わった後も、
心がじんじんする作品。
感動とはちょと違う、
心の奥をぎゅっとされる感じ。

たしかにちょっと絵柄に癖があって、読みにくいかもしれませんが、
このお話はこの感じだから良かったのかも。

とにかく読んでみて!
好きか嫌いか読んでみて!
と、友人に押し付けたくなる一冊。

書き下ろしの番外編も凄くいい。
『ため息をつくと幸せが逃げる』というのはよく聞きますが、
このパターンは初めて。
泣くのもため息も、必要な時は思い切り!

願わくば、宿崎を含めた皆が、
最後のその時まで幸せでありますように……

そんな願いを込めた「神」評価!


2

感想を述べる文才がなくて表現しきれないけれど。

読後のこの不思議な感じをどう説明したらいいのか分かりません。

この作家さんは、とにかく読み手を惹きこませるのが上手いと思いました。
始まりの言葉から独特で、イラストもほんわかしてるというか馴染みのある感じというか‥決して現代風の絵ではないのですが、1コマ1コマに魅入ってしまうほど、イラストだけでも惹き込まれる感じでした。
言葉がなくても目だけで伝わる気持ちや
口の動きで言いたかった言葉を敢えて口パクで描いていたあのシーンなんて特に、本当に泣きそうになりました。

表題作2人の将来がいつか見れる機会があればいいなと思います。
あの教会でのあのシーンはジーンとしてしまい、キーホルダーの使い方もまた秀逸で、未来の約束をした2人が読み始めの中3の1学期から精神的にも成長してるのが見て取れて、感動せずにはいられませんでした。

ここのレビューを読んで読んでみようと思い立ったお話でしたが、本当にこの本に出会えてよかったです!!

4

雨が止んだ先には青空がある

14歳。中学3年生。
自転車で行ける範囲だけがすべての狭い世界の中で、色んな悩みを抱えながらも一生懸命生きていた“あのころ”が、主人公の回顧録という形で描かれています。
奇しくもおげれつたなかさんの「エスケープジャーニー」を読んだ数日後にこちらの作品を購入して似通ったお話を立て続けに読むことになったのですが、またこれ系かと思うこともなくやはり迷わず「神」の1冊。
この手のお話に惹かれるのは作家様の人となりが自然と表れる題材だからかもしれません。

家族や将来のことで悩む美市(よしいち)を、小さい頃から一緒にいた優(すぐる)が「かけおち」と称して逃避行に連れ出すお話です。
これが優と美市どちらの回顧録なのかはハッキリ描かれていませんが、一人称(=僕)とストーリーの内容からして、おそらく美市の回顧録ではないかなと思っております。
美市にとっての優は、ただ特別な関係だっただけでなく、雨降りの中にいた自分に青空をもたらしてくれたこの上なく大切な存在となっているでしょうから、より一層鮮やかに残っているのではないかなと。
読み終わる頃には、この主人公と一緒に、自分の記憶の中にも残っている“あのころ”が自然と呼び起こされていました。

大人になった2人はどうしているのでしょうか?
作品内では明かされませんが、もし離れ離れになってしまっていたとしても、『エンゲージキーホルダー』で2人が交わした“約束”はきっとふとした瞬間に2人の心を結びつけることが何度もあるはずですよね。

2人の同級生の少年の恋を描いた『春の息』もまた、思春期特有の息苦しさと強さが詰まった心にぎゅっとくるお話でした。

このコミック自体は描き下ろしを除いて全編同人誌からの再録ということで、商業1作目となる次をとても楽しみにしている作家様のお一人です。
現在フルールで連載されている作品も絵、ストーリーともに吸引力があって素敵なので、興味を持たれた方は是非見てみてくださいませ。
連載が終わるまでは無料で読めますよ♪

4

あのころ、ぼくらは

中学生の頃、友人との別れ際
当たり前のように「バイバイ」という言葉を使っていました。
今も、当時の友人と会って別れる際にそう言うけれど、
それが昔と比べてどれだけ不確かなものになったか
大人になった今、ひしひしと実感しています。
”バイバイ”は、本当のさよならになるかも知れないし
”またね”は、一生来ないかも知れない。
それでも、”また会える明日”をまっすぐに信じていた時があったことを、
この作品を読んでいて、思い出しました。

優と美市、
ふたりはどこにでもいそうな幼なじみ関係にある中学生。
彼女にフラれたり、下ネタを言ったり、エッチな本やビデオを見たり...
そう、ふたりはどこにでもいる、
とても繊細で多感な、瑞々しい14歳の男の子なのです。

