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表題作蝶々をとじこめて

荒木,ヤクザの汚れ役
新納智也,賭場のゲイボーイ

あらすじ

先代の息子を殺《け》す。後継者争いに揺れる暴力団・龍陣会《りゅうじんかい》の幹部がそう腹を括ったとき、荒木義朗《よしろう》は街に呼び戻された。
 汚れ仕事専門のはみ出し者。いつの間にそんな立ち位置に追いやられたのか分からない。だが初めての殺人ではなかったし、最後でもないだろう。極道でいる限り、それが自分の役回りなのだと荒木は苦く悟っていた。
 荒木は〈ニーナ〉と呼ばれる美貌の青年・新納《にいな》智也を紹介される。殺人の実行犯を騙《かた》って自首する荒木の身代わりだった。
 「オオミズアオの成虫はね、たった二週間の寿命しかない。ただ恋をするためだけに羽化するんだ」
 売り専のゲイボーイとしてのピークを過ぎ、大人の男になりかけている不安は隠しようもない。蝶のように美しい蛾・オオミズアオの儚さになぞらえて、智也もまた自らの人生に見切りをつけている。
 そして智也は、残された僅かな時間を荒木との情交で埋め尽くすことを望んでいた。

作品情報

作品名
蝶々をとじこめて
著者
須藤安寿 
イラスト
桐矢ロク。 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ネットワーク出版
レーベル
スイート蜜ラブBL文庫
電子発売日
3

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萌々

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中立

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趣味じゃない

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レビュー数
1
得点
3
評価数
1
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

ハードめヤクザもの

再読。旧版で所持。

割と男臭いテイスト。軽くなく好みです。
中年の下っ端武闘派ヤクザ、荒木と、その組の経営下にあるカジノで男娼をする新名(ニーナ)の話。脇役は彫り師の成瀬と、男娼仲間のリク。冒頭はニーナとそれを買った成瀬の濡場を、荒木が聞かされるところから。
お互い気になっているのに素直になれず避けてばかりいる二人。代わりに、リクをこの世界に引き込んだ荒木は、治らぬ興奮をリクで解消する。荒木を慕うリク。そして、いつになく優しくリクを抱き、自分が汚れ仕事の代わりにもらった報酬を投げつけてリクに別れを告げる。
一方、自分の身代わりに自首する役をさせられることになったのは、なんとニーナだった。実行までの束の間、甘く抱き合う二人。しかし。。

二人の恋をそれとなく手助けする役の成瀬。また、成瀬に刺青を掘らせて覚悟を決める荒木。荒木を守ると決めて自首したニーナを助けに向かうところでエンド。

最後、やや尻切れとんぼの感がありますが、まあまあ良かったです。
成瀬とリクのその後を書いたSS付き。

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