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表題作犬の王の溺愛花嫁

白毫(シロ)、犬界の王
郁己、大学生、18歳

あらすじ

もう飼い犬ではいられない。主従の枠を超えて、お前が欲しい――。三年前に失踪した愛犬を探して異世界に迷い込んでしまった郁己。戸惑う郁己の前に現れたのは、探し求めていた愛犬・シロが人型になった姿だった。犬の国の王となり、白毫と名前を変えていたシロは、郁己を「嫁にする」と城に連れ帰る。更に、郁己が拒むのも意に介さず、「ずっとこうしたかった」と強引に郁己を抱こうとしてきて…!? 一途な犬の王×奥手な飼い主の溺愛わんこラブ!

作品情報

作品名
犬の王の溺愛花嫁
著者
かわい恋 
イラスト
榊空也 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
ISBN
9784041040461
3.2

(38)

(5)

萌々

(17)

(4)

中立

(5)

趣味じゃない

(7)

レビュー数
8
得点
110
評価数
38
平均
3.2 / 5
神率
13.2%

レビュー投稿数8

【好き】の違い

小さいころから祖母の家で育った郁己。
そんな郁己の傍にはいつもシロが居ました。
何をするにもいつも傍にいてくれたシロなのに3年前突然失踪してしまいます。

ある日シロとの散歩コースを歩いていると何故か異世界に迷い込んでしまってー。

シロが人間の姿をして現れると思っていたら
まさかの郁美が犬の世界に迷い込んでしまうパターンとは…!

異世界に迷い込んで戸惑う郁己の前に現れたのは
人型になったシロ(こちらの世界では白毫という名前です)
犬の国の王となっていたシロなのですが
王になるにはある条件があります。
その条件は、郁己を嫁にするということでした。
その条件が飲めなければ人間界に戻るというシロに
郁己を嫁にすることを認める犬の世界の犬々。
でも、郁己の気持ちは全然ついていけなくて…。

突然犬の世界にワープしたかと思えば
シロの嫁になれと言われて無理矢理身体を開かされて
郁己が最初とても可哀想だと思っていました。

郁己のシロに対する愛情はあくまでペットへのもので、
シロが郁己に抱いている感情とは違うのです。
でもシロはその意味がわからなくて
ある意味シロも可哀想なのですが
郁己が「嫌いだ」と言うと「俺を殺せ」と言うシロ。
郁己のことが好きで好きで仕方なくて
郁己との未来がないのであれば死んだも同じなんですよね。


ちゃんと両思いになるのですが、両思いになった後もお世継ぎ問題が勃発します。
男同士だとお世継ぎは生まれないですから…。
その時もすごく切なかったです。
でも最後はちゃんと甘々のハピエンだったので読んでよかったです(*´▽`*)

1

郁巳の言い分気持ちもわかるけども、シロと白豪に神で!

色々言いたいことはあるけど、まずはシロと白豪に神で!!

私も犬を飼っていたので話せたらどんなことを考えているか知りたいなあと思ってました。

シロこと白豪がもう忠犬狂犬執着犬?その後はスパダリ犬で暴走犬で。白豪がいかに飼い主の郁巳を大切に思っていたか、大好きで愛していて抱きたくて会いたくて頑張ってきたか。泣けます。

異世界に連れてこられた郁巳が気の毒でハラハラしました。しかし白豪に助けられこの世界に連れてこられた理由を知って郁巳は嘆くばかりです。
白豪にとっては念願叶って郁巳を伴侶にと抱くのですが、郁巳にとっては強姦のようで。

お願い郁巳、白豪にほだされて!と願いましたらなんと三夜目にはもうほだされて受け入れて。
良かったのですが郁巳の変わり身にちょっと着いていけず。

白豪の気遣いや健気さにうるっと来ます。郁巳もやっと心を決めてこの世界で白豪と共にやっていこうと思え、自分にできることをと行動するのもいいです。

しかーし、白豪の側室問題を次郎丸から聞かされ…。沈む郁巳。私は思いました。
なぜ白豪に直接聞いてみないのか!
いやいや、そしたら物語の盛り上がりクライマックスを迎えられません。わかります。
でもでも!