それぞれの心に落とされた暗い影、
それを振り払うかのように一緒にいて笑うふたりの姿が
とても健気で、儚く、そして美しかった。
他の友達でも、彼女でも、家族でもだめで、
優にとっては美市、美市にとっては優でなくてはいけなかった。
泣いて、笑って、暗い影ごと抱きしめ合える存在ー
彼らにとってそれこそが、恋だったのだろうと思います。

コミックス冒頭と中盤に挿まれたモノローグと
ふたりが旅をするために使った青春18切符の日付が
平成18年となっていることから
約8・9年前の回想として本編が描かれていることが予想されますが、
そうするとふたりは今、22~23歳でしょうか。

現在のふたりの様子は描かれていないけれど、
読後、ぎゅっと抱きしめたくなった事実は、
あのころふたりは、確かに恋をしていたということ、
そしてその懸命な姿を、わたしたちは物語を通して
見守ることができたのだということなのだと、そんな風に思いました。
(もうひとつ、彼らと同じ学校に通う男の子のお話『春の息』も
とても素晴らしい作品でした。タイトルも秀逸です。)

抒情的で美しく、心を打つ十代のひたむきな恋の話。
あのころを振り返るには、ちょっと大人になりすぎた方にこそ
おすすめした一冊です。
たとえば、こんな雨の日、ショパンの『雨だれ』と共に是非。

最後に
今作とめぐり合わせてくださったユーザーさま、
ありがとうございました。めいっぱいの感謝を込めて。

8

おまえがすきだ

表紙の絵で買う事を躊躇している人がいるのなら
迷ってる時間がもったいないです。
絶対今すぐ買ったほうがいいですよ。
行きつけの本屋の棚に並べてあるうちに自分の本にしておかないと後悔しちゃいますよ。
それほどまでにこのコミックを迷っている人におすすめするのは、内容がすごく洗礼されてて美しかったから。
登場人物がぷにぷにしたとても可愛い子どもであるけれど
進路で悩んで、急激に変化する身体の事で悩んで、恋とか愛とかで悩んでて
大人への階段を一歩一歩上る成長が丁寧に繊細に描かれている所が
私はこのコミック買って本当に良かったのです。
おすすめ。

4

過ぎ去ってもなお。

フォローユーザーさま方がレビューを挙げていらして読みたくなった作品です。少年を主人公にしたコミックスでは暫定一位!の大好きな作品です。

「少年」は萌えるモチーフの一つですが、「ショタ」と呼ばれるものとは違う萌え方をしているような気がしています。ショタはあくまで男性目線の性的指向のような気がしていて、わたしは妄想であれ少年とどうこうなりたいわけでもないし、少年が性的に開発されたり弄ばれる姿を見て萌えるわけでもありません。「少年になりたい」という願望を伴うのであれば話は別ですが。

少年が大人の男性に憧れてどうこうなるのが見たいわけではなく、同じ年頃の少年に憧れる姿に惹かれます。オレがアイツでアイツがオレで…。(なんか聞いたことがあるぞ。)それは、アイツになりたいくらいの羨望や嫉妬でもよかったりしますが、このお話にはそんな黒い感情すら登場しません。自分を思うとことと相手を思うことが等分に大事で、全ての感情がそこに向けられている、まだ青春ともいえない短い一時期。その思いとは何なのでしょう。友情なのか恋なのか、どう名付けていいのかわからないあやふやさが、女であるわたしには計りしれないなぁと美化してしまう、男同士が育んでいる特別な繋がりに思えてならなかったりします。いや、この年頃に限っては男同士だけじゃないかもしれませんね。

主人公はミッション系私立中学校に通う優と美市(よしいち)。優はおじいちゃんと二人暮らし。一方美市は、両親が弁護士と検察官というハイソな家庭。二人は幼稚舎からの仲良しでしたが、成長し、お互いの家庭環境を知るうちに、相手が置かれた状況を我が身のことのように思いやっていきます。優は学費の都合で公立高校に外部受験することになり、二人は離ればなれに…。その後二人がどうなるのかは読者の想像に託されているような描かれ方がなされていますが、だからこそ二人で一緒にいられる「今」が輝いて見えます。

優と美市が「かけおち」と称して、北へ向かって旅に出るエピソードがとってもお気に入り。一ページを使って描かれるシーンに胸を掴まれます。冬の北海道がロマンチックに描かれていて、とても素敵です。

5

この作品が収納されている本棚

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