そんなところへ人間界に戻して差し上げますよと誘いの手が!その日の夜までに決めなければならず郁巳は白豪に会わないまま行ってしまう。
どうなるの?大変ハラハラしました。

結局助かるんですが、やはり思いました。
なぜ白豪に直接聞いてみなかったのか!

その後の次郎丸とのやりとりや、太郎丸の子供や母親の申し出、郁巳が提案した漁や魚の件などなど大団円を迎えます。そこに白豪がいないのが残念でしたが。

もう白豪が最高なのです。確かに強引だったし郁巳にとってはあくまでも飼い犬です。戸惑うのも受け入れられないのもわかります。
でも!白豪だって犬の世界に戻って何ヵ月も郁巳を探し回って傷付いて、郁巳の為に頑張ってきたんだよ。まあそれを知るのは後々なんですけれど。

俺を捨てるなら殺せとか、犬に戻って人間界に連れてってとか、白豪が泣かせるんですよ。

神評価はシロと白豪に!
郁巳もいい子ですが…。

0

受けに優しくない世界

タイトルから王様に溺愛されて困る受けを想像していました。
確かに王には愛されすぎでした。
異世界召喚の話の場合、今までの生活を捨てないといけないことに同情して周りの人が親切なものなのですが、この世界は人間が憎悪される世界なため周りの人たちが優しくなくて、それなのに要求だけしてくるしんどい世界でした。

母親に育児放棄された郁己(受け)は祖母と飼い犬のシロと仲良く暮らしていました。そのシロが行方不明になってしまいます。3年が経ちそれでも諦めきれなかった郁己はいつもの散歩コースの神社を歩いていると、異世界に紛れ込んでしまいます。
そこは、犬人間のいる世界だったのです。突然複数の犬人間に襲われますが、すんでのところで白毫(攻め)に助けられるのですが、何故か郁己のことを知っているようです。
白毫に城へ連れて行かれるのですが、突然白毫がシロに変化し驚きます。
シロはこの国の王だというのです。もともと、犬界での争いから避けるため人間界に逃されたのですが、国が落ち着いたのと王の直系男児が白毫だけだということで、人間界から連れ戻されたのです。混乱し人間界に戻ろうとする白毫が王を継ぐ条件として出したのが郁己を伴侶として迎えることでした。
突然のことに拒否しようとする郁己ですが、薬で抵抗できないようにされ、無理やり契らされてしまいます。郁己は伴侶になってくれないなら殺してほしいと懇願する白毫に絆される形で受け入れることにします。

この世界は人間界での犬の扱いが知られているため、人間は憎悪されています。
白毫がどうしてもというので仕方なく従っただけなので、郁己は白毫の妹や職務に忠実な側近、郁己が命を助けたならず者たち以外からは憎悪の目で見られます。
それでも、自分を溺愛する白毫のために健気に犬世界に馴染もうとする郁己でしたが、男同士で子ができないから、白毫には側室を娶らせると聞かされます。

なんていうか、犬界の人たちの勝手さに呆れました。
自分たちは直系の王しか認めない。だから、唯一の直系男児である白毫に王になってもらわなければならない。王は伴侶が郁己ではなければ承知しないから、人間は大嫌いだけど仕方ないと無理やり召喚して契らせる。でも人間は嫌いだから嫌悪を隠さない。今度は子が生まれないから側室に産ませるって。
全て自分たちの都合なのに何一つ郁己に譲歩せず、郁己には全てを捨てることを強いる姿が勝手すぎてイライラしました。

白毫以外も郁己と親しくした人はみな郁己のことを好きになってくれるのでひどい扱いは受けないけれど、それ以外の人達の目がしんどい。無理やり連れてきておいてそれはない。皆の白い目が耐えられないと郁己が帰ってしまったらどうするつもりなんだろうか。白毫も行ってしまうのに。郁己も白毫が頑張ってるからと我慢ばかりしないで、一回くらいやってみたらいいと思いました。思い知るといいのです。
執着する王と健気に馴染もうとする受けという設定は良かっただけに残念でした。

そして、これは私の問題ですが、モブ姦未遂が2回もあります。
ちょっと触られるくらいならまだいいのですが、薬を使われたり口淫させられたりはっきりいって淹れられてないだけの未遂なので本当に嫌でした。
白毫の初めの行為もはっきり言って強姦なので嫌だったです。まだ伴侶なので許容範囲ですが、完全モブにあんなに色々させなくても話的には問題ないのに何故ここまでさせたのか。ただでさえ、人間というだけで嫌悪されて不憫なのに郁己がかわいそうです。
地雷つながりで、獣姦が一回あります。苦手な方はご注意を。

最終的に、起承転結の結を半分で唐突に話が終わった感じでそれも不満でした。
郁己発案の改革案がこれから実施されるというところまでだし、側室問題も白毫が拒否していることがわかっただけでちゃんと解決していないし、郁己と直接関わった人には受け入れられてきたけど、まだまだだし、すごく中途半端な気がしました。もう少し、先が楽しみになるところまでもっていって終わってほしかったです。


イラストはとても綺麗で素敵でした。

2

プロポーズの言葉が可愛い

受けが赤ちゃんの頃から一緒に過ごしてきたワンコが攻め。
人間並みの知能があるとはいえ〝まさかの勘違い/覚え間違い〟発動してて、ところどころ噛み合ってない会話が面白かった。
郁己の部屋そっくりに揃えさせた部屋も、蔵書の中身は真っ白ページとかあるし。
何より「優しくしてね」→「分かった。よし俺のを舐めろ」展開には郁己と一緒になんでやねん!ってなりましたw
でもよくよく話を聞いたら人間界におけるセックスの儀式だと思いこんでいたというw
しかも郁己が見ていたAVから得た知識と判明したから、郁己のダメージ半端ないwww

犬の世界に迷い込んだ直後の輪姦未遂シーンは結構焦らされました。

郁己が中々白毫を受け入れられない、精神的な葛藤もよく分かる。
だってね、そらね、赤ちゃんの頃から一緒にいた飼い犬だよ?
いきなり人間の姿になってるわ、家族じゃなくて恋愛的な気持ちでずっと見られていたわ…そんな直ぐに受け入れられないよね。
精神的に不安定な時に「シロになって」ってのが何か特にインパクトあるわけじゃないんだけど、何か郁己の心境を現している感じで好き。

側室の話聞いて犬の世界が人間にとって危険なのを知っているのに、逃げ出して襲われるなんて馬鹿じゃないの!?…でもよく考えたらあれだよね。
犬の人たちは人間である自分をよく思っていない人が多い。
ある意味、白毫からの愛情が命綱。
側室を持って赤ちゃんが生まれたら?
赤ちゃん可愛いよね。
可愛くて白毫の後継者でもある赤ちゃん。
いくらなんでも完全放置はないよね。
それを自分は影で見ているの?
ってなったら今の白毫の愛情が自分に向いているとはいえ、やっぱり不安になるし苦しくなるかなぁ…なんて思ったり。

白毫のプロポーズの言葉が可愛かった。
王様で、結構強引で、なのに一途で健気さもある。
「お嫁さんになってください」とかなにそれ可愛い。

白毫が治める犬の国の国政がどんなふうになっていくのか地味に気になる。




あと全く関係ないんですが、作者さまのペンネームが「かわい こい」さんではなく「かわいこ」さんだということを知りました←
ずっと「かわい こい」さんだと思ってた。
失礼をばーorz

2

わんわん王国

陵辱強姦でエロエロな作品は嫌いじゃないけど、かわい恋さんの作品は淫乱受(苦手)なイメージだったのでちょっとだけ読むのに躊躇っていましたが、もふもふの誘惑には逆らえませんでした!
結果、読んでよかったです。
白毫は、基本的には男前で伴侶には優しく一途で、まさに理想の旦那様なのですが、郁巳のことが好きすぎてぐちゃぐちゃに抱きながらも、泣いて「捨てないで」と懇願する様がいじらしく愛らしいです。人の姿にはなれても、本性が犬だから、駆け引きとか理性とか相手の都合とかをすっとばして郁巳を押し倒しちゃうのに滾りました。
あと、人外モノではよく男性同士でも妊娠が可能だったりしますが、あえてその設定がなかったのが良かったです。
妊娠出産が嫌なわけではないですが、同性だからこそ周りに認められなかったり、後継を残せないからもどかしさや迷いを感じたり、そういった切なさがまたBLの醍醐味でもあるのかなぁ、と考えたり?
続きがあるならぜひ読みたい作品です。

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